残留PO回避争いで崖っぷちのビーコル、今季1勝を挙げた三河とアウェーで1試合!


勝つしかない!残留PO圏外浮上のチャンスと同時にワイルドカード10位転落の危機で迎えた踏ん張りどころの一戦!

横浜ビー・コルセアーズは、4月3日(水・19時05分 TIP-OFF)に、アウェー「ウィングアリーナ刈谷」で、同じ中地区4位のシーホース三河と第32節となる水曜日ゲーム1試合を闘う。

ビーコルは、B1残留プレーオフ回避をかけた争いで崖っぷちの状態に直面している。前節ホーム横浜国際プールの最終節で川崎と闘った2連戦で連敗を喫して5連敗中と、ここに来て勝てていない。ただ、残留プレーオフ回避を争うライバル秋田と滋賀もビーコルに付き合う形となり、回避争いは均衡した状態となっている。

ワイルドカード9位のビーコルは、3月16日と17日におこなわれたアウェー北海道2連戦で連勝。残留プレーオフ圏外となるワイルドカード8位にいる秋田とのゲーム差を「1」にして、圏外浮上へのチャンスを遂に得たが、以降の試合で勝てず、浮上を目前としたところで、5試合にわたる足踏みが続いている。

【写真提供:©B.LEAGUE】


その足踏み状態はライバルチームが揃って負けたために保たれていたが、前節でビーコルを「1」ゲーム差で追っていたワイルドカード10位の滋賀が大阪とのGAME1で勝利。ビーコルと勝敗と勝率で並んだが、得失点で上回るビーコルが首の皮一枚で9位を守った。翌日のGAME2ではビーコルと共に滋賀も敗れて14勝38敗で並び、「0」ゲーム差で9位ビーコル、10位滋賀の均衡状態が続く。

秋田は前節でA東京に連敗。ビーコルとのゲーム差「1」はここでも保たれた。今節で秋田はホームで東地区首位の千葉と対戦。仮に秋田が敗れて、ビーコルが勝てば、ビーコルに圏外浮上のチャンスが訪れる。

滋賀は今節で西地区2位の京都とアウェーで対戦。ビーコルが負けて、滋賀が勝った場合にはビーコルが10位転落となる。

ビーコルは、チャンスと危機が背中合わせになった状況になっており、今季1勝を挙げている三河に何としても勝たねばならない踏ん張りどころとなっている。

前回三河戦での横浜ビー・コルセアーズ#1川村卓也【写真提供:©B.LEAGUE】


その三河との前回対戦は3月27日に今節と同じウィングアリーナ刈谷でおこなわれた。この試合でビーコルは、4連敗中だった三河に終始リードを奪われた展開となり、10点前後のビハインドを維持して終盤戦での逆転を狙っていたが、4Qでわずか9得点しか奪えず失速。最終的には100点ゲームを喫した16点差で敗れている。

三河とはここまで1勝3敗。勝ったのは3月3日、やはりウィングアリーナ刈谷でおこなわれた2連戦のGAME2だった。ビハインドスタートとなったビーコルは、4Q中盤で逆転に成功すると、そこから16-0のランを決めるなどして三河を圧倒。93-83で勝利を収めている。

前回三河戦でシュートを打つ横浜ビー・コルセアーズ#33アーサー・スティーブンソン【写真提供:©B.LEAGUE】


三河とは今節も含めてあと2試合を残しており、残留プレーオフ回避への鍵を握っているチームといえるが、前回対戦での敗戦後にウィスマンHCは「自分たちが下4つのチームであるにも関わらず、エナジーを出せなかった」と特にディフェンスでのエナジー不足を敗因としていた。前節川崎戦GAME2では、エナジーを求めて“起爆剤”細谷将司を23試合ぶりに先発で起用。その細谷は前日の敗戦後に「もっとプッシュして、もっと走りたい。そうすれば流れは絶対に来る」と語り、翌日の試合で先発するとそれを有言実行。チームは速いペースで得点して前半でのリードを奪っている。崖っぷちに立たされた今節でも、このエナジーが必要だ。

