ビーコル 2019-20シーズンパートナー訪問『株式会社AOKI』(後編)


ビーコルオフィシャルスーツとAOKI横浜港北総本店を取材!

横浜ビー・コルセアーズのオフィシャルスポンサーを務める株式会社AOKI。“メンズ・レディーススーツ専門店のAOKI”として有名な同社は、ビーコルのホームタウン都筑区に本社社屋を構える。ビーコルにはオフィシャルスーツも提供して、その協賛活動に力を入れている。今回、AOKI本社と横浜港北総本店を訪問して取材。そのレポートを2回に分けてお届けしている。前編はAOKI諏訪健治社長のインタビューをお届けしたが、今回の後編ではAOKIが提供した今季のビーコルオフィシャルスーツと横浜港北総本店にB-ROSEのyukaと共に訪問して、AOKIがものづくりと共に力を入れる接客風景を取材した。

都筑区にあるAOKI本社社屋。1階と2階が横浜港北総本店になっている。横浜市営地下鉄グリーンライン都筑ふれあいの丘が最寄り駅

今季のビーコルが表現されたスタイリッシュなオフィシャルスーツ

AOKIは、Bリーグ初年度の2016-17シーズンから、オフィシャルスポンサーとしての協賛活動の一環としてオフィシャルスーツ、ワイシャツ、ネクタイの提供を開始。今季で4シーズン目になる。提供されたスーツは、選手が公式行事などで着用し、ヘッドコーチ、アシスタントコーチらチームスタッフとフロントスタッフがホームゲームで着用しているので、既に目にした人も多いだろう。弊サイトB-COR MAGAZINEも提供して頂き、時にはこのスーツを着てビーコルのホームゲームを撮影取材している。

オフィシャルスーツの制作では、AOKI側とビーコル側で意見を交わし、AOKI側が最終的に提案したものを選手たちが選ぶといった形を取っている。

ワイシャツとネクタイを選ぶ田渡 凌キャプテン。AOKIのスタッフと共に非常に和やかなムードの中で選定がおこなわれた


出来上がった今季のオフィシャルスーツは、紺色バーズアイ柄が用いられた。無地調生地になっていることからシャツやネクタイなどの組み合わせがしやすく、様々なコーディネートを楽しめられるようになっている。素材は選手、スタッフが動きやすいやすいように伸縮性のあるポリエステル100%のものが採用されている。この生地は防シワ性もあり、遠征時などの長時間移動でも手入れが簡単になっている。

AOKI広報室の比本佳奈さんが手にしているのが今季のビーコルオフィシャルスーツ


合わせるワイシャツは、清潔感がある白と青のストライプ柄がセレクトされた。襟型はシンプルなセミワイドカラーで、ネクタイの色柄をきれいに見せることが出来るデザインになっている。生地は肌馴染みのよい綿素材と防シワ性のあるポリエステルとの混合素材が採用され、洗濯後の手入れも形態安定加工付きで扱いがしやすくなっている。

裏地にビーコルロゴが入ったネクタイはシルク100%。紺色にイエローとレッドの差し色でチームカラーを表現したレジメンタルタイで、かなりスタイリッシュなコーディネートになっている。

若々しく爽やかなレジメンタルが印象的な今季のビーコルネクタイ


スーツとワイシャツは、AOKIのスタイリストが、選手、チームスタッフ、フロントスタッフひとりひとりを丁寧に採寸したパーソナルオーダーで作られた。

特に選手は、アスリート体型のために既成品で満足のいくフィット感を得ることは、なかなか難しいものだが、AOKIのスタイリストが好みをヒアリングしながら採寸をおこなうことで、それぞれの体型にあった着心地の良いスーツが出来上がった。

B-COR MAGAZINEも、この採寸を受けさせてもらったが、実に丁寧で、スタイリストの方との会話も楽しく、ジャケットの形、パンツの形などの細かい要望にも応えて頂いた。出来上がったスーツとワイシャツは、既成品にはないフィット感が心地よく、お気に入りの1着になっている。

今季のオフィシャルスーツは細身のデザインになっており、パンツもかなりスリムで脚長に見えるデザインになっている。スーツは窮屈なイメージがあるが、このスーツはとにかく動きやすい。B-COR MAGAZINEもこのオフィシャルスーツを着て(上着は未着用)ゴール下で撮影をすることがあるが、その着心地はスーツを着ていることを忘れるような感覚だ。

