ビーコル、今季最初の川崎戦で連敗。


3Qで掴んだOFの流れで終盤ひと桁差にするも以降で継続出来ず。今季最多4連敗も中地区2位は維持。

2019-20シーズン第9節GAME2(11月17日横浜国際プール)
横浜ビー・コルセアーズ 60-84 川崎ブレイブサンダース 
13-23|14-17|22-19|11-25

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 11.17 [SUN] 横浜ビー・コルセアーズ vs 川崎ブレイブサンダース】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=4286&TAB=B

中地区2位の横浜ビー・コルセアーズは、ホーム横浜国際プールで同じ中地区首位の川崎ブレイブサンダースと2連戦GAME2を闘い、24点差の60−84で今季最初の川崎戦を連敗した。ビーコルは、今季最多4連敗で通算5勝10敗になった。

中地区争いでは、3位だった新潟も宇都宮に連敗。ビーコルの2位は「0.5」差のままで変わらないが、三河に勝利した富山が3位になった。首位川崎との差は、さらに広がり「7.5」ゲーム差になっている。1Qの立ち上がり、川崎が3Pシュート4本を決めて主導権を握り、ビーコルは二桁ビハインドを背負ってしまう。中盤以降でチェンバース、ウォッシュバーンのシュートで追撃。残り1分では田渡がミドルシュートと速いドライブからレイアップを決めて5点差にまで詰めたが、最初のクォーターは13得点止まり。残り1分を切ってからファジーカスに3Pシュートと2Pシュートを許し、再び二桁10点差とされた。2Qでビーコルは、川崎の得点を10点台の17点に留めたが、このクォーターでも得点が伸びず14得点とロースコアが続いたことで、差を縮めることが出来ず、ビハインドは13点に広がった。前半で1本のアテンプトだった3Pシュートは11本打ったが、決められたのは3本のみ。また、ターンオーバーが前半だけで9本あったことも、川崎に主導権を握られた要因を作った。ビーコルは後半3Qで、オフェンスの流れを掴んだ。序盤でウォッシュバーンが2Pシュートを内外から2本続けるとゴロマンがセカンドチャンスでダンク。さらにゴロマンは7分でフリースロー2本を決めて9点差と追い上げる。5分では田渡とゴロマンが2Pで連続シュート。3分では生原が3Pシュートを決めて、差を8点にまで詰めた。終盤では、川崎にシュートを許しながらも、チェンバースとウォッシュバーンが2Pシュートでやり返し、このクォーターで22得点を入れて10点差。オフェンスの流れを持って、最終クォーターに突入した。しかし、4Qではウォッシュバーン、秋山、田渡のシュートで差をひと桁にしたが、以降で得点が伸びず11点止まり。ディフェンスでは、2度の9点ランを許し、残り2分で20点差にされてしまった。残り1分で終盤から入ったコートのアシストからゴロマンが2Pシュートを決めたが、反撃はここまでだった。ビーコルは、ジョルジー・ゴロマンの18得点がチーム最多得点。ゴロマンは前日で3本だったリバウンドを修正して、この日は12本。今季2度目のダブルダブルをマークして、ベクトンが出れない中で奮闘を見せた。

ジェイソン・ウォッシュバーンが12得点してチーム2番手。キャプテン田渡 凌が11得点(6リバウンド、4アシスト)で続き、チームの二桁得点は3人だった。

3Pシュートでは、ゴロマンが2/4本、生原秀将が2/6本を決めたが、チーム総数では4/20本で成功率は20%だった。〈トーマス・ウィスマンHC試合後会見全内容〉

「川崎は非常にいいチームだ。彼らのディフェンスは我々を上回っていた。今日、自分たちが取った得点は60点。やはり、これでは勝つためには足りないものがある。ここ最近で怪我人が出てしまっているが、まずは完治させないといけない。あと4試合、川崎と対戦する。次回彼らとあたるまでに、自分たちがどれだけ成長出来るか。それを試していきたい」

