バスケットボールでの地域貢献に力を入れるビーコルの取り組み。
横浜ビー・コルセアーズは、地域への貢献に力を入れている。その活動は多岐にわたるが、開幕前のオフ期間中に開催、参加したホームタウン都筑区と隣接する青葉区でのバスケットボールクリニックを例にして、その取り組みを紹介する。
都筑区のバスケットボールクリニックは、同区にある東山田中学校の体育館で開催された。ビーコルからは、山田謙治チーム編成・強化担当兼アシスタントコーチと選手の竹田 謙が参加。指導は、ビーコルアカデミーの関 拓郎コーチがおこなった。この日、参加したのは都筑区内の公立私立中学校9校のバスケットボール部に所属する男女生徒たち。この時期は、夏の総体が終わって3年生が引退し、各校のバスケットボール部にとってはチームの入れ替えをする時期になっている。そのため、このクリニックでは、これから主力になる1、2年生に向けてシュート、ドリブルなどの基礎練習がおこなわれていた。
指導した関 拓郎コーチは「今回、選手が参加してくれたので、僕らが説明をして、プロ選手が見本を示す形を取りました。本来であれば、コーチが言った内容をイメージしながら練習していきますが、竹田選手のお手本を実際に見ることで、さらに理解が深まったと思いますし、子供たちにとって大きなプラスになったのではないかと思います。ここで練習したこと、知識を持ち帰ってもらって、さらにスキルを伸ばしていって欲しいです」と語る。
竹田 謙は、参加した感想をこう話す。「中学生の皆さんのスキルがとても高くて驚きました。僕らが中学生だった時と比べたら、いろんな技術があって上手いなと感じました。僕らの中学時代では、こういったバスケクリニックはありませんでした。あの頃に僕がコーチだったら嫌ですけどね(笑)。今は、こういったプロ選手が指導するバスケクリニックもありますし、僕らの頃には見ることが難しかったNBAの試合も見れますから、羨ましいです。みんなが元気で楽しくバスケットボールをしてくれている姿が見れて、僕自身も楽しかったですし、中学生の頃を思い出して原点に戻れました」
「横浜のチームでプレーしていますから、地域に恩返ししていきたいです。僕が出来るバスケットボールで地域貢献が出来るのであれば、それはうれしいことですし、これからも続けていきたいと思っています」
山田謙治ACも地域貢献のことを口にする「これからホームタウン都筑に貢献出来るようにしていきたいです。ビーコルの認知度も上げていきたいですし、僕たちが出向いて子供たちと触れ合うことは大事だと思っているので、これからもこういった活動をどんどんやっていければと思っています」
都筑区役所 地域振興課の関 隆幸さんは、ビーコルの地域貢献活動について、このように語る。「ビーコルさんは、様々な内容で地域への貢献を掲げておられます。いまビーコルさんとは、都筑区連合町内会自治会、都筑区役所の3者でホームタウン活動の協力に関する協定を結ばさせて頂いておりまして、今回のバスケットボールクリニックもその一環として催させて頂きました。ビーコルさんは、いろいろなところでご協力を頂いている都筑区にとっても大変重要なパートナーです。今季、ぜひ良い成績を収めて頂いて、都筑区の盛り上げに一役買って頂けたらと思っております」(関さん)
翌日におこなわれた青葉区でのバスケットボールクリニックは、同区内にある美しが丘西地区センターでおこなわれた。美しが丘西地区センターでは、毎年夏休みに学生の指導による3日間のバスケットボールクリニックをおこなっている。
4年目となった今回のクリニックでは、3日目の最終日にビーコルの選手とコーチを招いたスクールが開催され、応募で集まった約60名の小学生たちが、橋本尚明と山田謙治ACの指導を受けた。
このクリニックでは、バスケットボールを楽しむことを念頭に置いておこなわれた。メニューの中には遊び感覚を交えたものもあり、指導した山田ACは「この日は、楽しんでもらうことに重きをおきました。バスケットボールの経験者に加えて、そうでない子たちもいたので、ゲーム性も取り入れながら、とにかくバスケットボールを楽しんでもらうことを意識しました」(山田謙治AC)
橋本も、楽しみながら指導していたのが印象的だった。「みんな凄く元気があったし、バスケットボールの楽しさを伝えられたんじゃないかと思います。みんながそれぞれの個性を出してバスケットボールを楽しんでくれていたので良かったです」(橋本尚明)
主催したのは、青葉区内にある横浜市すすき野地域ケアプラザの地域活動交流コーディネーターの大島純正さん。大島さんは、バスケットボール経験者で元東京代表選手でもあったそうだ。「ケアプラザという名前だけを聞くと高齢者向けと思われるかもしれないのですが、本来は世代に関係なく地域に住む人々の幸福を増やすことをまずひとつの使命として活動しております。その中で、子供たちに向けた活動、子育て支援が出来ないかを考えておりましたところ、私共ケアプラザにはない図書館や勉強が出来るスペースをお持ちで、さらには体育館がある美しが丘西地区センターさんのご協力を頂いて、私共が出来ていなかった子供たちへの支援活動として、毎年バスケットボール教室をやらせて頂いています」(大島さん)
ビーコルが参加することになったのは、地域貢献に力を入れているビーコルの存在を知っていた大島さんが、想いと熱意を綴ったメールをビーコルに送ったのがきっかけだったという。「本当に初めましてのメールで、思い切ってメールを出させて頂きましたところ、私共の提案を快く受け入れて頂きました。そのお陰で今年は、ビーコルさんの選手、コーチの皆さんが指導してくださったお陰で、募集定員枠を超えるほどの大きな反響がありました。子供たちにも笑顔が溢れて、楽しんでもらえたようだったので、本当にうれしく思っています」(大島さん)
都筑区、青葉区のバスケットボールクリニックでは、両日ともにクリニック終了後にサイン会もおこなわれ、参加した子どもたちには笑顔が溢れていた。
いまビーコルは熱戦を繰り広げている。その闘いの中でも、バスケットボールで地域への貢献が出来ないかと常に考え、積極的に動いている。これからも地域貢献に力を入れる横浜ビー・コルセアーズの活動に注目したい。
美しが丘西地区センター
http://yokohama-shisetsu.com/utsu/
横浜市すすき野地域ケアプラザ
http://www.susukino-c-waka.jp