試練の荒波で、田渡と満田の若き海賊二人が躍動!
意気揚々と乗り込んだ北の大地の闘いは、試練の荒波が海賊たちの行く手を阻んだ形だ。ビーコルは、レバンガ北海道に果敢に挑むも、今季初めてのアウェー戦で悔しい連敗を喫してしまった。
ビーコルに試練が訪れた。1Qのオフェンスでパスを伺っていたキャプテン湊谷安玲久司朱が倒れ、その場で起き上がれず担架で運ばれ退場してしまう。動揺する選手たち。古田HCは、落ち着けと、落ち着けと動揺を沈め、竹田 謙と、佐藤託矢を投入する。
2分48秒で佐藤託矢が2Pを決めると、ここから海賊たちがひとつにまとまり始め、細谷将司が立て続けに3Pと2Pを決める。しかし、終了間際16秒で松島が2Pシュート、さらにはフリースロー2本を決められ流れを取り戻せないまま11点ビハインドで1Qを終えた。
この日のオンザコートは前日同様の1-2-1-2。オンザコート2の2Qは、サビートに加えパーマーを投入した。サビートは連携がまだ完璧ではない様子。この日はシュート失敗も多く、その身長を活かすことが出来ない。この日はわずか1得点と精彩を欠いてしまった。
2Qの立ち上がりで、細谷が相手ディフェンスに苦しみながらファウルを奪い、フリースロー2本を決める。
折茂武彦にフリースロー3本を決められるが、負けじとパーマーが、3Pシュートを2本決める。さらに若き満田丈太郎が立て続けに2Pシュートを2本決め、チームに勇気と勢いを生んだ。筑波大学から昨季途中に特別指定選手契約選手として海賊入りしていた満田丈太郎のこの大きな躍動と活躍は、彼が今季大きく進化成長したことをビーコルブースターに示してくれた。
ビーコルは、何とかビハインドを10点以内にキープして、逆転への反転攻勢を狙ったが、4分22秒でディフェンスに入った川村が、伊藤と接触して倒れてしまう。みぞおちに入ってしまったのか、立ち上がる事が出来ない。湊谷に続いての怪我人かと心配されたが、川村は痛みを堪えながら出場。リバウンドでの決死の飛び込みで倒れる場面もあり、必死懸命のプレーを続けた。しかし、これが影響したのか、後半で川村は出場しなかった。状態が心配される。
満田は2Qで7得点して躍動。しかし、終了間際1秒で、レバンガ多嶋に3Pシュート、さらにはフリースローも決められ、満田が生んだ流れを続けることが出来ず、20点ビハインドで2Qを終えた。ビーコルは前半ターンオーバーが13と、前日同様多くなってしまった。一方のレバンガはターンオーバーが4と大きく差がついた。
3Q、満田が巻き返しの起点となりフリースロー2本を決める。さらには7分3秒、6分21秒で2Pシュートを決め、2Qに続いて大きく躍動する。
そして4分55秒、山田に代わってコートに立ったゴールデンルーキー田渡 凌が、満田に負けじと躍動を魅せる。4分19秒、レバンガの執拗なディフェンスをかわして決死の2Pシュート。さらには2分47秒で、山田が3Pを外したセカンドチャンスを、持ち前の技で相手ディフェンスをかいくぐり、インサイドから見事な2Pシュート。バスケットカウントからのフリースローも決めた。さらには、2分20秒で2Pシュートを決め、ゴールデンルーキーの名に恥じない、素晴らしいオフェンスを魅せた。
しかし、2Q同様、終了間際2秒でトラソリーニにダンクを決められ、流れを続けることが出来ず16点ビハインドで3Qを終える。
4Qで海賊たちは、田渡 凌の勢いを起点に怒涛の反撃に転じる。9分22秒で田渡が2Pシュート。8分11秒でウォッシュバーンが力強いダンク。6分44秒と5分35秒に田渡が3Pシュート。
田渡 凌の勢いはこれでも止まらない。ウォッシュバーンがフリースロー2本をしっかりと決めたあとの4分7秒、相手のミスからスティールすると見事なバスカンを決めて8点差。
満田もこれに続き、3分32秒で2Pシュート。2分44秒、ウォッシュバーンがバスカンを決めて7点差。しかし、ディフェンスの間に無情にもどんどん時計の針が進んでいく。
1分58秒、レバンガがファウル。パーマーがフリースロー2本をしっかりと決め、ついには6点差にまで詰め寄った。しかし、直後ミラーにダンクを決められてしまい北海きたえーるのレバンガブースターの地鳴りのような声援は、より一掃大きくなった。
残り1分を切った40秒で、折茂が3Pシュートを決めてガッツポーズ。沸き立つレバンガブースター。しかし、海賊はあきらめない。あきらめるはずがない。28秒、田渡が3Pシュートを決めて意地を見せる。
猛反撃の中で、桜井にフリースローを2本決められ、9点差。20秒ウォッシュバーンが2本のフリースローを決め7点差としたが、ファウルが出てしまいフリースロー2本を決められ9点差。残り6秒、高島が2Pシュートを押し込んだが万事休す。結果89-82の7点差、80点台の得点を奪いながら、歯ぎしりするような惜敗となってしまった。
レバンガは3連勝。ビーコルは今季初の連敗となった。怒涛の反撃で4Qを21-30とリードしたものの、前半の失点が大きく響いた。1Qで退場した湊谷の怪我が大事に至らないことを願いたい。
湊谷の退場、川村が出場出来なかった後半、苦境の展開で、田渡が23得点で両チーム合わせてのスタッツリーダー。満田がこれに続いて15得点と、若い二人が大きく活躍して補い、チームとビーコルブースターに勇気と勢いを与えた。昨季にはなかった選手層の厚さがビーコルに生まれている。
連敗の中で、この田渡と満田の躍動は収穫であり、これからのビーコルにとっての大きな希望だ。北海道で喫したこの連敗の悔しさは選手たちにとって、開幕戦以上の悔しさになっているはずだ。彼らは修正して巻き返す!!そして、勝てる!!選手たちを信じて、北海道からの帰還を待ちたい。そして、次回はアリーナ立川立飛でのアルバルク東京戦だ。今度こその勝利を信じて!!ゴービーコー!!
【記事/おおかめともき(写真提供:©B.LEAGUE)】