ビーコルのホームアリーナを川俣町に再現!Bリーグの熱戦と満載のエンターテイメントで川俣の人々を笑顔いっぱいにした一大バスケイベント!
横浜ビー・コルセアーズは9月1日(土)と2日(日)、福島県伊達郡川俣町で、福島ファイヤーボンズとの共催、トップパートナーであるミツフジ株式会社他の協賛、福島県、川俣町、川俣町教育委員会、川俣町議会の後援で「川俣町スポーツカーニバル」を大々的に開催した。
「川俣町スポーツカーニバル」は2日にわたって、川俣町でおこなわれたビーコルのバスケイベント。川俣町にとっては、かつてない規模となった町をあげての一大イベントとなった。
メインアリーナとなった川俣町体育館にはビーコルのホームアリーナが完全再現され、川俣町の人々は無料で招待された。また、ビーコルブースターも多数駆けつけ、川俣町で初めてとなるBリーグの試合を盛り上げた。
初日の1日には、福島ファイヤーボンズの選手らによる「プロスポーツ選手によるスポーツ体験教室」、横浜ビー・コルセアーズと福島ファイヤーボンズ選手による「選手サイン会」、両チームのユースチームによる「バスケットボール交流」がおこなわれ1日を通して川俣町がバスケ一色となった。
そして19時からは「SILK GAME前夜祭」がおこなわれ、よしもとのお笑いコンビ・キングコングの梶原雄太とビーコルMC豊嶋 彬が司会進行MCを務めた。
前夜祭では、まず横浜ビー・コルセアーズチアリーダーズB-ROSEと横浜ビー・コルセアーズの公式ブーストソング「We are B-CORSAIRS」を歌うEyes’が、2018-19シーズンバージョンを初披露した。
続いて、横浜ビー・コルセアーズの湊谷安玲久司朱、細谷将司の両キャプテンと今季から新加入の小原 翼、ハンター・コート、アマンゼ・エゲケゼの5選手が出演したトークステージがおこなわれ、川俣町の佐藤金正町長、高橋道也町議会議長もトークに加わった。
トークでは、キングコング・梶原と細谷の軽妙なやり取りが笑いを誘ったドリブル対決に、エゲケゼと梶原のフリースロー対決も飛び出して、バスケとお笑いが融合するといった普段は見ることが出来ないビーコルとよしもとの貴重なコラボで会場を沸かしていた。
さらには、Eyes’のミニライブがおこなわれ、観客を魅了した。
よしもと芸人「バイク川崎バイク」「ペコリーノ」「ストロベビー」「ものいい」による「よしもと芸人お笑いLIVE」がおこなわれ、川俣町の人々は趣向が凝らされた満載のエンターテイメントプログラムを満喫。翌日の「SILK GAME」横浜ビー・コルセアーズと福島ファイヤーボンズのプレシーズンゲームへの期待を高め、アリーナには笑顔が溢れた。
Eyes’のミニライブでは、伸びの良い「SILK」のように艷やかな歌声に川俣町の人々は皆うっとりとした表情で聴き入っていた。その歌声にはEyes’の強い想いが感じられた。
ミニライブを終えたEyes’は「福島は原発の事故で被災されて、私も何か出来ることはないかと思っていました。現地にこないと分からないことも沢山あって、今回初めて福島に来たという人もいると思います。福島に来るきっかけを作ってくれた今回の『川俣町スポーツカーニバル』には、大きな意義を感じています。その中で歌えたことを嬉しく思います。この『川俣町スポーツカーニバル』は、バスケを通じて、被災地の方たちと交流が出来て、川俣町の皆さんと私たちを繋いでくれました。この素晴らしいイベントに参加出来て良かったな、嬉しかったなという想いでいっぱいです」とこのイベントに参加した想いを語ってくれた。
また体育館前では両日にわたって川俣町のブランド地鶏「川俣シャモ」をはじめとした川俣グルメの数々が楽しめた「川俣グルメフェス」もおこなわれ、訪れた人々は川俣シャモの美味に舌鼓を打っていた。
また「キッズコーナー」も併設され、わたあめ、ヨーヨー釣り、スーパーボールすくいなど、子供たちも楽しめるイベントも多数用意されていた。
また川俣町のゆるきゃら「小手姫様」と、ビーコルの公式マスコット「コルス」も登場。たちまち人気者になっていた。
翌2日にはメインイベントである「B.LEAGUE PRESEASON GAME SILK GAME KAWAMATA 2018 福島ファイヤーボンズ VS 横浜ビー・コルセアーズ」がおこなわれ川俣町体育館には前日以上の1,543人が訪れ、川俣町体育館は満員御礼となった。
またコンコースではビーコルホームアリーナ名物のひとつ「B-COMPASS」の有志が希望者にビーコルフェイスシールを無料で貼る活動が川俣町でも変わらずおこなわれた。
試合前に、協賛したミツフジ株式会社の三寺 歩社長が挨拶。ミツフジ株式会社は、自社の最先端ウェアラブルIoT技術を搭載した「hamon(ハモン)」の製造拠点を川俣町にある川俣西部工業団地に建設。同日には竣工式もおこなわれた。
