発育段階にも目を向けた質の高い練習メニューで選手の育成をサポート。2019年度ユースチームトライアウト募集中!
横浜ビー・コルセアーズが運営するユースチーム『横浜ビー・コルセアーズユースチーム(ビーコルユース)』が年に一回のトライアウトを募集中だ。
トライアウトを考えている人たちには、ビーコルユースの練習が非公開になっているためにその内容が分からず、検討する際の情報が少ない。そこで、B-COR MAGAZINEがその練習を取材。全4回の連載でその内容をお届けしている。
今回はその2回目。小学校5、6年生のU12男子・女子と、中学校1年生のU13男子と中学校2年生のU14男子の練習をレポートする。トライアウトを考えている人、トライアウトを受ける人の参考になれば幸いだ。
ビーコルユースには、小学生と中学生で4つのカテゴリーがある。小学校1年と2年は「プライマリー」と呼ばれる「U8」のクラス。小学校3年と4年は「セカンダリー」で「U10」のクラス。小学校5年と6年は「ジュニア」となり「U12」と「U11」となる。中学生のカテゴリーは「Jr.ユース」と呼ばれ、1年生が「U13」、2年生が「U14」、3年生が「U15」と呼ばれている。
今回の練習は、トップチーム横浜ビー・コルセアーズの練習場である「たきがしら会館」でおこなわれた。まず、17時からU12男子・女子、19時からU13男子とU14男子の練習がそれぞれ2時間にわたっておこなわれた。
選手たちは、小学生はミニバスケットボールクラブ、中学生以上は学校のバスケットボール部に所属して、週に2回おこなわれるビーコルユースの練習に参加。ミニバスと部活動を両立させながら、ビーコルユースでの練習をこなし、バスケスキルを向上させている。
ビーコルユースには、選りすぐられた選手たちが集う。各地区のミニバスクラブ、バスケットボール部に所属している優秀な選手たちがトライアウトを経て入団。それだけにチームのレベルは高く、U12男子と女子は昨年7月におこなわれた「バスケットボールジャパンカップU12」で、男女共に優勝の栄冠を手にしている。
ビーコルユースに入れば、こういったレベルの高い選手たちと一緒に技を磨くことが出来る。磨いた技は、月に1回おこなわれるひとつ上のクラスとの交流試合で試すことが出来るようになっている。対外試合や、大会での試合は同年代との対戦となるが、上級生との対戦は貴重だ。ビーコルユースでは、アスリートが持つべきチャレンジ精神の育成にもしっかりと目が向けられている。
現在、U12男子には小学校5年生19人、小学校6年生31人の計50人。女子は、小学校5年生12人、小学校6年生14人の計26人。中学生のU13男子は31人で、U14男子は19人が在籍している。
取材したU12の練習ではコートを半分に分けて、男女別々に練習をおこなっていった。2時間にわたって、将来プロ選手になることを見据えた練習メニューが次々こなされていったが、特筆すべきは、バスケットボールの練習に加えて、身体を鍛えるトレーニングのメニューも組まれていたことだ。そのメニューはトレーニング指導を専任して受け持つコーチ、高橋 亮(たかはし りょう)さんが作り、この日は高橋さん自ら直接指導していた。
育ち盛りの選手にとって、基礎段階でおこなうトレーニングメニューは特に重要だ。ビーコルユースで指導する白澤 卓ヘッドコーチは「発育段階から将来を見据えた身体作りをしています。これは、アスリートとして重要な問題となる怪我の予防を防ぐためでもあるんです」と話す。ビーコルユースでは、バスケスキルの向上だけでなく、選手を支える土台作りにも重きを置いている。これもビーコルユースが持つ魅力のひとつだ。
【当日おこなわれたU12男子の練習メニュー】
トレーニング |
①可動域運動 |
②ボールコントロール | |
③ラン | |
④アジリティ | |
⑤ジャンプ |
シューティング | ①ドリブルチェンジからカウンターステップでジャンプシュート |
1 on 1 | ①コンタクト1on1 |
②ドリブル1on1 |
トランジション3on3 |
オフボールシューティング | ①シャッフル |
