ビーコル、三河に勝てず手痛い9連敗。

またディフェンスが敗戦の一因に。前半でいい形作るも3Qで27失点。残り4試合、残留プレーオフ回避の可能性がある限り全力尽くす。

2018-19シーズン第34節(4月10日トッケイセキュリティ平塚総合体育館)
横浜ビー・コルセアーズ 80-88 シーホース三河
22-19|17-25|20-27|21-17

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 4.10 [WED]横浜ビー・コルセアーズ vs シーホース三河】

https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=3484&TAB=B

【ダイジェスト映像】
https://basketball.mb.softbank.jp/videos/4674

平塚での三河戦を落とし9連敗となった横浜ビー・コルセアーズ


横浜ビー・コルセアーズは4月10日、ホーム「トッケイセキュリティ平塚総合体育館」でシーホース三河と水曜日ゲーム1試合を闘った。ビーコルは1Qをリードして終えるも接戦になった2Qで三河に僅差でのリードを許し、後半で三河にペイントエリアでの得点を多く許してしまったことから点差が徐々に開いた。4Q終盤で5点差に迫る反撃を見せたが及ばず、再びリードを奪い返すことが出来ないまま、8点差での敗戦となった。ビーコルは9連敗。

気になるB1残留プレーオフ回避争いでは、福岡にB1ライセンスが交付されなかったことから、今季のB1残留プレーオフは1回戦のみとなり、ワイルドカード9位(全体15位)も残留プレーオフの出場圏外となった。

ワイルドカード8位(全体14位)の滋賀はこの日京都に勝利。残留プレーオフ回避を優位にした。同9位(全体15位)の秋田は千葉に敗戦。同10位(全体16位)のビーコルとの差「1」は保たれ、最後の1枠をかけた争いは残り4試合となった次節以降へと持ち越された。

ビーコルは1Q、試合前のシューティングでミドルレンジのショットを入念に確認していたスティーブンソンがミドルシュートを決めて先制。金丸に3Pシュートとレイアップを許すも、竹田の2Pシュート、川村の3Pシュートでやり返した。

1Qで先制点となるミドルシュートを沈めるアーサー・スティーブンソン


ここからビーコルリード、三河同点が繰り返されたが、立ち上がりからアグレッシブに仕掛け続けたディフェンスが功を奏し、三河の得点を抑えることに成功する。同点で迎えた終了間際4秒で橋本が3Pシュートを沈めて22-19。ビーコルが3点をリードして1Qを終えた。

1Q終了間際4秒で3Pシュートでブザービーターを決める橋本尚明

ブザービーターを決めてベンチ前で田渡とヒップタッチする橋本


2Qも均衡した接戦が続いた。ビーコルは9分でスティーブンソンが決めたセカンドチャンス以降で、外角からのシュートが増えた。橋本、田渡、川村がアウトサイドから2Pシュートを4本入れたが3Pシュートはなく、以降でも打ち続けた外角のショットを5本失敗。残り2分と1分で川村がアウトサイドから2Pシュートと3Pシュートを決めたが、流れを掴んだ時間帯で得点が思うように伸びず、このクォーターで入れた得点は17点止まりだった。

2Q、アウトサイドから2Pシュートを沈める川村卓也


1Qと同様にビーコルがリードすれば三河が追いつく展開の中、ビーコルは6分でリードを6点に伸ばしたが、残り3分で三河に逆転を許すとここからビハインドを背負う展開になった。しかし7点差となった残り22秒で途中から入った小原が執念でセカンドチャンスを決めて5点差。流れを引き寄せた状態で前半を終えた。

2Q終了間際22秒で執念でセカンドチャンスを決めた小原 翼


後半3Q、2Q終了間際で掴んだ流れを反撃に繋げていきたいビーコルだったが、立ち上がりからディフェンスが崩れてしまう。岡田、金丸、熊谷に7点ランを許すなどして点差が徐々に開いていった。

