ビーコル、絶対に勝たねばならない北海道とアウェー2連戦!


必勝期するB1残留プレーオフ回避をかけた天王山!

横浜ビー・コルセアーズは、3月16日(土・18時05分 TIP-OFF)と17日(日・14時05分 TIP-OFF)に、アウェー「北海きたえーる」で、東地区6位のレバンガ北海道と第28節の2連戦を闘う。

今節のこの対戦は、共にB1残留プレーオフ回避を争うライバルチーム同士の直接対決。B1残留プレーオフ出場が課せられるか否かを占う重要な闘いとなる。ビーコルにとっては回避を争う下位4チームとの直接対決が残り試合でないために、是が非でも勝たなければならない2試合だ。

残留プレーオフを回避するためには全体順位の下位4チームから抜け出さなければならない。その指標となるワイルドカードの順位でビーコルは現在9位で、回避となる8位秋田を「3」ゲーム差で追っている。北海道は最下位の12位だが、9位ビーコルとの差はわずか「2」ゲーム差と、下位4チームは「2」ゲーム以内の差でひしめき合っている。それだけにここで連敗でもしようものなら命取りになってしまう重要な2試合だ。

北海道にとっても、今節のあとは強豪チームとの対戦が続くだけに、この闘いを残留プレーオフ回避争いの天王山と位置づけて、総力を結集してぶつかってくるだろう。

その北海道は、現在7連敗中。得点力で苦戦し、特に2月19日の練習中に松島良豪が左足立方骨骨折で戦線を離れてからチームは、この3月で50得点台が3試合もあった。前節のアウェー秋田戦では52-76で敗戦しているが、#13デイビッド・ドブラス(平均15.8得点)が16得点、#15マーク・トラソリーニ(平均18.4得点)が14得点10リバウンドを挙げてダブルダブルをマークして奮闘を見せた。北海道の外国籍選手は3人。このドブラスとトラソリーニに加えて#6バイロン・ミュレンズ(平均17.1得点)を擁している。

これまでにも対戦があるトラソリーニは、前々節名古屋戦GAME2で3Pシュート2本を含む29得点を挙げて好調。ビーコルは昨シーズン闘った4試合で平均23得点を許しているだけに要警戒だ。

レバンガ北海道#15マーク・トラソリーニ【写真提供:©B.LEAGUE】


ビーコルは、トーマス・ウィスマンHCのもとでディフェンスがステップアップし、ここ数戦で対戦した強豪との闘いで著しい成果をみせてきているが、オフェンスに苦しむ北海道とはいえ、油断は出来ない。

ウィスマンHCは前々節千葉2連戦と前節川崎戦(共にアウェー)で、ディフェンス重視から橋本尚明と竹田 謙を先発で起用。これが功を奏し、敗戦こそしたが、両チームを苦しめる場面は多くあった。

千葉戦GAME1で2シーズンぶりの先発となった橋本尚明は、攻守でハッスルプレーをみせて指揮官の起用に応えてみせた。ここ数戦では3Pシュートのタッチも冴え渡り、二桁12得点を挙げた川崎戦では3Pシュートを4/5本の高確率で決めて大きく貢献。ウィスマンHCは「橋本選手が、3Pをシュートを高確率で決めてくれれば、チームの助けになるし、彼のディフェンスでのエナジーはこのチームにとって必要なものだ」とその期待を語る。橋本も「僕を見捨てずにチャンスを与え続けてくれたウィスマンHCの恩を裏切ることはしたくない。ディフェンスをしっかりとやって、ハッスルして、周りを鼓舞する。先発でもベンチスタートでも自分のやるべきことをしっかりとやっていくだけ」と意気込む。今節での橋本の活躍に大きく期待したい。

ここ3試合で先発が続く、横浜ビー・コルセアーズ#7橋本尚明


エース川村卓也は前節で、日本人選手で3人目(帰化選手は含まない)となる個人通算8000得点を達成したばかり。今節対戦する北海道には48歳(5月で49歳)のレジェンド折茂武彦がいるが、折茂は1月に1万得点を達成。川村は「次は、折茂さんとのゲーム。折茂さんは、ずっと追いかけている選手なので、これからも1点でも多く取って、折茂さんの1万点に追いついていけれるように、自分らしくやっていきたい」と自身が達成した偉業は、まだまだ通過点と強調していた。海賊が誇るエースとレジェンドの対戦は楽しみだ。

前節川崎戦で個人通算8000得点を達成したばかりの横浜ビー・コルセアーズ#1川村卓也

1月に個人通算1万得点を達成。48歳のレジェンド・レバンガ北海道#9折茂武彦【写真提供:©B.LEAGUE】


両チームのスタッツ比較では、フリースロー成功率以外はビーコルが上回っている。だが、ビーコルはこのフリースロー成功率がここ数戦で悪い。前節川崎戦ではフリースロー3/10本で成功率は30%。接戦を演じた強豪チームとの闘いではフリースロー失敗が多く、これが敗因のひとつになっていた。ウィスマンHCも「あってはならないこと」「改善しなくてはいけない」と言っていただけに、この課題を前節から中2日でどこまで改善出来るかが鍵を握っているといっていいだろう。

両チームのスタッツ比較ではビーコルがフリースロー以外の全てで上回る


こういったチームとの対戦は、決して油断をしてはならず、メンタル面の維持でも難しいものだ。ここまで出来ている自分たちのバスケットボールをしっかりと出し切らないと勝つことは出来ない。エース川村は「相手云々ではなく、相手の結果で判断するのではなく、目の前の試合にこだわって、まずは初戦の土曜日を勝ちにいく」ビーコルは兜の緒をしっかりと締め直して、B1残留プレーオフ回避がかかる敵地での天王山に挑む。

【記事・写真/おおかめともき・北海道選手写真提供/©B.LEAGUE】

 


Written by geki_ookame