ビーコル無念…。アウェー三遠2連戦初戦を2点差で落としてワイルドカード10位転落。


続くDFでの苦戦。7試合続いた残留PO圏外浮上のチャンスを手痛い7連敗で逃す。前半で陥ったコストナーのファウルトラブルが攻守で影響。

2018-19シーズン第33節・GAME1(4月5日豊橋市総合体育館)
三遠ネオフェニックス 83-81 横浜ビー・コルセアーズ
22-20|22-18|24-15|15-28

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 4.5 [FRI] 三遠ネオフェニックス vs 横浜ビー・コルセアーズ】
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【ダイジェスト映像】
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中地区6位の横浜ビー・コルセアーズは4月5日、アウェー豊橋市総合体育館で同じ中地区5位の三遠ネオフェニックスと第33節となる2連戦GAME1を闘った。この試合も追う展開となったビーコルは、3Qまでディフェンスに苦戦して二桁差を維持する展開。2Q早々に得点の要コストナーがファウルトラブルに陥ったことも影響した。4Qでようやくディフェンスの強度が上がり、オフェンスでもリズムが生まれたビーコルは終盤で2点差にまで肉薄したが、終了間際残り7秒で川村が同点を狙ったレイアップをブロックされてしまい前節に続く2点差での敗戦を喫し7連敗。ワイルドカードでの順位を10位に落とした。勝った三遠は連敗を「4」でストップ。B1残留を決めた。

【写真提供:©B.LEAGUE】


B1残留と残留プレーオフ回避がかかるビーコルはこれで14勝40敗。中地区争いでの5位三遠との差は「7」ゲーム差に広がった。

ビーコルは7試合にわたって残留プレーオフ圏外となるワイルドカード8位秋田に「1」ゲーム差とする浮上のチャンスを得てきたが、この日秋田とビーコルを「0」ゲーム差で追うワイルドカード10位滋賀の試合がなかったためにビーコルが「0.5」差で10位に転落した。8位秋田との差は「1.5」差。同11位福岡との差は「2.5」となった。翌日のGAME2以降の残り6試合でビーコルは勝って再浮上を狙うしかないが、苦しい展開になってしまった。

 

1Q、マクドナルドのフリースロー2本で三遠が先制。ビーコルはアグレッシブなマンツーマンディフェンスでゴール下でのシュートを阻止。竹田のレイアップに繋げて同点にすると、ここから一進一退の展開となった。ビーコルは田渡 凌の連続レイアップとミドルシュートで得点。コストナーが3点バスケットカウントを決めれば、スティーブンソンがリバウンドで粘ってセカンドチャンスを2本。終盤ではレイアップも決めてビーコルが2点を勝ち越ししたが、マクドナルドの2Pシュートで三遠が追いつき同点。1分を切って今度は寺園に2Pシュートを許してしまい2点のリードを奪われた。

【写真提供:©B.LEAGUE】


2Q、田渡修人が入れた2本の3Pシュートを含む8得点で二桁ビハインドに。ビーコルは6分で得点の要コストナーが早々にファウル3つでファウルトラブルとなり交代してしまう。しかし、残り3分で橋本が絶妙なスティールからレイアップを決めて点差をひと桁台に戻すと、田渡 凌のパスからスティーブンソンがダンクを決めて流れを掴んだ。残り1分ではスティーブンソンとマクドナルドが2Pシュートで投入を奪い合い、1分を切ってからは橋本が川村のアシストから3Pシュートを沈めて38-44。差を6点に詰めて前半を折り返した。

3Qは開始から2分間で両チームは無得点と重たい立ち上がり。ビーコルは7分でファウルトラブルのコストナーを入れた。7分35秒で竹田が入れた3Pシュートからスコアが動き出し、両チームは速いペースで得点を奪い合った。6分と5分には前半で2得点に留まった川村が切り込んだレイアップと3Pシュートを決める。3分で三遠は、シモンズがファウルトラブルで交代。しかし代わって入った太田に2本の2Pシュートを許してしまった。

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ビーコルはディフェンスでの連携が乱れ失点が増えてしまい、シュートも決め切ることが出来るない。残り2分57秒からは三遠に6点ランを許し、ビハインドは12点差に拡大。ウィスマンHCはタイムアウトをかけてモリスを投入。モリス、コストナー、スティーブンソンのオンザコート3の布陣を敷いてビッグラインナップにした。

残り1分、ビーコルはパス通らず、ターンオーバーから寺園にドライブされてレイアップを許した。ビーコルはトランジションで苦戦。三遠にお株を奪われる速いオフェンスで得点を許してしまう。終了間際にスティーブンソンが2Pシュートを沈めたが、3Qでのビーコルは15得点とスコアが伸びず、このクォーターでの失点はこの試合最多となる24失点。ビハインドも最大15点差になってしまった。