失点が増える中でビーコルは、7分から5分にかけてスティーブンソンがインサイドから3本の2Pシュート、4分と3分で橋本とスティーブンソンがレイアップ。残り2分と残り47秒では湊谷が3Pシュートとファストブレイクからの2Pシュートを決めて追撃。残り1秒では橋本がアウトサイドから2Pシュートを沈めて、その差を12点として最終クォーターの反撃に繋げた。橋本は1Qに続く終了間際のショットでチームに流れを引き寄せ、持ち味を発揮した。

3Qで2Pシュートを沈めるアーサー・スティーブンソン


4Qの立ち上がりでビーコルは、コストナーのセカンドチャンスとスティーブンソンのインサイドからの2Pシュートで得点。8分にはコストナーが3点バスケットカウントを決めて差をひと桁8点に戻す。ここから立て直したディフェンスで三河の得点を約1分半にわたって阻止することに成功。6分で橋本が3Pシュートを沈めて6点差にしたが、中盤5分以降でバッツに3点バスケットカウント、金丸に3Pシュートを許すなどして再び三河に逃げられてしまう。

残り2分でスティーブンソンがセカンドチャンスからダンクを決めて5点差。1分で桜木にセカンドチャンスを許して7点差にされたが、直後に田渡がアウトサイドから2Pシュートを沈めて再び5点差に詰め寄った。

残り1分を切って、田渡と川村が勝負どころのシュートを打ったが2本とも決まらず、以降で三河にフリースロー3本を決められてしまい万事休す。8点差での敗戦となった。

5点差の4Q、田渡が勝負どころのミドルシュートを打ったが、決め切ることが出来なかった


ビーコルのスコアリーダーは、19得点を挙げたアーサー・スティーブンソン。18リバウンドもマークしてダブルダブルはこれで6試合連続となった。

2番手はブランドン・コストナーの16得点(8リバウンド)エース川村卓也は14得点(3Pシュート2/7本、6アシスト)を挙げて3番手だった。

橋本尚明が、3Pシュート2/4本を含む12得点を挙げて4番手。1Qと3Qの終了間際ではチームに流れをもらたすブザービーターを決め、4Qでは一時は6点差とした3Pシュートを決めた。ゲーム最終盤でのディフェンスで足を痛める場面があったが、次節富山との古巣対決では鍵になる存在になりそうだ。

1試合で2度のブザービーターを決めてチームに流れをもたらした橋本尚明


勝った三河の鈴木貴美一HCは、この試合をこのように振り返っている。

「お互いに負けられない状況の中、(過密日程で)体力的にも厳しい中で、何とか今日の試合を勝つことが出来た。横浜さんは、いいシューターもいるし、外国籍選手もパワフル。勝ち星は少ないが素晴らしいチーム。決して弱いチームだとは思っていない。ちょっとでも油断するとすぐやられてしまうので、最後まで集中して逃げ切ることが出来て良かった」

「横浜さんは、決して弱いチームではない」と試合後の会見で語るシーホース三河 鈴木貴美一HC


これで9連敗となったトーマス・ウィスマンHCは。厳しい表情を浮かべて会見場に姿を表した。

「今日は1Qの出だしがしっかりと決まり、ディフェンスも出来て、良い入り方が出来た。だが、そのあとの3Qで、1Qであったエナジーが落ちてしまい、エナジーを持続することが出来なかった」

「今日は88失点で、相手にフィールドゴールを50%で決められてしまっている。ここ最近の試合で、相手には高確率で高い得点を許しているが、今日の我々のシュート確率は42.3%とシュート確率で引き続いて伸び悩んでいる。この2点がここ最近で抜け出せていない我々の問題だ」

「今日、ペイントエリア内で52点取られてしまっている。これが痛かった。52点を取られているということはバスケットプロテクションがないということ。これがしっかりと出来ない限り、勝つことは難しい。ディフェンスの強度を持続させることについては、練習中でも言っていることだが、まだ解決策が見つかっていない。引き続き、探し続けるしかない」

横浜ビー・コルセアーズ トーマス・ウィスマンHC


「私は、昔からディフェンシブなコーチとして知られているが、今はそれがこのチームで発揮出来ていない。選手の能力もあるが、私も選手たちにディフェンスをさせることが出来ていないと思っている。このことは私自身、非常に悔しいところだ。ディフェンシブなコーチであるにもかかわらず、このチームを自分が思い描いているディフェンスのレベルにまで持っていくことが出来ていないことが残念でならない」