採寸を受ける田渡 凌。採寸を担当したのは横浜港北総本店店長の太田耕一郎さん

出来上がったスーツに選手たちも満足

出来上がったスーツは後日、採寸をおこなったAOKIのスタイリストによって、たきがしら会館で練習をおこなう選手たちのもとに届けられた。実際に袖を通した選手たちに感想を聞いた。

「かっこよくて、最高のスーツです。特にみんなで選んで決めたネクタイが今までにないカラーで気に入っています。想像通りの仕上がり具合でバッチリです。スーツの色も“男”って感じ。オシャレでいて、渋いところが良いですね」(田渡 凌)

「着心地、最高です。ストレッチが効いているのが良いですね。動きやすくてこのままバスケも出来ます。こういった色のスーツを持っていなかったので、うれしいです。普段でも着たいと思います」(生原秀将)

「着心地がいいですね。とても動きやすいです。スーツの色も、シーズンが終わってからも使える色なのでプライベートでも着たいです。デートの時?デートでスーツは一度も着たことがないんですけど、これなら、もしかしたら着ちゃうかもですね(笑)。ネクタイもいいですね。僕もネクタイは沢山持っているんですけど、これもお気に入りの1本になりそうです」(牧全)

「普段は、キツいのが嫌であまりスーツを着ないんですけど、このスーツならしっくりきています」(秋山皓太)

AOKIが提供している横浜ビー・コルセアーズ2019-20シーズンオフィシャルスーツ。モデルはキャプテンの田渡 凌


植田哲也代表取締役も出来上がったスーツに満足気だった。

「僕のために作って頂いたようなスーツです(笑)。とてもかっこよくて流石の仕上がりです。自分自身、スタイルが良くないんですけど、そんな僕でもスタイルが良く見えませんか?」

「去年のスーツは、清々しい感じで清潔感があるスーツでしたけど、今年のは、その清潔感がより増して、着るとピシッとした気分になる。そんなスーツですね。ワイシャツも、これまでにはなかったストライプ柄で新鮮です。ネクタイも気に入っています。AOKIさんが出している色違いも全部買いました」

AOKIの2019-20シーズンオフィシャルスーツをまとった選手たちの写真はビーコル公式Facebookの写真アルバム『2019-20 横浜ビー・コルセアーズ スーツ海賊写真館』で公開している。
https://www.facebook.com/pg/YokohamaBcorsairs/photos/?tab=album&album_id=2693987947329330

横浜ビー・コルセアーズのフェイスブックでは選手が着たAOKIのオフィシャルスーツ姿が見れる『2019-20 横浜ビー・コルセアーズ スーツ海賊写真館』が公開されている

AOKI広報に聞く今季のオフィシャルスーツ「若々しさを意識」

取材に応じてくれたAOKI広報室の比本佳奈さんと竹村みどりさんは今季のオフィシャルスーツについてこのように話してくれた。

「今季のオフィシャルスーツでは“SUITS with SPORTS”をテーマに、生地もストレッチが効いた素材を使って選手の皆さんが着ていて着心地が良く、動きやすくなるようなものを選びました。ワイシャツとネクタイに関しては、今季チームが若返り、新体制で臨まれるということを意識して、今一度ビーコルらしさとは何なのかを再考させて頂いた上でカラーリングを決めて候補を出させて頂きました。ネクタイには、若々しさを意識した元気なイエローやレッドが入っています」

AOKI広報室の比本佳奈さん


オフィシャルスーツの提供をして以来、反響も大きいそうだ。

「お客様からのお問い合わせも多く頂いております。横浜国際プールでやらせて頂いたAOKIの冠試合では、お客様をご招待させて頂いたのですが、その中に今季のオフィシャルスーツやネクタイを着用して来られた方もいらっしゃいました。AOKIがビーコルさんに関わらせて頂くことで、バスケットボールとスーツが少し近くなったのではないかと感じています」

「同じ都筑区を本拠地にさせていただく者として、ビーコルさんと盛り上げていけれたらなと思っております。社内でも、もっともっとビーコルファンを増やしていきたいですね。これからも全力でサポートさせて頂きたいと思っております」

