サビート、4ダンク19得点も、佐藤託矢の欠場が響く。川村卓也が久々のスターティング5
横浜ビー・コルセアーズ 79-95 千葉ジェッツ(1月20日・千葉ポートアリーナ)
26-16|17-30|16-25|20-24
アウェイでの千葉ジェッツ戦GAME1は悔敗となった。ビーコルは1Qで得点を重ね26点を挙げ10点差でリードしたが、徐々にペースを上げてきたジェッツのトランジションバスケットに逆転を許し敗戦した。佐藤託矢の欠場が響いた。
オンザコートは両チームともに1−2−1−2。尺野将太HCは、川村卓也を久々にスターティング5で起用し、外国籍選手はサビートではなくマクドナルドをスタートで起用してきた。
1Qはビーコルのペースだった。満田丈太郎と細谷将司の鮮やかな連続3Pシュートで幸先よくスタート。
さらには高島一貴の速攻からのレイアップ、マクドナルドの2Pシュート、久々スターティング5の川村卓也も2Pシュートと3Pシュートを続けて沈ずめ流れを掴む。さらには、高島、竹田 謙が連続して3点のバスケットカウントを決めて10点のリードを奪い26-16で1Qを終えた。
出場出来なかった佐藤託矢は怪我だったという。特に帰化選手のマイケル・パーカーが出るオンザコート1の時間帯に影響が出たが、1Qでは封じ込めることが出来た。尺野HCは試合後にこう語っている。
「オンザコート1の時間はかなり不利になるというのが最初から分かっていたので、マイケル・パーカー選手に対してどう守るかでした。1Qは練習でやってきた対策が上手くいったと思います」
オンザコート2の2Q、ハシーム・サビート・マンカとジェフリー・パーマーがコートに立つと、二人が続けて2Pシュートを沈める。さらにはサビートが2点のバスケットカウント(フリースローは失敗)。さらにはこの日10得点で光る躍動を魅せた蒲谷正之が3Pシュートと2Pシュートを沈める。
しかし、ジェッツにじわりじわりと詰められ、4分29秒ジェッツ小野龍猛に決められた3Qシュートあたりから潮目が変わってしまう。
サビートと川村がファウルを奪うが、それぞれ1本しか決められず、1分46秒にレオ・ライオンズに3Pシュートを決められジェッツに逆転を許す。
すかさず高島が2Pシュートでやり返し再逆転したが、直後にギャビン・エドワーズに2Pシュートを決められジェッツが再び逆転。さらに続けて原 修太にも2Pシュートを決められてしまう。ミスも目立ち始め、2Qは大量30失点を喫してしまい17-30。トータルスコア43−46、3点ビハインドで前半を終えた。
巻き返したい3Qだったが、ジェッツに開始早々から立て続けに得点を許す。マクドナルドの2Pシュート、サビートのダンク、蒲谷の3Pシュートなどで反撃するが、パーカーと小野が起点となったジェッツオフェンスに内外角から打たれてしまいジェッツが逃げる。
3Q終了間際28秒、サビートが怒りのダンクを沈め3Qは16−25。トータル59-71で3Qを終えた。
4Q開始早々、勢いに乗ったサビートが2本続けてダンクを沈め差を8点にまで詰める。サビートは約8分と6分半にも2Pシュートを沈め、4本の連続2Pシュートで6点を奪った。これで流れが来るかと思われたが、ジェッツがトランジションバスケを発揮しはじめ、ビーコルは相手ゴール下での速いパス回しに苦しみ失点がかさんでしまいビハインドは20点台になってしまう。シュートも思うように決まらず苦し紛れのショットも多くなっていった。
約2分57秒マクドナルドが2点のバスケットカウント(フリースローは外す)。さらには直後の2分56秒にパーマーが2Pシュート、残り41秒で満田丈太郎が2Pシュートを沈め、終了間際にパーマーが3Pシュートを沈め執念をみせたが、反撃はここまでだった。結果4Qは20-24、ファイナルスコア79-95、16点差でGAME1を落とした。試合が進むに連れ調子を上げてきたジェッツのトランジションを上回ることが出来なかった。
チームのスタッツリーダーはサビートの19得点。サビートは10リバウンドもマークしてダブルダブルだった。久々のスターティング5となった川村卓也は3Pシュート2本を含む10得点 5アシスト。ジェフリー・パーマーとベテラン蒲谷正之が3Pシュート2本を含む10得点。高島一貴は9得点を挙げた。出場停止明けのマクドナルドは6得点だった。
試合後、尺野HCはこう振り返っている。
「相手がBリーグで一番速いチームというのが分かっていたので、ウチがそのトランジションにどれだけ付いていけれるか、どれだけチャレンジ出来るかが勝負でした」
「1Qは、なんとか抑えることが出来ていたんですが、2Qから走られてしまった。やはり走られてしまうと難しいシチュエーションになってしまいます。2Q、3Q、4Qだけで79失点。ウチが取った点数ぶんを取られているので、そこは明日修正しないといけない部分です」
「ディフェンスの部分で相手に流れを渡してしまった」
「トランジション、ディフェンスだけを修正しようと思っても、なかなか止めることが出来ないので、明日オフェンスを修正して、ディフェンスの準備がしっかりと出来る状況を作れるようにしたい」
尺野が悔しさを滲ませる一方で手応えもあったと語る。
「明日もう1回やればチャンスがあるという雰囲気も残っているので、もう1回オンザコート1の時間帯も修正します。あとは気合と根性で、明日40分間をしっかりと闘いたいと思います」
悔敗だが、一方的にやられたわけではない。天皇杯とオールスターの長いブレイクで準備してきたことは1Qで成果を生み機能した。出場しなかった佐藤の状態が心配だが、巻き返しの芽はある。ジェッツの速いトランジションにいかに対応して防ぐか。トランジションをいかに少なくさせるかが、GAME2勝利の鍵を握る。修正に期待しよう。
【写真・記事/おおかめともき】