前回三河戦での横浜ビー・コルセアーズ#0細谷将司【写真提供:©B.LEAGUE】


三河は、ビーコルに勝利して連敗を「4」で止めたが、以降のアウェー2連戦で富山から連勝を挙げて3連勝中。得点も100、96、97とハイスコアが続いている。

富山戦のGAME1では森川正明が3Pシュート3/3本を含む21得点。金丸晃輔が20得点を挙げるなどして二桁得点が4人。GAME2では金丸晃輔が3Pシュート3/5本を含む31得点を挙げ、20点台の選手はいなかったものの、二桁得点が18得点を入れた岡田侑大をはじめとして5人(金丸も含む)と活発だった。

前回の対戦では、岡田に21得点、ミークスに16得点、金丸に13得点を入れられるなどして6選手に二桁得点を許している。特にルーキー岡田侑大には前回、前々回とやられているだけに今節では何としても止めたいところだ。

シーホース三河#30岡田侑大【写真提供:©B.LEAGUE】


前節の連敗でウィスマンHCはディフェンスを敗因に挙げたが、
GAME1の2Qではゾーンディフェンスが機能。GAME2での前半では強度を挙げたマンツーマンディフェンスが機能をみせている。ウィスマンHCは試合後に「我々はまだマンツーマンディフェンスを40分間出来るチームではない。そこで、チェンジアップとしてゾーンを使っていくことが重要だと思っている」と話したが、オフェンスが好調の三河に対して、どんなディフェンスを敷いてくるか注目だ。

横浜ビー・コルセアーズの指揮官トーマス・ウィスマンHC


オフェンスでは、アーサー・スティーブンソンが前節GAME2で26得点を挙げてインサイドアタックが好調。リバウンドでも引き続いて持ち味を発揮して、GAME1で23リバウンド、GAME2で10リバウンドとダブルダブルも続く。

前節川崎戦GAME2でチーム最多の26得点。10リバウンドも決めて2試合連続でダブルダブルをマークした横浜ビー・コルセアーズ#33アーサー・スティーブンソン


疲れが見えていたブランドン・コストナーも前節川崎戦GAME2で爆発。3Pシュート5/10本を含む25得点を挙げて、スティーブンソンと合わせて51得点を入れた。今節でもこの二人がオフェンスの起点となる。

前節川崎戦GAME2で、3Pシュート4/5本を含む25得点を挙げた横浜ビー・コルセアーズ#34ブランドン・コストナー。


エース川村卓也は、前節でアシストでの貢献が際立った。GAME1で6アシスト、GAME2では8アシストを記録。また得点では10得点、13得点と二桁得点を続けたが、今節で川村が20点台の得点を挙げれば勝利にグッと近づく。

三河から勝利した試合で川村は3Pシュート5/6本を含む30得点を挙げた。連敗を喫した川崎戦GAME2後にエースは誰よりも悔しさを滲ませていた。それだけに今節にかける想いは並々ならぬものがあるだろう。崖っぷちに立たされたチームの中で、川村がみせる獅子奮迅の奮闘に期待したい。

前節川崎戦GAME2で奮闘する横浜ビー・コルセアーズのエース#1川村卓也


三河とのスタッツ比較では、ブロック数とスティール数でビーコルが上回っている。スティール数で優位に立つビーコルは、スティールで得たシュート機会をどれだけ得点に結びつけられることが出来るか。

両チームのスタッツ比較ではその多くを三河が上回っているが、ブロック数とスティール数ではビーコルが上回っている


今節の結果が、B1残留プレーオフ回避を大きく左右する。チャンスとピンチが背中合わせとなった状況で、ビーコルには勝つことだけが求められる。4月決戦最初の試合、残り8試合で迎えた負けられない踏ん張りどころの一戦だ。

【記事・写真/おおかめともき・前回三河戦写真提供/©B.LEAGUE】

 


Written by geki_ookame