AOKI広報室の竹村みどりさん

接客と顧客目線の商品選びに自信

AOKIが接客サービスにも力を入れていることは前回の諏訪社長のインタビューでお伝えしたが、今回本社社屋1階と2階にある横浜港北総本店を訪ねてその接客風景を取材した。

横浜港北総本店での接客風景を実際に見てみると、AOKIのスタッフが来店した客に対して、丁寧な接客をおこなっているのがまず印象に残る。接客サービスを重視させているAOKIでは、社内でおこなわれる認定試験に合格した“AOKIカスタマーズスタイリスト”が顧客のニーズにあったスーツ選びをサポートする。このことはAOKIならではの魅力といえるだろう。横浜港北総本店の太田耕一郎店長にお話を伺った。

横浜港北総本店店長 太田耕一郎さん


「私たちがお客様にぴったりと合うスーツ、ご礼服をお見立てさせて頂いております。お客様の身体に合わせたサイズフィッティングをさせて頂いた上で、お客様のお好み、どのような場面でご着用されるかをしっかりとお聞きし、お客様の雰囲気やお顔の色なども加味しながら、最高の一着をご用意させて頂きます」

「AOKIには、これまで60年にわたって蓄えてきた商品知識がございますので、糸から作るAOKIとしての縫製の良さ、生地感の良さ、スタイリングの良さをお客様に実感して頂ければ幸いです」

太田店長は、ビーコルファンでもあり、ホームゲームにもよく足を運んでいるそうだ。

「私もブースターとしてビーコルを応援させて頂いております。昨年は10試合ほどホームゲームに行かせて頂きました。オフィシャルスーツご提供の際には、私も選手、スタッフの皆さまの採寸をさせて頂いたのですが、皆さん誠実な方が多くて、熱意と情熱が伝わってきました。出来上がったAOKIのスーツを皆さんがコートや会場で着ていらっしゃるのを見て、とても輝いて見えましたし、採寸をさせて頂いた者として、またビーコルブースターとして、感謝を込めながら接客をさせて頂いて良かったという気持ちで一杯です」

「ビーコルブースターの皆さまもご来店されて、選手と同じスーツ、ネクタイを着て応援したいと言われる方が多くいらっしゃいます。ビーコルブースターの皆さま、そうでない皆さまも、AOKIのスーツの良さを知って頂ければうれしいです」

今季のビーコルオフィシャルスーツとワイシャツは、オーダースーツとして同じものが全国のAOKI全店で購入することが出来る。

「その際には、ぜひ私をご指名して頂ければ。お客様にぴったりのビーコルオフィシャルスーツを作らせて頂きます」(太田店長)

田渡 凌が生地をセレクトしたネクタイも購入が可能だ。横浜港北総本店、ルララこうほく店、横浜みなとみらい店だけの限定販売で、実際に採用されたデザインも含めて、色違いのバリエーションが3色用意されている。こちらもぜひ手に入れて欲しい。

AOKIでは服の品質はもちろんのこと、対面販売にもこだわり、顧客への接客とニーズに応じた提案をおこなっている

B-ROSE・Yukaが横浜港北総本店での接客を体験

今回、B-ROSEのYukaが横浜港北総本店を訪れて、AOKIでのスーツ選びを体験した。接客は同店副店長の佐藤美香さんが担当。服選びでは笑顔が耐えず、Yukaも佐藤さんが用意したアイテムをあれやこれやと悩みながらとても楽しそうだった。

「AOKIのスーツはフィット感があって、身体のラインが綺麗に見えるので驚きでした。顔が明るくなった気がしますし、身体も細く見えて、脚も長く見えます。これは女性としてうれしいことです。デザインもかわいくて長く使えそうで、いろんな場面で着られると思います。サイズのバリエーションが多いのも良かったです。凄く動きやすいので、これを着て踊ってみたいですね」(Yuka)

佐藤さんが見立てたスーツを着てご満悦のB-ROSE・Yuka「これを着て踊ってみたいですね」


佐藤さんにお話を聞いた。

「お客様には、明るく笑顔で接することを心がけております。ご来店したお客様が気持ち良く買い物をして頂くことが私共、販売員のまず最初の役割です。お客様のご要望やご用途をお聞きしてご案内するのはもちろんですが、“スタイリスト”として得た知識を使ったご提案。お客様の好きなカラーであったり、骨格、肌のお色なども見させて頂きながら、女性のスタイリストだからこそ出来るお客様に合ったベストなコーディネートをご提案させて頂いております」

