チームの低迷、自身復調の20得点、いまビーコルのエースが感じている想いとは。
アウェーでおこなわれた今季最初の神奈川ダービーでビーコルは、GAME1で39点の大差をつけられ敗戦したが、翌日のGAME2では打って変わったディフェンスで川崎を苦しめ、クォーターでの成績を2対2、2Qではクロスゲームに持ち込むなどして、一時は互角の闘いを演じた。その中で躍動したエース川村卓也に試合後、話を聞いた。
「昨日の試合を39点差で負けて、チームとして何が出来るのか、個人として何が出来るのか、何を思ってプレーするのか、という話がコーチからありました。昨日よりは選手個人が少しはプライドを見せたと思いますが、チームとしてはまだまだ足りない部分があると思います」
ここ数戦で川村は相手の執拗なマークに苦しみ、琉球2連戦から川崎戦GAME1まで2点、4点、7点とひと桁台の得点が続いていたが、この川崎戦GAME2でチーム最多の20得点を挙げた。11月3日新潟戦GAME1以来、9試合ぶりの20点台だった。
「どこのチームも、横浜は川村を止めればリズムが崩れると考えてディフェンスを仕掛けてきます。それで簡単に止まってしまう僕もダメだし、チームとしても改善しなといけないところです。僕個人の問題でいえば、どんな相手に対しても、どれだけ自分のパフォーマンスが出来るのか。これは自分にしか解決することが出来ないことです。どんなディフェンスが来てもコンスタントに20点取れるような選手になりたいと常々思っています。それがチームのために自分が出来る大きな部分だと思います。次のゲームまでにもっと準備していかないといけない。個人的にそう反省しています」」
チームが抱えるディフェンス難は、改善の兆しを見せたと思えば、また悪くなるといった状況を繰り返し、ここ数戦ではオフェンスにも悪影響が及んできている。
「コーチが10のレベルで言っていることを、僕らは3とか4のレベルでしか出来ていません。これは選手として、恥ずべきことです。コーチが10を求めているんだったら10に近づくようにエクスキュート(遂行)して、良くしていかないといけません」
低迷期を抜け出そうとチームと選手たちは必死にもがいている。これから、エースはどう闘っていくのだろうか。
「想うこともいっぱいありますし問題も沢山ありますが、どんな状況でも会場に足を運んでくれるブースターさんが絶えないのを見ると、下を向いている場合ではありません」
「本来なら、僕らがブースターさんにエナジーを与える立場ですけど、今は僕らがブースターさんからエナジーを貰いっぱなしでいる。こんなようでは、まだまだ良くなってはいきません」
「応援してくれている皆さんに甘えているようなチーム状況になっていることが、僕は恥ずべきことだと思っています。本当に皆さんは、勝ち試合を観に来ているはずなんです。まずは、みんなに勝ち試合を少しでも早く見せれるように取り組むだけです」
チームの低迷が続くなかで川村は、敗戦後にうつむくことが多くなっている。それでも会場をあとにする時には共に闘ってくれたブースターに対して、顔を上げ、前を向き、必ず両手を上げて挨拶する。それは川村の感謝のあらわれだ。
富山でのアウェー戦では獅子奮迅の活躍で25得点を挙げ、2試合続けて20点台をマークした。チーム浮上のために、ビーコルブースターに勝利の歓喜を届けるために、エース川村卓也は自らに鞭を打ち、ここからさらにペースを上げる。
【インタビュー・写真・記事/おおかめともき】
川村卓也 Twitter
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