ビーコル、千葉に屈辱のダブルスコアを喫し天皇杯敗退。


60点差の厳しい大敗、この悔しさ今後に活かせ!ハンターが3Q終盤で負傷退場。

天皇杯2次ラウンド(12月2日 トッケイセキュリティ平塚総合体育館)
横浜ビー・コルセアーズ 60-120 千葉ジェッツ
15-25|16-39|22-27|7-29

横浜ビー・コルセアーズは12月2日、第94回天皇杯・第85回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会 2次ラウンドの神奈川大会で昨年の天皇杯覇者千葉ジェッツと対戦し、60-120の大差で敗れて今大会を敗退。ベスト8入りはならなかった。

屈辱だ。ディフェンス難を抱える中で挑んだ2度目の天皇杯。前日に信和建設(株)を112-80、32点の大差をつけて勝利したビーコルだったが、翌日対戦した千葉ジェッツ戦でこの立場が逆転。社会人チームからではあったが、ここまでプレータイムに恵まれてこなかった橋本、ハンター、小原と、怪我から復帰して4試合目の湊谷が先発して、それぞれが大きな収穫と結果を残して、良い勢いと流れを持って臨んだはずだった。

今年も千葉に敗れての天皇杯敗退。昨年は70-89の19点差だったが、今大会ではさらなる大敗を喫してしまった。昨年の天皇杯覇者との対戦でもビーコルは、橋本、ハンター、小原、湊谷を先発起用。ウィスマンHCが不在の中、前日同様に川村卓也のプレータイムはなく、エースを温存した形になったが、それでもこの60-120、60点差をつけられたまさかのダブルスコアでの大敗は屈辱以外の何ものでもない。チームは、この悔しさを今後の闘いでどう活かしていくのかが問われる。

シュートを打つ横浜ビー・コルセアーズ#5湊谷安玲久司朱【写真提供:©横浜ビー・コルセアーズ】


追い打ちをかけるアクシデントも起こった。3Q終盤でハンター・コートがプレー中のアクシデントで転倒。直後に左足を抱えたまま起き上がる事が出来ずに担架で退場した。状態が心配される。

ビーコルは、前日のスターティング5から高島一貴とプリンス・イベを入れ替えてディフェンスを強化した以外は、前日と同じ控え選手中心の布陣を敷いた。一方の千葉は、今大会を欠場した富樫勇樹に代えて西村文男を起用。他はパーカー、チェンバース、エドワーズ、石井と普段通りの先発メンバーだった。

1Q、ビーコルはイベを起点にしてディフェンスを展開。開始早々イベがブロックショットで千葉のシュートを阻止。フリースローも2本得たが失敗してしまう。この直後、イベのファウルから千葉に2本のフリースローを与えたが、ギャビン・エドワーズも失敗して、両チーム共に重たい立ち上がりとなった。

先制したのはビーコルだった。8分にエドワーズがフリースローを外したリバウンドからハンターが2Pシュート。その後、マイケル・パーカーとエドワーズに続けて2Pシュートを決められ千葉に逆転を許したが、直後にイベが2Pシュートでやり返した。以降、両チーム共に得点が止まり、同点の時間帯が続いた。

ビーコルはアグレッシブなディフェンスを展開して、立ち上がりこそ千葉の得点を抑えることが出来たが、6分、エドワーズにインサイドを破られ再逆転を許してしまう。ここから失点が続き、計25点を奪われた。

オフェンスではシュートチャンスまで持っていくものの決め切ることが出来ず、得点が停滞。残り4分以降で橋本とイベが2Pシュート、湊谷が3Pシュート、田渡が2Pシュート2本を沈めて得点。1Qは15-25で10点のビハインドとなった。

天皇杯2次ラウンド千葉ジェッツ戦でダンクを決める横浜ビー・コルセアーズ#32エドワード・モリス【写真提供:©横浜ビー・コルセアーズ】


2Q開始早々、オフェンスリバウンドから田口成浩に2Pシュートを入れられると、ここから両チームは8分まで3Pシュートの打ち合いになった。ビーコルは橋本と細谷が3Pシュートを沈めた。