横浜港北総本店副店長 佐藤美香さん 襟元には数少ないゴールドスタイリストを示すバッジが光る


「AOKIの商品では、着やすさ、着回しのしやすさが一番の良さだと思っております。様々な場面で着られる方が多くいらっしゃいますので、カジュアルな場面でも、フォーマルな場面でも着て頂けるスーツ、オフィシャルカジュアルの商品を沢山取り揃えております。また、機能面でもAOKIの強みのひとつであるストレッチ商品・洗える商品を展開しており、着やすく、お手入れのしやすいのもAOKIの魅力です」

AOKIでは、レディーススーツにも力を入れている。また、若い女性には某有名ファッション誌とのコラボレーション商品を販売するなどして話題を呼んでいる。

「有名ファッション誌とのコラボレーションアイテムでは細部にまでこだわり、お客様がパッと見た時に『かわいい』『欲しい』と思って頂けるような商品になっております」

AOKIでは、前述の通り、スタイリスト制度を導入している。自社独自のカリキュラムで指導をおこない、充分なファッションの知識、スタイリング能力、客とのコミュニケーション能力を身に付け、認定試験を合格した“AOKIカスタマーズスタイリスト”が多く在籍して来店客のスタイリングを担当する。佐藤さんは、その中でも数少ないゴールドスタイリストとして接客にあたっている。

「まずは、お客様へのおもてなしの気持ちを大切にしております。その上でスタイリストとして、何がお客様のためになるのだろうということを常に考え、たとえ商品1点であっても、お客様のためになればという気持ちで、いつも接客させて頂いております」

「どのようなお客様がいらしても、私たちAOKIの販売員がしっかりと接客をさせて頂いて、お客様ひとりひとりに合った商品をお選びさせて頂きます。スーツといった固いイメージではなくて、ラフに遊びにくるような、販売員と会話を楽しみにくるような感じで、AOKIのお店に来て頂けたらうれしいです」

ビーコル植田哲也代表取締役が語るビーコルオフィシャルスーツへの想い

植田代表取締役に今季のオフィシャルスーツについて聞いた。

「我々のホームタウン都筑に本社を構えるAOKIさんのスーツを、選手、スタッフが着ることでその良さを顕在化して、広く知って頂きたいと思っています。選手は、スタイルも良くて身長もありますからスーツが映えます。このスーツをファンの皆さまや、ご支援いただいている皆さまに見て頂いて、AOKIさんのスーツがかっこいいということを知って頂きたいです」

「このスーツとシャツ、ネクタイは、僕らにとって闘いの場にいくためのものです。僕もスーツを着る時は、必ずAOKIさんのネクタイをしていきます。いま、このスーツ、ワイシャツ、ネクタイが販売されているので、ぜひ買って頂いて、選手や僕たちとお揃いのスーツで一緒に闘って欲しいですね」

AOKIが掲げる理念のひとつ公共性の一環から始まったオフィシャルスーツ提供とスポンサード。同じ都筑区に本拠地を構えるAOKIとビーコルの関係性は強いと感じた。AOKIがビーコルへの協賛で得るシナジー効果は大きく、ビーコルもまた、バスケットボールにファッション性を取り入れることが出来るなどのメリットがある。今後、両社の間でどのようなケミストリーが生まれていくのか注目していきたい。

季節はもう少しで春を迎えて、衣替えの季節。ビーコルも着ているAOKIやよりカジュアルなORIHICAで新しい春の装いを手にしてはいかがだろうか。

【取材・写真・記事/おおかめともき・一部写真提供/©︎横浜ビー・コルセアーズ/株式会社AOKI】

・B-COR MAGAZINE「ビーコル 2019-20シーズンパートナー訪問『株式会社AOKI』(前編)」
http://b-cormagazine.com/partner/2020/04/01/aoki-1

・スーツのAOKI
https://www.aoki-style.com

・ORIHICA
https://www.orihica.com


Written by geki_ookame