グラウジーズを迎え撃て!アウェーでやられた借りはホームで返す!
横浜ビー・コルセアーズは、10月17日(水・19時05分 TIP-OFF)横浜文化体育館でのホーム開幕戦で、同じ中地区の富山グラウジーズを迎えて1試合を闘う。富山には開幕節で連敗を喫しただけに、ホームでの再戦で因縁のグラウジーズにリベンジを期する。
開幕から2節を終えた時点での中地区は、ビーコルと三河だけが未だ勝利がない。一方の富山は2勝2敗で3位。富山は、ホームでの開幕節でビーコルから100点ゲームを含む大勝で連勝したが、第2節のアウェー栃木戦でディフェンスが崩れ連敗。GAME1では逆に100点ゲームを喫して大敗している。
ビーコルは富山での連敗後、アウェー京都でも連敗。しかし、試合内容は富山の2試合とは見違える進化を見せた惜敗であり、富山で自分たちのバスケが出来なかったチームが、中4日で接戦を闘えるチームになったことは大きかった。
両チームともに中3日でおこなわれる今節。共に準備期間が短いが、ビーコルにとっては、開幕節で喫した連敗の悔しさを今度は自分たちのホームでやり返すことが出来る絶好の機会だ。
京都でのGAME1では、1Qでマンツーマンディフェンスに失敗し、1Qで34失点した富山戦GAME2同様に大量31失点を許してしまい、出だしのクォーターで21点のビハインドを背負ったが、2Qにゾーンディフェンスに変更してからはオフェンスに流れが生まれ3Pシュートを量産。その後もゾーンディフェンスを駆使して、4Qに怒涛の反撃を仕掛け、土壇場でエゲケゼが決めた3Pシュートで、最大25点あったビハインドを遂に同点にした。しかし岡田優介にゾーンの泣き所である外に出来たスペースから3Pシュートを決められ、今季初勝利を目前で逃した。
GAME2では、前日に流れを変える活躍を見せた#21田渡 凌とダブルダブルをマークした帰化選手#32エドワード・モリスを先発で起用。さらにはガルシア、エゲケゼ、モリスの実質オンザコート3を1Qからぶつける超攻撃的布陣で挑み、3Qでは勝ち越しに成功したが、ディフェンスの穴を突かれて再びビハインドを背負った。以降懸命に食らいついたビーコルは、獅子奮迅の奮闘を見せた#1川村卓也と、躍動した田渡のシュートで2度1点差まで肉薄したが、インサイドのディフェンスを突破されて失点し、この試合も惜敗で落としている。
特筆すべきは、富山で崩壊したディフェンスが、ゾーンディフェンスを駆使したことで、自分たちのバスケを取り戻せたことだ。エース川村卓也と、安定した得点力を維持する#36チャールズ・ガルシアは依然好調。
帰化選手のエドワード・モリスがGAME1で14得点11リバウンドでダブルダブル。#8アマンゼ・エゲケゼも京都戦GAME2で17得点10リバウンドでダブルダブルをマークしており、実質的なオンザコート3を担う3人が好調なのは心強い。
一方で課題もある。ゾーンディフェンスの多用から外に出来たスペースを突かれた3Pシュートでの失点もそうだが、マンツーマンディフェンスでの課題を露呈している。中3日の短い準備期間で、どこまでこれを修正出来ているか。
開幕節での富山戦ではあまりに失点が多すぎたが、特に今季京都から富山に移籍したジョシュア・スミス一人にやられた。GAME1では前半にいきなり24得点を喫して大量39得点を入れられ、GAME2では大量リードでの展開でタイムシェアがおこなわれたことからプレータイムが短くなったにもかかわらず25得点を許している。
今節でもジョシュア・スミス対策は重要なテーマになる。スミスは208cmの身長に加えて横幅が大きく、コートではまさに壁となるが、ファウルがGAME1で2つ、GAME2で1つと極めて少ない。前半からスコアを稼いでくるだけに、ビーコルのディフェンスがどこまで食い止められるか。ゾーンディフェンスなのか、ダブルチームなのか、ウィスマンHCの策に注目したい。出来れば序盤からタフなディフェンスを仕掛けて、後半に向けて疲れさせたいところだ。
開幕節で闘っているだけに相手のデータは豊富にある。加えて、開幕節では欠場した昨季まで富山にいた#7橋本尚明も京都戦で復帰してGAME2で今季初得点をマーク。一方で、終盤の勝負どころでシュートを外し、ファウルも取られる悔しさを味わっただけに、ホームでの古巣対決で雪辱を晴らす活躍に期待したい。
そして、やはり富山から移籍の#81小原 翼の体を張ったディフェンスにも期待がかかる。GAME2では3Qにスミスのシュートを阻止。持ち前の強靭なフィジカルを活かして苦戦させている。今節では、ストップ・ザ・スミスのキーマンになるのではないか。
もうひとりの富山からの移籍選手#8中村太地が、大学の試合がない水曜日の試合にベンチ入り登録されるかも注目される。
ウィスマンHCは富山での試合後に、エゲケゼと新加入#12ジャボン・マックレアが共に体調を崩し、来日したばかりで準備不足だったマックレアを早期投入せざる負えない状況だったと明かしている。また橋本尚明も欠場してベンチの台所事情は苦しかった。今節では、エゲケゼも良くなり京都戦で躍動している。橋本もこの古巣対決で燃え奮起するだろう。あとはマックレアがどこまで調子を上げているか。京都では2試合ともベンチ入り登録を外れたが、今節ではどうなるだろうか。
海賊たちは、このホーム開幕戦に燃えに燃えている。横浜文化体育館には開幕戦とあってビーコルブースターが大挙駆けつける。その大ブーストの後押しを受けれることはウィスマンビーコルにとって大きなアドバンテージとなる。今節以降、ホームゲームが4試合続く。富山にリベンジを果たす今季初勝利で、一気に弾みを付けたい。
【写真・記事/おおかめともき】