②ダウンスクリーン | |
③フレアスクリーン |
オールコート4on4 |
【U12女子の練習メニュー】
トレーニング |
①可動域運動 |
②ボールコントロール | |
③ラン | |
④アジリティ | |
⑤ジャンプ |
シューティング | ①ドリブルからジャンプシュート、ドリブルチェンジからジャンプシュート、ドリブルチェンジ&ジャブからジャンプシュート、ドリブルチェンジからカウンターステップでジャンプシュート |
1 on 1 | ①ドリブルしながら1on1 |
②クローズアウトから1on1 |
ハーフコート4on4 |
オールコート4on4 |
U12男子・女子の練習終了後、U13とU14男子の練習がおこなわれた。中学校1年生、2年生の男子クラスだけに身長と体が一気に大きくなったが、ここでもバスケの練習に加えて、高橋コーチの指導によるトレーニングメニューがこなされていった。【U13、U14男子の練習メニュー】
トレーニング |
①可動域運動 |
②ラン | |
③アジリティ | |
④ジャンプ |
シューティング | ①ジャンプシュート、3P、3Pからワンドリブル・ジャンプシュート |
1 on 1 |
①ドリブル1on1 |
②ジャブステップ1on1 | |
③ミドルレンジ1on1 |
ハーフコート4on4 |
フルコート5on5 | ①トランジション |
ビーコルユースではひとつ上のクラスと対戦出来ることを前述したが、特に中学校2年生のU14選手にとって、8月以降も3年生のU15と試合出来ることが大きい。8月には部活で目標としていた3年生が引退する。2年生はその時点で最上級生となり、自分よりも上の存在がいなくなる。しかし、ビーコルユースでは8月以降でも、月に1回、U15との試合が出来ることから、常にチャレンジするマインドを保っていられる。
トップチーム横浜ビー・コルセアーズで得たノウハウを活かした質の高い練習メニューと環境が「世界を目指す選手」たちをしっかりとサポートする。白澤ヘッドコーチにどんな選手を育てていきたいかを聞くと「超一流の選手は天性のものがありますから、なかなか超一流は難しいかもしれません。でも、一流、1.5流の選手になることは練習次第で可能です。ビーコルユースでは『世界に通用する選手』を念頭において、トップレベルの選手とも遜色なく闘える選手の育成を目指しているんです」と話してくれた。
U15女子の練習レポートでも書いたが、そのバスケスキルには本当に驚かされた。この日観た質の高い練習と環境で切磋琢磨して来たのだから、ああなるのも必然だ。ビーコルユースの中から将来のBリーガー、ビーコル選手、そしてNBAをはじめとした世界の大海原に飛び出していく選手が出てくるかもしれない。昨年は、ビーコルユースを卒業した田中 力がアメリカIMGアカデミーへの武者修行へと巣立っていった。彼に続く選手は、これからさらに出てくることだろう。そう思うと誇らしくも、ワクワクした気持ちになってくる。
自分のバスケスキルをさらに向上させていくことが出来るビーコルユースは、2019年度ユースチームのトライアウトを募集中。ぜひトライアウトを受けて、世界を目指す選手への一歩を踏み出して欲しい。
⬇横浜ビー・コルセアーズ バスケットボールアカデミー
2019年度トライアウト実施【横浜ビー・コルセアーズユースチーム】
https://ybc-academy.com/archives/information/2019tryout
⬇B-COR MAGAZINE ビーコルユース連載(全4回)
第1回 U15女子篇
http://b-cormagazine.com/b-cor_academy2019/02/15
⬇第3回 U15男子篇
http://b-cormagazine.com/b-cor_academy2019/02/21
⬇横浜ビー・コルセアーズユースU12男子・女子練習・写真ギャラリー
⬇横浜ビー・コルセアーズユースU13、14男子練習・写真ギャラリー
⬇ビーコルユース紹介動画
次回は、U15男子の練習をレポートする。
【記事・取材・写真/おおかめともき】