勝たねばならないビーコル、前節から中1日で三遠とアウェー2連戦!


今季1勝を挙げている三遠から今度こそ残留PO圏外浮上の好機をものにする!ビーコルが負ければ10位転落の危機!

横浜ビー・コルセアーズは、4月5日(金・19時05分 TIP-OFF)と6日(土・14時05分 TIP-OFF)に、アウェー豊橋市総合体育館で同じ中地区5位の三遠ネオフェニックスと第33節の2連戦を闘う。

前節からわずか中1日でおこなわれる今節。過酷な日程でおこなわれる2連戦だが、B1残留プレーオフ回避がかかるビーコルは何が何でも勝たねばならない2試合となる。

現在ワイルドカード9位のビーコルは圏外となる8位秋田に「1」ゲーム差にした状態から6試合にわたって足踏み状態が続いている。またビーコルを追う10位滋賀が共に14勝39敗で並んで「0」ゲーム差。滋賀が勝って、ビーコルが負ければビーコルが10位に落ちるといった状況が2試合続いている。

前回ビーコルのホームトッケイセキュリティ平塚総合体育館でおこなわれた三遠戦


前節でビーコルは、アウェーで三河と対戦して終始ビハインド展開も懸命に食い下がる追撃をみせて4Q終盤で2点差にまで肉薄。残り0.9秒でブランドン・コストナーがフリースロー2本を得て、決めれば同点、オーバータイム突入の絶好機を得たが、1本目を失敗。2本目を敢えて外してリバウンド狙いを試みたが、これも失敗して惜敗している。

前節で、秋田と滋賀も共に敗れたために3チームの均衡状態は、またもや凍結されて、順位の変動は今節にまで持ち越されている。ビーコルは、今季いい形で1勝を挙げた三遠から何としても勝利を奪い、この状況を打破したい。

ビーコルは今節、金土ゲームでおこなわれるが、秋田と滋賀は土日ゲーム。秋田はホームでSR渋谷と、滋賀はホームで福岡と対戦する。ライバルチームの試合がない金曜日のGAME1でビーコルが負けると10位転落。勝てば秋田に「0.5」差で肉薄する。

その1勝は、2月2日ホームトッケイセキュリティ平塚総合体育館でおこなわれた2連戦GAME2で挙げた勝利だった。GAME1を、リードしながらも後半での“ガス欠”で落としていたビーコルはGAME2で奮起し、後半で47得点を入れる怒涛のオフェンスをみせて三遠から勝利をもぎ取った。指揮官トーマス・ウィスマンHCを「今日はいうことがないGood game」と言わしめたこの1点差での激勝は、リバウンドを制しての勝利だった。オフェンスリバウンドで13対7と三遠を圧倒。リバウンドから得たセカンドチャンスも15対3で大きく上回った。

両チームのスタッツ比較でもビーコルがリバウンドで三遠を上回っているが、この数字が試合の中でも現れた形だった。

両チームのスタッツ比較ではビーコルが得点、3P成功率、リバウンド、ブロック、スティールで三遠を上回る


三遠は、ディフェンスからリバウンドを奪い、トランジションから得点を狙ってくる。現在のビーコルもこれと似たスタイルだ。ビーコルには、さらに速さが増したパス回しがある。相手をかく乱する速いオフェンスはビーコルならでは。連携とシュートの精度を上げて得点に多く結びつけたいところだ。

前回の三遠戦で速いペースからパスを出す横浜ビー・コルセアーズ#21田渡 凌


この試合では、アーサー・スティーブンソンが持ち味を発揮して14リバウンド(ディフェンスリバウンド11本、オフェンスリバウンド3本)。帰化選手エドワード・モリスも11リバウンド(オフェンスリバウンド6本、ディフェンスリバウンド5本)を取ってセカンドチャンスでの得点を量産している。

現在来日してから最も勢いがあるスティーブンソンは、ここまでの平均トータルリバウンド数が13.1本。直近5試合では、23、7、21、10、11本と持ち前のリバウンド力を発揮している。また平均13.7の得点では、前々節川崎戦GAME2で来日最多となる26得点を挙げて、ダブルダブルは現在3試合連続中。前回の三遠2連戦ではGAME1で15得点。GAME2で20得点を挙げており、今節でも大きく期待される。

前回三遠戦でシュートを沈めるアーサー・スティーブンソン


三遠との前回対戦では、ブランドン・コストナーが怪我のために出れなかったが、怪我が癒えたコストナーは復帰以降で、気迫溢れる獅子奮迅の活躍をみせてチームのオフェンスを引っ張り続けている。前々節川崎戦GAME2で3Pシュート5/10本を含む25得点、前節三河戦では3Pシュート4/8本を含む29得点を挙げて好調。ここまで平均20.8得点でチームのスコアリーダーに君臨する。コストナーが今節で出場出来ることは、ビーコルにとって大きな強みになる。

内外でのシュートで得点力を発揮する横浜ビー・コルセアーズ#34ブランドン・コストナー。チームが決戦状態になってからは体を張った気迫溢れるプレーで獅子奮迅の活躍を続けている


現在ビーコルは6連敗中で、三遠も4連敗中と共に勝利を渇望する中での激突だが、前回対戦ではかつての僚友ウィリアム・マクドナルドと、シーズン途中で三遠に戻ってきた元NBAジョシュ・チルドレスにやられている。日本人選手で特にやられたのは太田敦也と川嶋勇人だった。11点差で敗れたGAME1では、ファストブレイクから15得点を奪われたが、そのうちの多くがビッグマンに走られて奪われた得点だった。マクドナルド、チルドレス、太田らをしっかりと抑えていきたい。

前回対戦での三遠ネオフェニックス#1ジョシュ・チルドレス


ビーコルはこの6連敗で、ディフェンスでの課題が再び出てきているが、ディフェンスが機能した時間帯も多くあった。40分間にわたって強度を持続させていくことが重要になっている。ウィスマンHCはマンツーマンとゾーンを組み合わせていくと明言していた。名将の手腕に注目したい。

前回三遠戦での横浜ビー・コルセアーズ トーマス・ウィスマンHC


何としても勝たねばならない今節での鍵は、やはりディフェンスだろう。ディフェンスは今シーズン通しての課題だが、ここまで出来ている成果を全て出し切って三遠から連勝を奪い、秋田、滋賀との膠着状態に終止符を打ちたい。踏ん張りどころの海賊が残す試合は7つ。今季の悲願B1残留プレーオフ回避を果たすためには、勝利あるのみだ。

【記事・写真/おおかめともき】

 


Written by geki_ookame