今節前日に両チーム共に契約解除を発表。ビーコルは今節もディフェンスが鍵。
横浜ビー・コルセアーズは、10月27日(土・18時05分 TIP-OFF)と10月28日(日・14時05分 TIP-OFF)に、アウェー青山学院記念館で東地区6位のサンロッカーズ渋谷と第6節2試合を闘う。
現在ビーコルは、2勝6敗で中地区5位。対するSR渋谷は現在5連敗中で1勝7敗。東地区6位の位置にいる。
今節の前日に、両チームから契約解除のリリースが発表された。まずビーコルは、7月に獲得し、開幕から5試合出場して75得点を挙げていたチャールズ・ガルシアを双方合意の上で契約解除したと発表。
またSR渋谷は、2016-17シーズンでアシスタントコーチ、2017-18シーズンからヘッドコーチを務めていた勝久ジェフリー氏を成績不振から双方合意の上で契約を解除。今節から伊佐 勉ACがヘッドコーチに昇格することを発表している。(伊佐ACは前節からHC代行で指揮していた)
2連戦直前のこれらの発表に戸惑う両チームの影響は図りしれないが、好ゲームになることを期待したい。
ビーコルと渋谷は現在下位に低迷しており、両チーム共に課題を抱える。ビーコルはディフェンス難だが、今季初めて連勝した滋賀2連戦ではゾーンディフェンスを駆使して成果を得た。GAME2では、マンツーマンディフェンスも効果的に織り交ぜて滋賀を翻弄して4Qを7失点に抑えるなどして改善を見せたが、3連勝を狙った新潟戦では、ラモント・ハミルトンがティップオフ直後に怪我で退場するアクシデントから、外中心のオフェンスに変更してきた新潟に対し、インサイド中心で用意してきたディフェンスプランが対応出来なかった。相手主力の離脱は皮肉なイレギュラーとなったが、加えて得点数リーグ2位のダバンテ・ガードナーに、特に4Qでインサイドをことごとく破られ39失点を喫して完敗。ディフェンス面での課題を再び露呈させた。
また、オフェンスでは3Pシュートの成功が、ここまでの2試合でわずか2本(2/15)という低い数字が続いてしまっていることも、トーマス・ウィスマンHCは重く受け止めており、ディフェンスと共に今回の改善ポイントとなっている。
光明だったのは、来日直後は準備不足から本領を発揮出来ないでいたジャボン・マックレアが尻上がりに良くなり、前節で来日最多となる24得点を挙げたことだ。今節でのさらなる爆発に期待したい。
一方のSR渋谷は得点力不足に苦しんでいる。ここまで挙げた総得点数528は、B1チームでの17/18位。フィールドゴールの成功率38.8%はリーグで最も低い数字になっている。
ビーコルの総得点数628はリーグ8位。フィールドゴール成功率では45.3%とSR渋谷を大きく上回っているが、SR渋谷は経験値豊富なロバート・サクレを擁しているだけに、ディフェンスが改善出来ていなければ足元をすくわれる可能性もある。滋賀戦GAME2では、2-3ゾーンにマンツーマンを織り交ぜるチェンジングディフェンスを用いてきたが、SR渋谷にはどのようなディフェンスを仕掛けるか。名将の策に期待したい。
オフェンスでは、エゲケゼ、マックレア、帰化選手モリスの実質オンザコート3をここ数戦で多用してきており、細谷、田渡を併用する2ガードも要所で起用している。シュートでの得点はもちろんのこと、果敢なインサイドアタックでファウルを奪い、滋賀戦で見せた素速いパス回しで渋谷ディフェンスを翻弄出来るか。
滋賀戦GAME2の後半で神がかり的なシュートを連発してチームを連勝に導いたエース川村卓也も好調だが、マークが厳しくなることが予想されるだけに、ビッグラインナップのオンザコート3と、スピードのある細谷、田渡の頑張りに期待したい。
SR渋谷も帰化選手のセンター・ファイサンバを擁するが得点力は低い。SR渋谷の得点源は、元NBA選手のロバート・サクレと今季より加入のやはり元NBAのライアン・ケリーだ。二人はロサンゼルス・レイカーズでチームメイトでもあった。
サクレはここまでの11試合で二桁が10回、ダブルダブルが4回。ケリーはここまで8試合に出場して20点台が4回。ダブルダブルを3回記録しており、今節の要マーク選手になる。
外国籍選手ではもうひとり、岩手から今季移籍してきたマーカリ・サンダース・フリソンも擁しているが、開幕から3試合に出場したのみで9月9日千葉戦以降でベンチ入り登録がない。
同期である田渡 凌とベンドラメ礼生のポイントガード対決も見どころのひとつだ。
オフェンスの数字でビーコルが上回る相手と闘う今回の2連戦だが、課題のディフェンスがどこまで徹底出来るか。3Pシュート成功率向上の課題は克服出来ているか。次節でまた新潟と2連戦を闘うだけに、今節で確実に勝ち星を増やしておかねばならない。
【写真・記事/おおかめともき(SR渋谷選手写真提供・©B.LEAGUE)】