低迷期脱する成長へ。ビーコル2シーズン目の名将がチームに“文化”を根付かせる。
横浜ビー・コルセアーズは6月28日、トーマス・ウィスマン氏(70歳)との2019-20シーズンのヘッドコーチ契約締結を発表した。同氏のビーコルでの指揮は2シーズン目となる。
栃木をJBL時代に初優勝、BリーグになってからはBリーグ初代王者に押し上げるなどして、数々の輝かしい経歴を誇る名将トーマス・ウィスマン。昨季ビーコルのヘッドコーチに就任した1シーズン目では思うような成績を残せず、その去就が注目されていたが、来季も指揮を執ることが決まった。
ウィスマンHCは、栃木をBリーグ王者にした2016-17シーズンにリーグの最優秀ヘッドコーチ賞を受賞。40年以上にわたるコーチング歴でリーグやトーナメントでチームを優勝に導き、その数は23回を誇っている。過去に4度コーチ・オブ・ザ・イヤー(イギリス、オーストラリア、日本で2回)に選出され、男子バスケットボール日本代表をはじめとしたFIBA加盟国5カ国(日本、イギリス、香港、マレーシア、カタール)のヘッドコーチも務めてきた。
その名将が、昨季に味わった無念と悔しさは計り知れない。チームは、エース川村卓也ら主力4選手の退団、社長交代などをおこない、覚悟を持った大変革をおこなっている。忸怩たる思いのウィスマンHC自身も覚悟を持って、今季の指揮を執ることになる。
ウィスマンHCはチームを通して「新しいシーズン、このチームが成長できることを目標にやっていきたいと思います。この新しいチームに新しい文化を根付かせれることを大変嬉しく思います。そして、ファンの皆様に楽しみを届けられるようにするとともに、全員で追い求めている「チームの成長」を達成できるよう、精進していきたいと思います」と今季への意気込みをコメントしている。
ウィスマンHCが持つ基本方針「ディフェンス重視」は今季も変わらない。栃木を優勝させた“文化”をビーコルに根付かせ、このチームが持っているポテンシャルを最大限引き出すこと、チームを成長させることがミッションになる。Bリーグ発足から3シーズン続いたチームの低迷期にピリオドを打つべく、名将トーマス・ウィスマンはビーコルでの2シーズン目に挑む覚悟だ。
B-COR MAGAZINEでは、契約を終えたウィスマンHCに独占インタビューをおこない、今季のビジョンなどを語ってもらっている。これは近日公開する。
【記事・写真/おおかめともき】