最大14点のビハインド展開も3Qで30得点を入れて猛追!終盤の接戦を制す!
2020-21シーズン第11節GAME2(12月6日 浜松アリーナ)
三遠ネオフェニックス 82-90 横浜ビー・コルセアーズ
23-21|27-18|20-30|12-21
【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 12.06 [SUN] 三遠ネオフェニックス vs 横浜ビー・コルセアーズ】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=6025&TAB=B
横浜ビー・コルセアーズは12月6日、アウェー浜松アリーナで三遠ネオフェニックスと2連戦のGAME2を闘った。ビーコルは、二桁差あったビハインドを追い掛ける展開になったが、3Qで30得点を入れるなどして4Qで接戦に持ち込み、終盤でリードを奪うとそのまま逃げ切って勝利を決めた。ビーコルは今季初めての連勝。
両チームは1Qの立ち上がりから接戦を演じ、8分以降でリードを奪い返したビーコルが主導権を握った。ベクトンとカーターを起点にして快調にシュートを決めていたビーコルだったが終盤で得点が停滞。その間で三遠に追い上げられ、残り1分を切ってから川嶋に3Pシュートを決められ三遠が逆転した。
2Q、2点を追い掛けるビーコルはアウダの3Pシュートとフリースロー2本の5得点に留まり、その間で三遠がリードを伸ばした。中盤以降でビーコルは途中から入った森川と森井が流れを作り、3Pシュートと2Pシュートを決めて3点差にしたが、以降の失点で再び点差が開いた。残り1分を切ってからは森井と西川が3Pシュートを打ち合い、39-50の11点差で前半を終えた。
ビーコルは、3Qの立ち上がりでベクトンと森井の連続得点で追い上げ、以降で失点があったものの、7分でベクトンがこのクォーター2本目の3点バスケットカウントを決めて反撃。前半で三遠のゾーンディフェンスに苦しんだビーコルは3Pシュート攻勢を仕掛け、4分にはカーターが3Pシュートを決めて1点差にした。以降でビーコルは僅差の争いに持ち込み、終了間際、森井がブザービーターで3Pシュートを決めて差を1点に戻し、最後のクォーターに突入した。ビーコルはこのクォーターで30得点を入れる猛追を見せた。
4Qの開始9分でカーターがフリースロー2本を入れて、ビーコルが同点から勝ち越し。以降で両チームは一進一退の攻防を繰り返した。中盤以降で秋山がファウルアウト。三遠もインサイドの要イェロバァツがファウルアウトした。ビーコルは3Pシューターを1人失ったが、カーターがインサイドアタックを決めて勝ち越し。さらにはカーターのフリースロー2本、ベクトンのインサイド2Pシュートで三遠を突き放した。三遠は残り1分を切ってからハントもファウルアウトで失い。これで得たフリースローをキャプテン生原が2本共確実に仕留めて勝利を手繰り寄せ、8点差での逃げ切り勝利を完成させた。
この試合で90得点を入れたビーコルは5選手が二桁得点をマークした。ロバート・カーターが27得点を挙げて前日に続く両チームを通じて最多得点(7リバウンド、6アシスト)。レジナルド・ベクトンが15得点10リバウンドでダブルダブルをマーク。前日15得点10アシストでプロ初のダブルダブルを記録した森井健太は、この日も活躍を見せて14得点(6アシスト)。パトリック・アウダが13得点。森川正明が10得点(6アシスト)をマークしている。
【カイル・ミリングHC試合後コメント】
「前半はオフェンスがメインになったシチュエーションが多く、相手に50点を許してしまった。前半での50失点は多過ぎる。ハーフタイムでは『このまま100点ゲームになってしまったら必ず負けるよ』と選手たちに話した。このメッセージが選手たちに響いたようで、後半は沢山のエナジーを持ってプレーしてくれた。これでディフェンスが強化され、良いリズムでプレー出来たと思う。アウェーの試合で昨日今日と短い時間(中2日)の中で2試合とハードな状況ではあったが、2勝することが出来てとても嬉しく思う」
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見事な試合だった。ビーコルは一時は最大14点差あったビハインドを徐々に追い上げ、勝負所の4Qで接戦に持ち込み、終盤でリードを奪うとそのまま逃げ切って勝利を決定づけた。その姿は、海賊でいえば獲物であるお宝をじわりじわりと狙い、最後の最後で確実に手中に収めているかのようだった。
追う展開だった前半では、三遠のゾーンディフェンスにインサイド陣が苦しんだが、後半に入ってからは3Pシュート攻勢に切り替えて3Qでは30得点を入れた。カイルHCはハーフタイムでオフェンス面ではなくディフェンスの修正を指示したという。「オフェンスは心配していなかった」という指揮官の言葉は的確で、チームは勝負どころの4Qでディフェンスの強度を上げ、三遠をわずか12得点に抑えた。これが勝利に大きく繋がった。
4Qでは、一進一退を繰り返していた中で3Pシューターの秋山をファウルアウトで失ったが、インサイドアタックに切り替えてリードを奪い、そのまま逃げ切ったことは胸がすく思いだった。
これまでに終盤の接戦を落とす試合を何度も見てきた。指揮官は前節後に「惜しい試合を最後にどうやったら締めることが出来るのか」と言っていたが、わずか中2日の練習でそれを修正してみせた。今季最初の連勝で、ビーコルは目指す形が出来た。この試合で27得点を挙げたカーターは「チームの成長を証明出来た勝利」と胸を張った。チームは、昨日得た自信に加えて、今日の勝利でさらに自信がついたはずだ。
次節も中2日、今度はアウェーでの神奈川ダービー川崎戦だ。川崎は昨季、最後の対戦で初勝利を挙げた相手。ビーコルは、同じ神奈川のライバルとの対戦で、今度は3連勝を狙う。横浜の海賊たちは、アウェーの地であの時の歓喜を再現するつもりだ。
【記事/おおかめともき・写真提供/©B.LEAGUE】