横浜に帰ってきた期待のマッスルウィング#81小原 翼に聞く。


地元横浜のビーコルで、強い反骨精神を持ってマッスル旋風を巻き起こす!

富山グラウジーズから期待のマッスルウィングが横浜に帰ってきた。今季から横浜ビー・コルセアーズでプレーする#81小原 翼に話を聞いた。

横浜ビー・コルセアーズ#81小原 翼


小原はまずこう話してくれた。

「久しぶりに横浜に帰ってきたという感じです。生まれは相模原、町田のほうなんですけど、小学校からは高校までずっと横浜なんです」

小原はやさしい口調で話す。気は優しくて力持ちといった感じだ。24歳の小原は198cmのパワーフォワード。横浜高校を卒業後、筑波大学在学中に富山グラウジーズに特別指定選手として入団。筑波大卒業後の昨シーズンも富山でプレーし、今季から地元横浜のチームである横浜ビー・コルセアーズに移籍してプレーする。

「ビーコルに移籍が決まったときは、両親がとても喜んでいました。友達も『帰ってくるのか』とみんな喜んでくれました。僕自身は、ビーコルの存在はずっと知っていたし、地元のチームだということが分かっていたので、いつか行けたら良いなという想いがありました。それが割と早く実現しましたね」

既に小原はチームイベントに積極的に参加してビーコルブースターとの交流を深めている。写真は8月12日港北 TOKYU S.C.での撮影会イベントでのもの


小原に自身のアピールポイントを聞くと開口一番にこう言った。

「それはもう筋肉です!」

そう“筋肉”だ。その鍛え上げられた自慢の筋肉はBリーグ1を誇る。二の腕は一般人の太ももよりも大きいほどだ。インタビューは座ってリラックスしたムードでおこなったが、インタビューを終えて小原が立ち上がった時の絶壁度、圧迫感はもの凄いものだった。

「このマッスルで外国籍選手と闘います。僕は外国籍選手に負けない日本人選手というのを目指しているんですよ」

このマッスルこそ、小原 翼のフィジカルウェポンだ。ビーコルに来てからその筋肉はさらに成長し、大きくなったように見える。

港北 TOKYU S.C.でおこなわれた撮影会イベントで自慢のマッスルを披露する小原


7月にゲスト出演したチームイベント「B-COR LAB」では、198cmの身長が2メートルにわずか2cm届かず悔しい思いをしたが、2メートルに満たない選手が外国籍選手をやっつけるというプライドを持ってこの身長にこだわっていると語っていた。恵まれた体格と自慢のマッスル、そして強い反骨精神が新生ビーコルに新風を巻き起こす。

グラウジーズとビーコルは2年続けて同じ5月19日に残留プレーオフ2回戦を闘い何かと縁があるが、小原はこう感じているそうだ。

「ずっとグラウジーズにいて、ビーコルはBリーグ初年度から2シーズン続けて残留プレーオフを闘った相手です。富山もビーコルも何かを変えないといけない。そういった状況の中で、僕自身も変化を求めて上がっていく気持ちでビーコルにきました」

富山グラウジーズ時代、昨季の残留プレーオフ2回戦での小原。自身を変えるべくマッスルウィングは海賊入りを選んだ


ビーコルへの移籍を決めた理由を小原はこう語る。

「二つあります。一つはウィスマンHCが熱心に呼んでくれたことです。これを信じたいと思っています。ウィスマンHCに呼んで頂いて信用してもらっているので、しっかりと期待に応えたいです」

「二つ目は横浜という土地柄です。横浜は誰もが知っているメインの都市で、いろんなことが集まってくる街です。その横浜で自分をどんどん広げて、バスケだけでなく、いろんな多方面のことも発信していきたい。そういった気持ちもあって横浜に決めました」

「プロのバスケットボール選手はタレントのようなものだと思っているんです。この横浜でいろんなことが出来たら良いなと思っています」


世界有数の都市横浜で、小原がバスケ以外で発信して行きたいいろいろなこと。「筋肉」「マッスル」も含まれているのだろう。ビーコルでの小原の活躍と共に、横浜での活動にも期待し、注目していきたい。

ビーコルブースターには、どう呼んでもらいたいのだろうか。

「呼び方は、特にこだわりはありません。『翼』でも『小原』でも『マッスル』でも、ビーコルブースターの皆さんが好きなように呼んでくれたら良いかなと思っています。お任せします(笑)」

7月におこなわれたチームイベント「B-COR LAB」に出演した時の小原。小気味の良い軽妙なトークでビーコルブースターのハートをがっちり掴んでいた


特別指定選手からプロ選手になった小原にとっては、これが初めての移籍だ。

「そういった意味ではこの移籍は新鮮に感じていて、とても楽しみです。ただ、残留プレーオフを2回もやっているというのは凄くネガティブな状況だと思います。そこを何とか打壊出来るシーズンにしたいです」

新天地での意気込みを聞くと、小原はこう力強く語った。

「本当にやるしかないと思っています。僕は去年全然出れなくて、自分が結果を出せていないことは分かっています。この横浜に来て自分がどれだけ出来るのか?というのを今年1年間で試してみたいんです。ここで何かを起こせない限りは自分の価値はない。本当にやるしかないです!」

8月18日平塚でおこなわれた航海練習で走りに走った小原 翼


昨シーズンの小原のスタッツは決して良いものではなかった。レギュラーシーズンでの出場は38試合(うち先発は23試合)。得点はわずか17点に留まった。今季は新天地で悔しさを晴らす雪辱のシーズンになる。

航海練習では、期待が大きい躍動をビーコルブースターの前で披露した


出演した「B-COR LAB」では、「昨シーズン、プレータイムを全然もらえていませんでした。ブースターの皆さんには『なんで、こんな選手を獲ってきたんだ』と思っておいて欲しいです。必ずこれを見返していきます」と決意を語っていた。小原が持つこの強い反骨精神は、強固なマッスルに加えて、実に頼もしいものだ。


最後に小原は、今季共に闘うビーコルブースターにメッセージを送ってくれた。

「是非多くの皆さんに会場に足を運んで頂いて、応援していただけたらなと思います。昨シーズンよりも、その前のシーズンよりも、出来るだけ勝ち星を多く積んで、勝っている姿を沢山見ていただけるように頑張っていくので、応援をよろしくお願いします!」

外国籍選手に負けない鍛え上げられたマッスル、反骨精神から宿る強いメンタリティ。小原の加入は新生ビーコルにとって、これまでにない強靭な武器となる。地元横浜に帰ってきた#81小原 翼の活躍が楽しみでならない。

【記事・インタビュー・写真/おおかめともき】

 


Written by geki_ookame