上向いてきたディフェンスで、この踏ん張りどころをチーム一丸で乗り越える!
中地区5位の横浜ビー・コルセアーズは、1月29(水)にアウェー富山市総合体育館で、同じ中地区3位の富山グラウジーズと第20節1試合を闘う。富山とはこれが今季初対戦。ビーコルは中2日前におこなわれた前節沖縄でのアウェー琉球2連戦を激しい接戦を演じながらも連日の惜敗で連敗。チャンピオンシップ争いに生き残るためにも今節の富山戦は踏ん張りどころの1試合になる。ビーコルは前節のGAME1で4位新潟と勝敗で並ぶ好機を逃し、新潟の背中が見えていた「0.5」差から、ゲーム差を「1.5」にひろげてしまった。逆に新潟は、秋田と対戦した前節を1勝1敗で終えて、18チームのB1総合順位で勝敗で並ぶ島根を抜いて15位に順位を上げている。
ビーコルは中地区争いで、3位富山まで「3.5」ゲーム差とし、チャンピオンシップ出場圏の2位三河までは「5.5」ゲーム差になっている。
B1総合順位で、ビーコルは依然17/18位のままで、16位島根と15位新潟と「1.5」ゲーム差、残留プレーオフ圏外の14位北海道までは「2.5」ゲーム差になっている。前節の連敗は共に惜敗であり、収穫も多くあった。チームディフェンスがまとまり始め、それがインテンシティの高さに繋がった。GAME1ではゲーム途中で切り替えたゾーンディフェンスで琉球を苦しめ、GAME2では強度を上げたマンツーマンディフェンスが機能をみせて、平均得点が80点台の琉球の得点を2試合共に70点台に抑え込んでいる。
対する富山は、ここまで12勝20敗。今季のロスターでは宇都直輝、ジョシュア・スミス、レオ・ライオンズ、阿部友和、水戸健史らが残留した一方で大塚裕土と比留木謙司が移籍して計4選手が退団。代わってジョシュ・ペッパーズ、山口祐希、菅澤紀行を獲得した。
しかし、ジョシュア・スミスが開幕早々の第2節で右膝蓋腱断裂の怪我を負って長期離脱。その補強としてダニエル・オルトン(既に契約満了で1月7日に退団)を獲得。1月20日にはアイザック・バッツを獲得している。
バッツはデビュー戦の22日新潟戦で17得点11リバウンドを挙げていきなりのダブルダブル。2試合目の前節A東京戦GAME1では14得点を挙げて2試合連続のダブルダブルをマークした。3試合目は7得点に留まったもののリバウンドで16本を記録して高いリバウンド力を示している。今回の対戦でレオ・ライオンズ、ジョシュ・ペッパーズと共に驚異になることは間違いない。
注目は、やはり今季途中で加入して元三河でチームメイトだったジェームズ・サザランドとバッツの対決だろう。スピード型のスモールフォワード・サザランドと重戦車級のセンター・バッツ、この2人は今節の勝敗を左右するキーマンといえる。
バッツに誰をつけるかだが、しつこいディフェンスが持ち味のアキ・チェンバースをつけるのも面白いかもしれないし、日本人ビッグマン小原 翼のパワー溢れるディフェンスにも期待がかかる。
ビーコルは、富山を大きく上回るオフェンスリバウンド(ビーコル420本、富山273本)で優位な展開に持ち込みたい。一方で富山はスティールでリーグ4位の成績(ビーコルは10位)、フリースロー成功率もリーグ3位なだけにターンオーバーとファウルには気をつけなければならない。
前節のGAME2ではベンチ入り登録12選手全員が出場してうち10選手が得点した。タイムシェアも効率的におこなわれはじめており、サザランドとマクドナルドが加入した第2次ともいえる今季のチームがようやくまとまってきていることは、今季での善戦を予感させる。
ビーコルは、今節を何としても勝って3連敗を阻止しなければならない。上位チームにこれ以上離されないためにも、チーム一丸で必勝を期する踏ん張りどころの1戦だ。
【記事・写真/おおかめともき・富山選手写真提供/©B.LEAGUE】