13シーズン目の開幕節を終えて川村卓也に聞く

僕がこのチームを引っ張る。ビーコルのエースが語った決意と気概。

#1川村卓也、開幕第2戦終了後に話を聞いた

1勝1敗で終えた2017-18シーズンの開幕節は、チームのいい面と悪い面が出た2試合だったと#1川村卓也は語る。

9月30日の開幕第2戦で、前日に逆転負けを喫した滋賀レイクスターズに31点もの大差をつけて圧勝。

川村は、今季闘うチームの成長を感じたようだ。

「結果的に1勝1敗で終われたことは、去年よりも(チームが)ステップアップしている部分。勝ったことには素直に喜びたいです。けど、昨日のゲームは(シーズンの)1/60とはいえ、最低レベルのゲーム内容でした。そこは次に活かさないといけない部分ですが、今日のゲームの入り、そして3Qの繋ぎに関しては、昨日の反省点をしっかりと今日のゲームに活かせました。去年はこれが出来なかったビーコルから、ひとつステップアップしていると思います」

 

前日の開幕戦で川村卓也は精彩を欠き、コートでも、試合後の会見でも、近寄りがたい怒りを醸し出していた。一夜明けた翌日の開幕2戦目でも、試合前練習、そして1Q 4分49秒でコートに立ったときもその怒りは感じられた。その怒りはチーム全体にあった。開幕戦は、前半をいい流れでリードするも、後半に失速し、逆転を許してしまい悔敗。今日は絶対に負けない。負けるわけにはいかない。負けるものか。ビーコルのエースは強い気持ちを持ってこの試合に臨んだ。

ゲームが進むにつれて徐々に乗って行った川村は、今季の初勝利へチームをまとめ、そしてブースターを煽りながら邁進していく。そして、31点差もの大差をつけて、チームは見事レイクスターズにやり返してみせたのだ。

 

ゲーム途中、フリースローを外し困惑した表情を浮かべた場面があった。リードが大きく開いた展開でだったが、チームのフリースローの間に、反対側の無人のゴール下で、突如フリースローの練習を始めブースターからの声援を浴びた。これを終えると川村は満員のブースターを煽り、勝利のムードを演出した。彼特有のパフォーマンスだった。

開幕第2戦の試合中、突如フリースロー練習を始めた川村。それは絶対に負ける訳にはいかないという気持ちからだった。

「ホーム開幕で、みんなが楽しみにしているのは勝ち試合を観ること。昨日は、今日みたいにリードした展開で前半を終えていたにもかかわらず、後半でひっくり返されて、会場に来てくれた人を、ほぼほぼがっかりさせてしまった。観てるひとも、やっている僕らも怒りしかなかった。そんな想いを開幕節で2ゲーム続けることは出来なかったので、今日はやるよ!っていう気持ちの表れでした。会場とひとつになりたかったし、去年とは違うところを今季は見せるからオレたちについて来て欲しいってことで、煽る部分は煽ったし、そういうところが楽しくなかったら、またビーコルの試合を観に行こうねってならないと思うんで、シーズンの最初とはいえ、これから1シーズン、ビーコルを応援してもらうためには、ひとつのゲームで、いくつかのきっかけがあっても良いんじゃないのかなと思って、僕は自分のキャラクターを活かして、会場を引っ張ったつもりです」

 

エースは、前夜の怒りをこの試合でエネルギーに変えた。

そして、ビーコルブースターのためにやり返す!ただこの強い想いだけで、自らを奮い立たせた川村は攻守で攻めに攻めた。

昨シーズン、味わったあの悔しさを共にしたチームメイトが多く残ったなかで、今季はチーム内でかなり言い合ったという。年齢経験関係なく意見を率直に言い合えることで、チームの風通しは良くなった。現状のチーム状況を川村は語る。

「まだまだ弱いですね。B1、18クラブの中で一番下です…。昨日みたいなゲームを平気でやってしまう今の僕ら…。だけど、それを修正出来る力っていうのは、昨シーズンから一緒に闘っている仲間、2年目を一緒に闘っている仲間が多いからこそ出来ることだと思っています。昨シーズンだったら、週末のゲームの中で、ダメだったらずっとダメなままの2ゲームになってしまうビーコルだったけど、今日はしっかりと修正出来たので、そういうところは、やっぱり一緒にやってきた経験値が凄く活かされていると思います。そういった利点をしっかりと自分たちのプラスに出来るように、一瞬で終わるんじゃなくて、これから先、1ヶ月、2ヶ月、そしてシーズンが終わるまで、徹底的に詰めていくことで、チャンピオンシップ争いに絡めることが出来るチームになっていくと思います」

あの悔しさを経たからこそ、得れた結束が今のチームにはある。川村はそれを強い気概を持って引っ張っていく覚悟だ。

「残留プレーオフとか、僕はもう考えてないし、あれはもう、怪我だったり、言い訳ばっかり晒した主力だったり、コーチ陣だったり、みんなの想いがダメだったんです。それを今はもうみんなが分かっているし、どこに行きたいか、どうなりたいか、それを今年はコートの上で、上手く表現することが出来れば、きっと僕らは強くなれると信じているので、そういう意味で進んでいきたいです。僕がやらなきゃダメだと思っています」

ベンチでチームメイトを鼓舞する川村。時にはコートの選手たちに積極的に指示を送った。今季は新任古田HCが貫く選手のタイムシェアからベンチにいることも多くなりそうだが、そのモチベーションが変わることはない。

 

今季は川村にとって13年目のシーズンになる。「体は熱く、頭はクールに」あのやんちゃだった川村卓也も、今やビーコルのエースとしての気概から、ひと皮むけて大きく進化成長した。今回のインタビューでの受け答えからもそれを強く感じる。

次節は、アウェーで闘うレバンガ北海道戦だ。

「(この開幕節では)いい面と悪い面が出ましたからね。悪い部分を受け入れた上で練習して、良い部分は伸ばして、もっともっとビーコルの幅を広げていきたい。それがこの2試合で気づけたこと。次の北海道戦に向けてしっかりと準備して、今シーズン初のアウェーゲームをしっかり闘いたいなと思います」

インタビューを終えた川村にこの対戦で楽しみにしていることを聞いた。

「楽しみにしてること?もちろん、ジンギスカンを食べることです!」

 茶目っ気もしっかりと忘れなかった川村卓也。チームの成長とともに川村卓也は、まだまだ進化する。北の大地でのエースの闘いに大きく期待したい。

【写真・記事/おおかめともき】

 

Written by geki_ookame

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