「(この2試合で見えた課題は?)ハーフコートでのオフェンスになった時に、ディフェンスプレッシャーへのコントロールが出来ていない。昨日の試合ではターンオーバーが17本あったが、相手ディフェンスが密集する中でパスを出していた。試合の中で、いい判断が出来ていないのがオフェンスでの課題だ。あとは、決め切れていないシュート。誰かが、一歩前に出て点を取っていかないと、試合に勝つためには足りない点数になってくる。勝つためには、もっと得点が必要だ」

「今日の試合で8点差、6点差にまで差を縮めた場面もあったが、相手がひとつ上回り、点差が開いてしまった。点差が開いた展開で、ギャンブルをして得点を取っていくことよりも、いい判断をして、少しずつ差を縮めていくことのほうが大事になってくる」

「ファジーカス(ニック・ファジーカス)が、コートにいる時は、特に注意しないといけない。ファジーカスがいない時ではゾーンディフェンスを敷いて、我々が勝ったと思ったが、ファジーカスがいる時にはゾーンを使いたくない。そういった判断も出来ていなかった」〈田渡 凌 試合後コメント〉

「出だしから篠山さん(篠山竜青)や、相手のガード陣に、僕らのガード陣が中まで割られてしまい、そこからいい展開に持っていかれてしまいました。相手はいいパスを受けて、僕らは3Pシュートでやられてしまいました。インサイドの選手も頑張って守っていましたし、ガードのところでアタックされて、そこから流れとボールムーブメントを作らせてしまったと思います」

「僕たちのオフェンスは、いい時間帯もありましたけど、継続出来なかった。川崎さんは、彼らがやりたいことを40分間続けて、僕たちは出来ない時間帯が長かった。これが敗因だと思います」

「(今季最多4連敗、どう打開する?)練習するしかないです。僕は、ここ最近で、3、4節前ぐらいに足首の怪我をしてしまって、なかなか練習が出来ていませんでした。コンディションの部分で全然上がってこない中で迎えた今日の試合だったのですが、チームも怪我人が増えてきましたし、レジー選手(レジナルド・ベクトン)も出れない状態で、外国籍選手への負担も大きくなってきています。でも、怪我をしないのも、アスリートの責任、プロフェッショナリズムだと思います。こういったところは、ケアしないといけません。でも、毎日、毎日、100%の力を出して練習をしないと、強くはなれない。次節まで間が空きます。この休み期間中で、いい練習がどれだけ出来るか。いい練習をすれば、リーグが再開した時に結果にあらわれてきます。絶対にいい練習をして、次の試合に備えたいと思います」〈ジョルジー・ゴロマン 試合後コメント〉

「相手には、おめでとうというしかないです。川崎は凄くいいチームです。今日の試合で、自分たちの課題が見つかりました」

「(その課題とは?)やはり、ディフェンスです。オフェンスに関しては、相手がかけてきたプレッシャーに対応出来ませんでした。あとはスペーシング、スペースをもっと使えるようにしないといけません」

「(どう克服する?)練習です。みんなで、しっかりと練習をして、次の試合では、ゲームの中でいい判断が出来るようにしたいです」

「(ベクトンの怪我でプレータイムが多くなってきた)外国籍選手はチームの中で大切な存在になってきます。ですから、プレータイムが多くなるのは、当たり前のことです。僕自身にはプレッシャーはありません。プレータイムをもらえていることは感謝ですし、これからもしっかりと頑張っていきます」

「川崎に限らず、他のチームと闘っても、常に勝つことを意識していますが、次回、彼らと対戦する時には、今回よりも違った自分たちを見せたいです」リーグ戦は、天皇杯2次ラウンドのために12月7日、8日のアウェー新潟2連戦までブレイクとなる。天皇杯2次ラウンドでビーコルは、和歌山会場でまずレバンガ北海道と対戦する。リーグ戦再開後の最初のホームゲームは12月14日、15日の対アルバルク東京2連戦になっている。

【記事・取材・写真/おおかめともき】


Written by geki_ookame