第15節 アウェーvs 島根スサノオマジックGAME1 横浜 72−66 島根


河村勇輝のビーコルデビュー戦を6点差勝利で飾る!

2020-21シーズン第15節GAME1(12月26日 安来市民体育館)
島根スサノオマジック 66-72 横浜ビー・コルセアーズ
14-19|23-22|11-15|18-16

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 12.26 [SAT] 島根スサノオマジック vs 横浜ビー・コルセアーズ】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=6100&TAB=B

横浜ビー・コルセアーズは12月26日、アウェー安来市民体育館で島根スサノオマジックとの2連戦GAME1を闘った。先制されたビーコルは1Q 7分で逆転。以降でリードを守り切り6点差で勝利した。ビーコルはこれで8勝16敗。12月の対戦成績では5勝4敗になった。

この試合でビーコルデビューした横浜ビー・コルセアーズ特別指定選手#0河村勇輝(東海大学=19)【©B.LEAGUE】


この試合で、大きく注目されていた東海大学の河村勇輝(19)がベンチ入り。1Q残り2分でアキ・チェンバースとの交代でコートに立ち、ビーコルデビュー。攻守で躍動をみせて、序盤の流れを作った。この試合で14分31秒のプレータイムで4得点、5アシストをマークし、早速存在感を示した。

1000得点まで、あと「2」点にしていたロバート・カーターが、古巣島根の凱旋試合で記録を達成させた。1Q開始早々の9分、アウトサイドからのジャンプショットで2Pシュートを沈めて1000得点を決めた。

古巣島根で、1000得点を達成した横浜ビー・コルセアーズ#4ロバート・カーター【©B.LEAGUE】

 

1Q、島根に先制されたビーコルは、ロバート・カーターがアウトサイドから2Pシュートを沈めて同点。自身のBリーグ通算1000得点を達成した。

7分でベクトンが2Pシュートを入れてビーコルが逆転。さらには生原がミドルシュート、5分にはベクトンが3点バスケットカウントを決めて主導権を握った。残り2分、チェンバースに代えて河村勇輝が入り、ビーコルデビュー。軽快な動きをみせた河村は残り1分で、アウダの2Pシュートをアシスト。また、1Qの終了ブザーと同時に、3Pシュートを入れたがこれはカウントはされなかった。

2Q、流れを持った河村がそのままコートに立った。河村は巧いハンドリングを見せるとアウダの2Pシュートをアシスト。さらには森川との好連携で森川の3Pシュートをアシストした。8分にはインサイドから2Pシュートを決めてビーコルでの初得点をマーク。河村はこのクォーターの中盤まで4得点、2アシストの活躍でチームに流れをもたらし、チェンバースと交代した。

ビーコルは、1Q終盤から敷いたゾーンディフェンスで島根の得点を抑えていたが、中盤以降で流れが島根にいった。島根は4分から2分にかけて3連続で3Pシュート、さらには2Pシュートを入れた11点ランで追撃。ビーコルは、生原とチェンバースが3Pシュートを沈めてリードを守り、ディフェンスではマンツーマンに代えてリードを守り、4点差で前半を終えた。

ゴール下で奮闘する横浜ビー・コルセアーズ#7レジナルド・ベクトン【©B.LEAGUE】


3Qでビーコルは、森川、チェンバース、アウダが4本(森川は2本)の3Pシュートを効果的に決めてリードを守った。残り3分では、チェンバースに代わって河村が再びコートイン。残り1分を切ってから、ベクトンがバスケットカウント(フリースローは失敗)を決めてリードを8点とした。

4Q、河村はそのままコートに。河村は開始早々に自らのスティールからバックトスを決めてアウダの2Pシュートをアシスト。さらに7分には、鋭いロングパスから森川のレイアップも演出した。7分以降でビーコルは、食らいついてくる島根の追い上げを受け、一時は3点差にされたが、カーターの2Pシュート2本、さらには残り1分でチェンバースが連続して2Pシュートを決めて引き離した。終了間際で島根はファウルゲームに打って出る執念をみせたが、カーターが得たフリースロー2本を決めて、勝利を決定づけた。

チーム最多16得点を挙げた横浜ビー・コルセアーズ#1パトリック・アウダ【©B.LEAGUE】


◇ ◇ ◇

見事な勝利だった。ビーコルは、1Qの7分でリードを奪ってから、僅差のリードを守り切った。7連敗中だった島根が終始食らいついてきたが、ビーコルは、その都度で効果的なシュートを内外から決めてリードを維持した。これは、ここまでの接戦で得た経験が活きているのだろう。

そして、見事な躍動を魅せた河村勇輝の活躍だ。4人のポイントガードを得たカイル・ミリングHCがどんな起用をしてくるのか楽しみにしていた。この試合の前日にカイルHCは「ユウキ(河村勇輝)にだけ頼ることはない。我々は惜しい試合を幾度となく落としてきた。彼には、あとひと押しをして欲しいんだ」と語っていたが、その通りの起用になった。

指揮官は、全国のファンが注目していた19歳の若武者を効果的に起用した。1Qの終わりでビーコルデビューし、いきなりの躍動で流れを作った河村を、カイルHCは2Qでも継続して起用した。河村はアシストとシュートで、その持ち味を発揮して応えてみせた。

3Q終盤と4Qでも同じような起用をしたカイルHCは、まるでシェフのような采配だった。河村勇輝という極上のスパイスで勝利をつかみ、ファンに歓喜をもたらした。そういえば、来日前にインタビューをした時に「ヘッドコーチの仕事はレストラン」と言っていた言葉を思い出した。今日のような起用法は、まさにそういったことなのだろう。

明日のGAME2でビーコルは、今季2度目のアウェー戦連勝を狙う。河村勇輝が加わったビーコルに、これまでにないケミストリーが生まれている。

【記事/おおかめともき・写真提供/©B.LEAGUE】


Written by geki_ookame