今回のイベントはミツフジがビーコルに、町民と共に川俣町で沢山の笑顔を作り、子供たちに夢を与えるイベントが出来ないかと相談したことがきっかけ。この趣旨に大きく賛同したビーコルが、福島ファイヤーボンズなどの協力を得て実現した。
また三寺社長は、今回配った応援用のハリセンがビーコルとファイヤーボンズ両面になったスペシャル仕様と説明。「普段のゲームでは絶対にありえないレアものです」とアピールしていた。
試合では、横浜からバスツアーなどで大挙駆けつけたビーコルブースターがホームアリーナさながらの熱いブーストを送り、ビーコルのホームアリーナ完全再現の一役をかっていた。
ビーコルとファイヤーボンズはこれが初対戦。プレシーズンゲームとは思えないほどに白熱した熱戦が川俣町に作られたコートで繰り広げられた。
タイムアウトではB-ROSEと、福島ファイヤーボンズのチアリーダーズ「Ray Glitters(レイグリッターズ)」によるパフォーマンス競演もおこなわれた。
ハーフタイムでは、WBAミドル級王者・村田諒太とスペシャルゲストのお笑いコンビ「ライセンス」によるトークショーがおこなわれ、村田は会場の人々とボクシングのポーズを決めるなどして盛り上げた。
試合は、B2のファイヤーボンズがB1のビーコルを74-59で下す金星を掴み、訪れた川俣町の人々は、初めて観るBリーグの熱戦を堪能しただけでなく、地元福島のチームが勝利する歓喜にも酔いしれることが出来た。
福島ファイヤーボンズの森山知広HCは、試合後のコートインタビューで「横浜ビー・コルセアーズの関係者の皆さんに、こういった機会を作って頂いて感謝しています。これからB1は横浜ビー・コルセアーズ、B2は福島ファイヤーボンズを応援して頂いて、お互いにバスケットボールを盛り上げて行ければいい」と語った。
横浜ビー・コルセアーズのトーマス・ウィスマンHCは「我々はまだチームをまとめあげている途中だが、ファイヤーボンズは勝利に値するゲームをした。今回キャンプも含めて福島には大変お世話になった。福島という土地にこれて本当に良かった」と福島の地に感謝を伝えた。
また福島ファイヤーボンズのキャプテン村上慎也は「チーム創設5年目で、川俣町で試合をおこなうのは初めてでしたが、こういった素晴らしい会場の雰囲気を作って頂いて本当に感謝してします。B2で優勝してB1に上がれるように頑張っていきます。福島で沢山試合があるので、遠いですが川俣町の皆さんにもぜひ来て欲しいです」とアピール。
横浜ビー・コルセアーズのキャプテン細谷将司は「この素晴らしい雰囲気の中で試合が出来たことを誇りに思います」と語り、試合後の会見では「今回、参加させて頂いて、福島の皆さんが温かく、バスケットボールに対して真摯に向き合って応援してくれているのが凄く伝わってきました」と語っている。
試合後には、両チームのU15チームによる「ユース親善試合」がおこなわれた。こちらも好ゲームとなり、福島ファイヤーボンズU15が51-41で横浜ビー・コルセアーズU15に勝利している。
2011年に発生した東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故で被災した川俣町でおこなわれたこのイベントが持つ意味は深い。
川俣町は、「川俣シルク」として世界的に有名な絹の里であり、美味な川俣シャモもある緑に包まれた美しい町だった。横浜のバスケチーム・ビーコルにとって川俣町は、かつてこの町で紡がれた絹が横浜の港に運ばれ、世界中へと渡っていったいう「縁」がある。
川俣町体育館のそばには、今では使われなくなった仮設住宅が並んでいた。昨年3月31日には川俣町山木屋地区内の避難指示区域が解除され、復興への歩みは希望と共に着実に進んでいる。そんな川俣町の人々が多彩なエンターテイメントと初めて観るBリーグの試合を堪能し笑顔になっていたことに、このイベントがおこなわれたことへの意義の大きさと、この日ここに集った人々の想いを強く感じた。
横浜ビー・コルセアーズのスタッフは、企画段階の早い時期から現地に通い奔走し続けた。前夜祭の2日前には現地入り、スタッフ総出で体育館隣の合宿所に寝泊まりしながら設営準備をおこないビーコルのホームアリーナを川俣町体育館に完全再現した。その甲斐あって川俣町の人々に溢れた笑顔。あの笑顔は尊くも忘れられないものだ。
大成功で終わった「川俣町スポーツカーニバル」。川俣町史上最大規模の物量が投入されたこの一大イベントは、これからもぜひ続けていって欲しい素晴らしきバスケの祭典となった。
【取材・写真・記事/おおかめともき】
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