ビーコル、ホームで信州相手に“ヨキ”1勝!


2Q途中で逆転、以降で信州を引き離す!森井が500アシストまであと「4」本

2020-21シーズン第13節GAME1(12月12日 横浜国際プール)
横浜ビー・コルセアーズ 75-57 信州ブレイブウォリアーズ
14-20|20-8|15-17|26-12

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 12.12 [SAT] 横浜ビー・コルセアーズ vs 信州ブレイブウォリアーズ】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=6050&TAB=B

横浜ビー・コルセアーズは12月12日、約1ヶ月ぶりのホームゲームとなる2連戦初戦で信州ブレイブウォリアーズと対戦した。ビーコルは、序盤のビハインドから2Q途中で逆転し、以降で信州を引き離して18点差で勝利した。

【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


1Qは信州だった。立ち上がりから信州に続けて6点を入れられたビーコルは得点が停滞。6分でようやく森川が2Pシュートを入れて2点を返したが、以降も得点が伸びず点差が開いた。それでも4分以降で徐々に点差を詰め、最初のクォーターを6点差で終えた。

2Qの中盤でビーコルはチェンバースのが仕留めたフリースロー2本で同点にするとカーター、アウダがインサイドからシュートを決めてリードを伸ばすと、ディフェンスでも信州の得点を8得点に封じ込めて6点のリードを持って前半を折り返した。

ファウルを多く取られことで信州は幾度となくフリースローで得点した。ビーコルはフラストレーションが溜まったが、集中力を切らすことはなかった【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


3Qで信州の追い上げを受けたが、落ち着いた試合運びを見せて4分では二桁10点差にした。信州は残り3分と2分の時間帯で3Pシュートを続けて4点差にまで追い上げ、信州に流れがいきかけた。最終盤で、秋山が3Pシュートを成功させてブザービーターかと思われたが、ビデオ判定後にノーカウントになった。得点にはならなかったが、ベンチはさらに活気づいて最終クォーターに突入する。

4Qでダンクを決める#7レジナルド・ベクトン【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


4点をリードするビーコルは、4Qでディフェンスの強度をさらに上げて、追い上げる信州を12得点に抑えることに成功。オフェンスでは、開始早々に秋山が3Pシュートを沈めて流れをさらに大きくすると7分と6分には生原とカーターが3Pシュートを続けて沈めて10点差にした。信州も3Pシュートを続けて反撃したが、残り4分でアウダが3点バスケットカウント、2分ではベクトンがインサイドから連続して2Pシュート、さらにはアウダもインサイドアタックを決めて残り1分でリードを18点にまで伸ばし、食らいついてくる信州を突き放した。以降で信州はフリースローで4点を入れたが、残り1分を切ってからアウダと須藤が続けてレイアップを決めて勝利を決定づけた。

【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


ビーコルの二桁得点は3人。パトリック・アウダが両チーム通じて最多となる23得点。ロバート・カーターが3Pシュート2/5本を含む14得点(6リバウンド)。レジナルド・ベクトンが11得点(6リバウンド)をマークしている。

500アシストまであと「11」本にしていた森井健太は、この日7アシストを決めて、あと「4」本とし、翌日のGAME2で記録が達成する可能性が大きくなった。

#9森川正明(左)とハイタッチを交わす#18森井健太(右)【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】

 

【カイル・ミリングHC試合後コメント】

「序盤の入りが少しゆっくりになってしまった。リズムもつかめず難しい時間帯もあった。信州がとても良いチームであることは分かっていて、シュートを多く打ってくることも分かっていたが、オフェン ス面ではボールが全然動かせなかった。 後半はゾーンディフェンスを使い、ディフェンスで流れを止めて、持ち味である走るバスケットで速攻やトランジションを使って得点が取れ、徐々に選手も自信を取り戻していった。後半さらに勢いが増し、最終的に勝利することがで出来て良かった。 チームとして、うまくバスケットをプレーして勝てたので、いい勝利になったと思う」

戦況を見守る横浜ビー・コルセアーズ カイル・ミリングHC【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


◇ ◇ ◇

「ヨキヨキヨキヨキ!」海賊の指揮官は、勝利後の挨拶でお気に入りの日本語を叫んで勝利の喜びをビーコルファンと爆発させた。

1Qの立ち上がりでは信州のプレッシャーに押されて得点が停滞し、重たい展開を強いられた。カイルHCは試合前日に「ボールを動かし続けていくことが勝利への鍵になる」と語っていたが序盤戦ではこれが出来なかった。だが徐々に立て直し、2Qで信州をわずか8得点に抑えた。

後半に入ってからはさらにギアをあげた。信州は幾度となくビーコルに食らいつき、流れが信州に傾く場面があったが、ビーコルは落ち着いた試合運びを見せて、秋山、生原、カーターの3Pシュートで断ち切り、相手のミスも逃さず速攻につなげて、信州を引き離した。

このカムバックこそ、ビーコルが進化していることの証だろう。ここまで蓄積してきた自信がチームを強くさせている。カイル・ミリングは、チームに自信をつけさすことに長けている指揮官だ。フランス時代には低予算の2部チームを1部チームに押し上げた実績を持ち、”自信をつけさすこと”は、カイルHCが掲げている3つの哲学のひとつだ。

ビーコルに来てからカイルHCは、選手たちに積極的に話しかけ、自信を植え付けることを繰り返してきた。来日前のインタビューで指揮官が「ディフェンスに才能は必要ない。教えれば出来ること」と言っていたことを思い出す。その指導では、ただ一方的に教えるのではなく、時には選手自身に考えさせた。

これらは実を結び、アウェーでの三遠戦連勝、川崎戦惜敗、そして前半での逆転から以降で主導権を渡さなかった今日の勝利と、これまでの積み重ねてきた自信が確かな成果を見せている。

連勝は難しいという翌日のGAME2。海賊たちはこの壁を打ち破ることが出来るか。だが、出来そうな気がするのだ、観ているこちらも自信が湧いてきている。

【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】

 

【記事/おおかめともき・写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


Written by geki_ookame