ストップ・ザ・ガードナーに期待がかかる“ショットブロッカー”プリンス・イベのデビューはあるか?細谷が1000得点達成まであと「24」。
横浜ビー・コルセアーズは、11月3日(土・18時05分 TIP-OFF)と11月4日(日・14時05分 TIP-OFF)に、ホーム横浜国際プールに同じ中地区2位の新潟アルビレックスBBを迎えて2連戦を闘う。新潟とは10月24日同アリーナでおこなわれた水曜日ゲーム以来10日ぶりの再戦となる。なお、今回の第7節はGAME1が「産業能率大学スペシャルゲーム」、GAME2が「横浜市 プレゼンツ 英国ホストタウン・事前キャンプ応援デー」としておこなわれる。
ビーコルは現在3勝7敗で三遠ネオフェニックスと勝敗で並ぶが、得失点差で-59のビーコルが-91の三遠を上回るために中地区5位となっている。4位の三河が5連敗から5連勝を挙げ、5勝5敗で5割に戻しているだけに、5位を何としても堅持して上位進出をうかがいたいところだ。
今節では、個人記録達成の可能性がある。#0細谷将司が1000得点達成まであと「24」に迫っている。細谷は、前節のアウェーSR渋谷戦GAME1で6得点、GAME2で19得点を挙げて現在通算976得点。苦労しながらここまで数字を伸ばしてきた細谷の記録達成を楽しみにしたい。
ビーコルはSR渋谷戦で1勝1敗だった。ビハインド展開になったGAME1では、課題であったマンツーマンディフェンスが改善を見せてオフェンスに流れが生まれると、じわじわと追い上げて後半に逆転して逃げ切り勝利を挙げたが、連勝を狙ったGAME2では前半で大量15点をリードを奪うも、後半に修正してきた渋谷ディフェンスに苦戦。また前半での大量リードから出てしまった慢心も絡んで一気に失速。追加点を奪えないまま4Q中盤で逆転を許し、前日とは真逆の展開で逆転負けを喫している。
一方の新潟は前節で6位の三遠と2連戦を闘って、こちらも1勝1敗。GAME1を77-54、23点差での大差で勝利したが、GAME2では三遠の逆襲を受けて91失点を喫して72-91。19点差で試合を落とし、新潟も連勝を逃している。
前節で似たような1勝1敗となった両チームだが、10日前の第5節10月24日に今節と同じ横浜国際プールで1試合闘っている。千葉に連敗していた新潟に対しビーコルは滋賀2連戦での連勝で勢いに乗っていた。しかし、イレギュラーが起こる。ティップオフ直後にラモント・ハミルトンが右足を痛めて退場。主力選手のひとりを失った新潟はインサイドから外主体のオフェンスに変更して対応して来たが、これでビーコルが準備していたプランが狂った。柏木真介をはじめとしたベテラン勢に3Pシュートも多く決められ、滋賀戦で改善されたはずのディフェンスが破られてしまった。また、ゾーンディフェンスを敷いて徹底マークしたはずのダバンテ・ガードナーに39失点を許してしまい16点差の72-88で敗戦している。
ラモント・ハミルトンは、その後の三遠との2連戦を欠場。今節の再戦で出場出来るか気になるところ。ガードナーは三遠戦でもハイスコアを挙げている。GAME1で32得点、GAME2で35得点と30点台が3試合続いているだけに、今回の再戦でどのような対策が準備されているか。新潟の重戦車を如何にして抑えるかが勝敗の鍵を握っている。
ビーコルは、SR渋谷との初戦前日にチャールズ・ガルシアに代わる新外国籍選手#11プリンス・イベを獲得。今節からベンチ入り登録が可能になる。「世界一のショットブロッカー」を自負するイベは、速いスピードとディフェンス力が持ち味だが、今回のガードナー対策でぶつけてくるか注目される。ただ、マックレアの時がそうであったようにチームに合流して間もないところが気になる点だ。
イベがベンチ入りとなると、アマンゼ・エゲケゼか、ジャボン・マックレアのどちらかがベンチ入り登録から外れることになる。
アマンゼは、前回新潟戦で12得点5リバウンド、前節SR渋谷戦GAME1で19得点3リバウンド、GAME2で15得点10リバウンドでダブルダブルをマーク。
マックレアは、新潟戦で24得点6リバウンド、SR渋谷戦GAME1では来日最多25得点を挙げ、さらには11リバウンドで来日後初めてダブルダブルをマーク。GAME2は10得点に留まったがリバウンドを7本奪って貢献。来日直後は準備不足が目立ったが、いよいよ本領を発揮してきている。
今節でトーマス・ウィスマンHCが、エゲケゼ、マックレア、イベの外国籍3選手をどのように使い分けていくのかが大きく注目される。マックレアを入れてオフェンス重視、イベを入れてディフェンス重視と使い分けていくことも考えられる。
前回の新潟戦でウィスマンHCは、新潟が得意とするハーフコートバスケットボール対して、フルコートでのオフェンスで挑んだが、試合後「エナジーが足りず、フルコートでボールをプッシュ出来なかったことから、相手の得意なハーフコートで闘ってしまった」と語っていたが、今節で名将がどんな策を打ってくるか。
ビーコルが抱えるディフェンス難は、まだ好不出来の波があるものの改善傾向にある。ここに来てマンツーマンディフェンスが機能する場面もあり、一時のゾーンディフェンス一辺倒から、ゾーンとマンツーマンを織り交ぜるディフェンスも出来てきている。
ウィスマンHCは、自身がこれまでのチームで続けてきたゾーンディフェンス「3Pシュートを入れられないゾーンディフェンス」をビーコルに落とし込んでいる最中だが、前回やられたベテラン柏木、そして五十嵐らの3Pシューターを今回の再戦でどこまで抑えられるかも注目だ。
キャプテン細谷将司は、今節に掛ける意気込みをこのように語っている。
「前回ガードナー選手に39得点やられているので、まずはここの修正をしていく。やはりディフェンスです。渋谷との2試合目はリバウンドで後半負けてしまっているので、リバウンドを如何に取って、自分たちのアグレッシブなアップテンポな展開に持っていくか。こういったところをしっかりとやっていきます」
「渋谷戦は連勝するチャンスを逃してしまいました。良い経験をしたと前向きにとらえて、前回やられた新潟にしっかりとリベンジ出来るようにチーム全員で勝っていきます!」
新潟にリベンジ期する今回のホーム2連戦。まずは初戦を取って前回やられた借りを返したい。ウィスマンビーコルの逆襲に期待しよう。
【写真・記事/おおかめともき】