「残り4試合、このままの状態でいくと残留戦にいくことが濃厚になる。だが、まだ100%残留戦にいくと決まったわけではない。我々にはまだチャンスが残されている。私はそう思っている。残り4試合、頭を上げて、我々がやるべきことをやっていくしかない」

1Qで22得点を入れたことについては「相手ディフェンスの穴を外のシュートで決め切ることが出来たのが大きかった」と評価した一方で、後半での勝負どころのシュートを決められなかったことについてこう言及している。

「後半になって、オープンショットが作れたのにもかかわらず、シュートが入らなかったことが痛手になった」

「ここ最近は、相手とのシュート確率が10%近く離れた試合が多くなっている。これだけ離れると勝つことは難しい。私が目指すディフェンスの理想は、相手のシュート確率を今日の我々のシュート確率に近い40%台に抑えることだ。今日のシュート確率のスタッツ(三河50%、ビーコル42.3%)が真逆になることが、勝つことに繋がると思っている」

北海道戦の連勝で残留プレーオフ回避を争う秋田を1ゲーム差で捉えてから、まさかの9連敗。続く過密日程で選手たちにも疲労が色濃くなってきた。この試合でビーコルは前半で1Qをリードして終え、2Qでは接戦に持ち込まれてリードを奪われたが、僅差のビハインドで前半を終えた。特に1Q終了間際で橋本が3Pシュートでブザービーター決め、2Qでは残り22秒では小原がセカンドチャンスを決めて、良い流れを持って後半を迎えたはずだった。しかし、3Q出だしで許した7点ランから点差が徐々に開いてしまった。

前半でリードしたものの、三河を突き放すことが出来なかったのも敗因のひとつだろう。外からのショットが多くなったビーコルは、成功4本よりも多い5本を失敗。また成功した4本全てが2Pシュートだったことから得点が伸びず、失敗は奪われたディフェンスリバウンドから失点に繋がった。

三河の鈴木HCは「インサイドでイージーにやられていたので、カバーダウンをしっかりとやろうとした。そしたら、外から少し軽い感じで打ってくれた。ハマってくれたと言ったらおかしいが、ウチのペースになった。外のシュートは入る時と入らない時がある。川村選手は最初のうちは(外角のシュートが)入っていたが、途中からタッチが悪くなった」とこの時の策を証す。鈴木HCは「(3Pシュートも含めて)決められていたら驚異だったが」とも話し、賭けともいえる策に打って出たと言えるが、流石の名将と言わざるを得ない。ビーコルは術中にはまった形となり、得点源であるインサイドアタックを自ら手放してしまった。

前節の敗戦後にウィスマンHCは「残留争いに行く可能性が高くなっている。その準備もしていかないといけない」と残留戦を見据えて闘っていくと話していた。だが、今回の敗戦後には「我々にはまだチャンスが残されている。残り4試合でやるべきことをやっていく」とそのニュアンスが変わり、回避へ全力を尽くすことを明言した。

ウィスマンHCは「我々にはまだチャンスが残されている。残り4試合でやるべきことをやっていく」とB1残留プレーオフ回避への強い意気込みを示した


福岡に来季のB1ライセンスがおりなかったことで降格が決定し、残留プレーオフ回避争いの状況が変化。目下のライバルで1ゲーム差につけているワイルドカード9位(全体15位)の秋田を抜けば残留プレーオフが回避され、ビーコルはB1残留を決めることが出来る。そのためには勝利だけが求められる。次節、横浜文化体育館で中1日をおいておこなわれるレギュラーシーズンでのホーム最終節で、富山から何としても連勝しなければならない。

一方で崖っぷちでもある。次節で秋田が北海道に連勝。ビーコルが富山に連敗した場合。ビーコルの3季連続での残留プレーオフ出場が確定する。ビーコルはあとがなくなった。

【記事・取材・写真/おおかめともき】

 

 

 

Written by geki_ookame