4Qもビーコルは引き続いてオンザコート3。開始早々で田渡 凌が3点バスケットカウントを決めて流れを掴む。ディフェンスの強度も上がって三遠のシュートを阻止した。その間、田渡 凌のレイアップ、スティーブンソンのアリウープダンクなどで7点ランを決めて差をひと桁台に戻す8点差にした。

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7分ではコストナーが4つ目のファウルを取られた。交代はなかったが、コストナーはファウルアウトを警戒して思うようなディフェンスプレッシャーを仕掛けられず、ここから三遠に2本のシュートで5点を許してしまい12点差。コストナーは6分、フリースロー2本を決めたところで交代。ウィスマンHCは終盤の勝負どころに備えてコストナー交代させて温存。代わって橋本を投入した。

6分、田渡 凌が兄修人にディフェンスを仕掛けて田渡兄弟がマッチアップで見せ場。凌は激しいプレッシャーで三遠の連携を崩してみせた。その流れからスティーブンソンがセカンドチャンスを決めて75-66。ビハインドを再びひと桁に戻した。

中盤で両チームは得点を奪い合い、点差が9点から11点の間で行き来する。オフィシャルタイムアウト明けにウィスマンHCはコストナーを投入。残り3分、スティーブンソンが吠えながらダンクを決めて差を7点に縮めた。

残り2分、ターンオーバーからのオフェンスでコストナーがファウルを取られてファウルアウト。ビーコルは7点差としたところでオフェンスの要を失った。2分26秒で川村が2Pシュートを沈めて6点差。残り1分ではマクドナルドのアンスポーツマンライクファウルから得たフリースローをスティーブンソンが1本を入れて5点差にすると、田渡 凌が勝負どころの3Pシュートを沈めて、点差を遂に2点差にして肉薄した。

【写真提供:©B.LEAGUE】


三遠はたまらずタイムアウト。その明けで、マクドナルドに2Pシュートを許したが、スティーブンソンは川村のアシストからレイアップを決めて再び2点差。1分を切ってターンオーバーから橋本が3Pシュートを打ったが外してしまう。

終了間際の残り7秒、速いパス回しから川村がレイアップで土壇場同点を狙ったが、シモンズにブロックされて万事休す。無情のタイムアウトとなった。ビーコルは手痛い7連敗でワイルドカード10位転落。勝った三遠は連敗を4で止めて、B1残留を決めた。

ビーコルのスコアリーダーはシュート成功率65%で27得点を入れたアーサー・スティーブンソン。スティーブンソンは10リバウンドで4試合連続のダブルダブルとなった。

2番手は、奮起をみせた田渡 凌の12得点。3Pシュートは1/3本と少なかったが勝負どころの4Qで2点差に肉薄した貴重な3Pだった。

期待されたブランドン・コストナーは12得点(3Pシュート0/3本)でチーム3番手だった。コストナーは前半で取られたファウル3つでのファウルトラブルが攻守で響き、得点が思うように伸びなかった。

エース川村卓也は、三遠の執拗なディフェンスに苦戦して8得点も、6本のアシストで貢献した。

【写真提供:©B.LEAGUE】


B1残留を決めて湧く三遠ブースター。一方で残留プレーオフ圏外浮上のチャンスを7試合得ながら逃し続けてきたビーコルはワイルドカード9位の座が陥落して10位に転落。中地区5位と6位の両チームの明暗が大きく別れてしまった。

2日前に続く2点差での悔敗。敗因は今回もディフェンスだった。ビーコルは1Qから3Qでディフェンスで苦戦。これには前半でファウルトラブルに陥ったコストナーの影響もあるだろう。3Qではディフェンスでの連携が崩れる場面もあり、二桁ビハインドを行き来する追撃を余儀なくされた。4Qでようやくディフェンスを盛り返して三遠の得点を15得点に抑えたが、ウィスマンHCは「4Qで必死に出来るのであればそれを1Qからやらなければいけない」と苦言を呈す。シーズンを通しての課題ディフェンスは改善の兆しをみせているもののB1残留プレーオフ回避がかかる決戦に入って再び綻びが出てきてしまっている。指揮官は「いま下4つにいるが、そこから抜け出すためにはディフェンスを徹底させて、勝っていくことが必要」と話す。回避を争うライバルチームとの直接対決は、残り6試合でない。それだけにここでのワイルドカード10位転落は痛いが、過酷な日程が続く残り試合で何としてもディフェンスを立て直し、残り6試合を勝っていくしかない。

【記事/おおかめともき・写真提供/©B.LEAGUE】

 

 

 


Written by geki_ookame