川村卓也ビーコル退団、シーホース三河へ移籍

「楽しい時間だった」さらば海賊たちのエース、ビーコルでの勇姿忘れない。

横浜ビー・コルセアーズは6月7日、川村卓也の退団とシーホース三河への移籍を発表した。また同日、三河からも川村の入団が発表された。背番号はビーコル時代の「1」に決まっている。

横浜ビー・コルセアーズを退団し、シーホース三河への移籍が決まった川村卓也


Bリーグ元年から3シーズンにわたって唯一無二の絶対的エースとして君臨し続けてきた川村卓也が、ビーコルに別れを告げ、新天地・三河へと船出することになった。

川村は、2016-17シーズンに三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋(現・名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)から横浜ビー・コルセアーズに移籍。今季までの3シーズンで175試合に出場し、2490得点(平均14.2得点)を挙げてきた。今季はレギュラーシーズンで59試合に出場して53試合先発。921得点(平均15.6得点)、3Pシュート102本(成功率36.2%)、264アシスト(平均4.5本)をマーク。総得点数と平均得点数は、ビーコルでの3シーズンで最多。3月には個人通算8000得点も達成していた。

川村はチームを通じて「自分にとってまた新たな一歩を踏み出すときが来ました」とコメント。5月19日におこなわれた横浜ビー・コルセアーズのブースター感謝イベント「帰港式」では「3年間お世話になった横浜を今年で退団することになりました。チーム関係者をはじめ、ブースターの皆さんには本当に感謝の気持ちで一杯です。僕自身、自分に与えられた3年間の中でチームのために、ひとつでも勝ち星を増やすことが出来ず、選手としては非常に不甲斐ないのですが、残る選手たちはチームを引っ張って、これからの横浜ビー・コルセアーズを強いチームにしていってくれると思っています。(ブースターの)みんなは彼らについていって欲しいです。3年間、僕は、みんなと一緒に闘えたことを本当にうれしく思います。楽しい時間でした。次、どんな形で横浜に帰ってくるか分からないですけど、またみんなの顔をアリーナで見れるのを楽しみにしています。3年間、ありがとうございました」と惜別のスピーチをしている。

ビーコルでの3シーズンで、川村卓也が残した功績はあまりに大きい。その活躍はエースとしてふさわしいものばかりだった。

2016-17シーズンの2月4日横浜国際プールでの千葉ジェッツ戦で決めたラスト1.7秒での大逆転ブザービーター。そしてこの年、秋田と闘った残留プレーオフ1回戦では、1勝1敗で迎えたGAME3で、もうあとがなかった2点ビハインドでの残り1秒で決めたブザービーターは、今でもビーコルブースターの語り草になっている。

以降17-18、18-19シーズンでも、チームが窮地に陥った時には、神がかり的なショットをこれでもかと続けて決め、ビーコルブースターを熱くしびれさせた川村卓也の勇姿は、脳裏に焼き付き、忘れられない。

横浜ビー・コルセアーズの川村卓也をずっと撮り続け、取材し、川村の言葉も多く聞き、伝えてきた。川村を初めて撮影した時にはどこか孤高なイメージを感じた。「ビーコルに最初に来た時は、まだまだ“お客さん”っていう立場で見られていた。まだ来て間もない選手みたいな捉え方をされていた雰囲気を正直感じていた」この言葉は、移籍してきたばかりの16-17シーズン2月の千葉戦で大逆転ブザービーターを決めた後に語った言葉だ。あのチームが託した最後のボールを外角から2Pシュートで決めた時、川村はようやくビーコルブースターに受け入れられたと思ったという。

そして、川村は名実共にビーコルのエースになった。

彼が沈める“神がかり的”な、“ゾーンに入った”破竹のショットの数々にビーコルブースターは歓喜した。その勇姿はあまりに神々しく、まさに“海賊たちのエース”であり、誇りだった。

時には調子を落とし、スランプにもなった。それでも川村は、ここぞの大一番でカムバックしてみせ、チームを引っ張った。自我も強くエゴもあった。しかし、それはエースとしての責任感のあらわれだった。17-18シーズンの残留プレーオフ2回戦では「この声を出して、アリーナの雰囲気を作れるビーコルブースターを、僕はB2に落とすわけにはいかない」と獅子奮迅の活躍でチームをB1に残留させた。川村は、誰よりも横浜のブースターを愛した。

愛するビーコルブースターに勝利の歓喜を届けようとその身を削って闘い抜き、シーズンが終わるころにはいつも満身創痍だった。

しかし、今季の残留プレーオフでは自身の力でそれが出来なかった。忸怩たる思いがあったと思う。

それでも、川村とビーコルはお互いが進むべき道を別にした。このことが双方に何をもたらすのか。それは、今はまだ分からない。だが、それぞれの未来を楽しみにしよう。

苦しかった3シーズンを奮闘し続けてくれた“海賊たちのエース”川村卓也には感謝の想いしかない。川村のビーコルでの勇姿は、いつまでも忘れられない“お宝”だ。川村卓也のこれからの活躍を心から願いたい。

【記事・写真/おおかめともき】

 

横浜ビー・コルセアーズ / 川村卓也選手 退団のお知らせ
https://b-corsairs.com/news/team_20190607_0/

シーホース三河 / 選手加入のお知らせ(川村卓也選手)
https://go-seahorses.jp/news/news190607_01/

川村卓也 Twitter
https://twitter.com/takuyakawamura1

 

Written by geki_ookame