しかし、ディフェンスが徐々に破られ、内外からシュートを許してしまい大量39失点。オフェンスでは、高島、モリス、小原らが2Pシュートを決めたが、点差を詰めることが出来ず、前半が終わった時点で既にダブルスコア以上の31-64。33点の大差をつけられた。

3Qでビーコルは細谷、田渡のツーガードでターンオーバーを誘発。田渡、細谷、小原が2Pシュートを沈めて得点した。3分には田渡がフリースロー4本を決め、さらに田渡は3点バスケットカウントも決めた。

横浜ビー・コルセアーズ#21田渡 凌【写真提供:©横浜ビー・コルセアーズ】


残り1分を切ったところで、起きて欲しくなかったアクシデントが発生してしまう。ゴール下に切り込んだハンター・コートが相手ディフェンスと接触して転倒。ハンターは、左脚を抱えた状態で立てなくなり、その後、担架で運ばれ退場した。前日の信和建設戦で先発して15得点の躍動を見せ、試合後のインタビューではこれからの闘いに向けた強い意気込みを語っていたばかりだった。19歳のハンターを呼んだウィスマンHCも手塩にかけて育てており、その期待も大きかった。大事に至らないことを願いたい。

チームに動揺が走る中でダンカンがダンク。終了間際に竹田が、外から2Pシュートを沈めてやり返した。3Qは22-27。トータルスコアは53-91となり、ビハインドは38点にまで広がった。

3Qで、ディフェンスから流れを作り、立て直せたかに見えたビーコルだったが、4Qは、スティール、ターンオーバーが多発。千葉にイージーシュートを続けて許してしまい29失点。オフェンスでは、湊谷、田渡、イベが2Pシュートをそれぞれ1本ずつ決めたものの、得点はこれらのフィールドゴールとフリースロー1本のみのわずか7得点と大失速した。4Qは7-29と一方的にやられてしまい最終スコアは屈辱の60-120、60点差のダブルスコアをつけられた大敗になってしまった。2度目の天皇杯は、昨年に続けて千葉に敗戦、今年もベスト16止まりに終わった。

ビーコルのスコアリーダーは、15得点(3アシスト)を挙げた田渡 凌。2番手は、10得点(4リバウンド)を挙げたエドワード・モリス。3番手は8得点を挙げた細谷将司と橋本尚明だった。

8得点を挙げた横浜ビー・コルセアーズ#0細谷将司【写真提供:©横浜ビー・コルセアーズ】


前日の社会人チーム信和建設戦で、両チーム通じて最多29得点を挙げた橋本尚明は、成功率こそ上がらなかったが積極的にシュートを打ち続け、強豪千葉から8得点を挙げた。橋本は巻き返しのキーマンとも言える存在だけに、これをリーグ戦再開でも続けたい。

天皇杯2次ラウンド千葉ジェッツ戦で3Pシュートを打つ横浜ビー・コルセアーズ#7橋本尚明。前日の社会人戦で両チーム最多29得点を挙げたが、強豪千葉戦ではシュートを積極的に打ち続け8得点を挙げた【写真提供:©横浜ビー・コルセアーズ】


プリンス・イベは、わずか2得点に沈んだがリバウンドでチーム最多となる9本。得意のブロックショットは両チーム最多となる3本を記録している。

ビーコルの天皇杯は終わった。12月8日と9日川崎市とどろきアリーナでの神奈川ダービー川崎戦でビーコルはリーグ戦を再開する。

【記事/おおかめともき(写真提供©横浜ビー・コルセアーズ)】

横浜ビー・コルセアーズ vs 千葉ジェッツ BOX SCORE
http://zennihon2018-19.japanbasketball.jp/boxscore/?schedulekey=5185&period=18

第94回天皇杯・第85回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会
http://zennihon2018-19.japanbasketball.jp

天皇杯2次ラウンド(12月1日、2日) トーマス・ウィスマン ヘッドコーチ不在のお知らせ
https://b-corsairs.com/news/team_20181130_2/

 


Written by geki_ookame