ビーコル、因縁の2連戦初戦で秋田に2年越しのリベンジを喫する。


何という幕切れ。2年前とほぼ同じ展開で、ラスト1秒の逆転ブザービーターを食らいハピネッツに手痛い逆転負け。

2018-19シーズン第21節・GAME1(1月26日CNAアリーナ★あきた)
秋田ノーザンハピネッツ 67-65 横浜ビー・コルセアーズ
16-16|17-15|17-20|17-14

横浜ビー・コルセアーズは1月26日、アウェーCNAアリーナ★あきたで秋田ノーザンハピネッツとの2連戦GAME1を闘い、4Q残り1秒で喫したブザービーターダンクで逆転を許し、67-65で初戦を落とした。

ビーコルは3連敗。8勝26敗となり5位三遠とのゲーム差が「6」に広がった。ワイルドカードの順位では、北海道と福岡が共に敗戦。得失点差で北海道を上回るビーコルが10位に浮上したが、残留プレーオフ回避のデッドラインである8位秋田とのゲーム差が「5」に広がった。(9位福岡との差は「1」)

この試合で8ブロックショットを記録した秋田カディーム・コールビーが、B1最多ブロックショットタイ記録と、B1シーズン1試合最多ブロックショットを達成した。

2年越しの因縁対決は、あの時とは真逆の幕切れ。違ったのは、同点に追いついたのが1分か30秒か、同点後に勝ち越しをしたかしなかったか、そして3Pシュートかダンクかということだけだった。2016-17シーズンの残留プレーオフ1回戦、今回と同じCNAアリーナ★あきたでおこなわた決戦で両チーム譲らず1勝1敗でもつれ込んだ第3試合で、ラスト1秒で川村に決められた3Pシュートでのブザービーターで逆転負けを喫し、B2に降格していた秋田は、リベンジする時を待っていた。

B1最多ブロックショット記録タイ8ブロックショット、B1シーズン1試合最多ブロックショットを達成した秋田#43カディーム・コールビー。4Qラスト1秒では試合を決定づける逆転のブザービーターダンクを決めた【写真提供:©B.LEAGUE】


ビーコルは、1Qの同点から2Qでビハインド展開になったが、3Q終盤で逆転に成功。4Qでリードを伸ばしたが、最終盤残り30秒で秋田に追いつかれてしまう。ピンク一色に染まった敵地は割れんばかりの大歓声に支配され、2年前を思い起こさせる異様な雰囲気になった。しかし、展開はあの時とは逆。追われる側になっていたビーコルは、カディーム・コールビーにブザービーターのダンクを許し、2年前とは真逆の幕切れで手痛い逆転負けを食らってしまった。

ゲーム前、ブランドン・コストナーの離脱がチームから発表された。コストナーは前節川崎戦で右足を痛めていたが、右足関節三角靭帯損傷(全治3週間)と診断された。チーム躍進の要を失ったビーコルは、昨年末の琉球2連戦から出場がなかったアーサー・スティーブンソンを代わって先発出場させ、全員バスケで接戦に持ち込んだ。

1Q開始早々、いきなりコールビーにダンクを許すなどして、ビーコルはビハインドスタートとなったが、スティーブンソンが果敢なリバウンドから3点バスケットカウントを決めて同点。竹田の3Pシュートで勝ち越しする。以降クロスゲームとなったが、ビーコルは、川村のレイアップ、細谷の3Pシュートで得点。残り59秒でモリスがフリースロー1本を決めて16-16の同点に追いつく。

2Qでビーコルは、開始9分で細谷が沈めた3Pシュートで勝ち越しすると、川村のミドルシュート、田渡の2Pシュートで得点をかさねてリードを伸ばす。秋田はキーナンの連続2Pシュート、保岡の3Pシュートなどで追い上げ、2分には保岡のフリースロー2本で同点から勝ち越しする。ここからコールビーに2Pシュートを続けて許し、5点差にされたが、田渡が終了ギリギリ、コート中央から打ったロングシュートが決まって3Pシュートに。ビデオ判定になったが認められブザービーターになった。これで31-33。ビーコルはビハインドを2点に詰め、いい流れを持って前半を終えた。

9得点6アシストを記録した田渡 凌【写真提供:©B.LEAGUE】


3Q、流れを持つ田渡がレイアップを決めたが、ビーコルは秋田のディフェンスに苦戦して以降の得点が伸びない。この間、キーナンに3Pシュート2本、コールビーにダンクを許すなどして失点がかさみビハインドが12点差になった。

5分からオフェンスの流れを掴んだビーコルは、細谷のジャンパー、スティーブンソンの連続2Pシュートで反撃。4分でイベがファウル4つでファウルトラブルになったが、ゾーンディフェンスが機能して秋田の得点をフリースロー1本に留めることに成功。オフェンスに繋げた。

3分、細谷の3Pシュート、スティーブンソンのダンク。2分にはモリスが3点バスケットカウントを決めて1点差。1分、細谷のレイアップで逆転したが、谷口に2Pシュートを許して秋田が再逆転。残り4秒、ファウルを奪った細谷がフリースロー2本を確実に仕留めて51-50。ビーコルが1点をリードする。

ビーコルでのチーム最多得点を挙げた細谷将司。二桁得点は8試合ぶりとなった【写真提供:©B.LEAGUE】


4Qでビーコルは、川村の3Pシュート、細谷のレイアップ、スティーブンソンのダンクなどでリードを伸ばしたが、秋田の猛追を受け1ポジェション3点差に詰められる。ディフェンスの強度を上げたいビーコルは残り3分でファウルトラブルのイベ投入。細谷のミドルシュート、田渡のセカンドチャンスで引き離しにかかるが、残り29秒でキーナンにレイアップを決められて同点に追いつかれ、ピンク一色に染まった会場は割れんばかりの大歓声に支配され異様な雰囲気になった。残り6秒で川村が3Pシュート、中山がレイアップをそれぞれ外してオーバータイムかと思われた矢先のラスト1秒。カディーム・コールビーがブザービーターダンクを決めて秋田が逆転勝利を収め、2年越しのリベンジを果たした。

プリンス・イベはディフェンスで秋田を苦戦させたが、後半ファウル4つとなりファウルトラブルに陥ってしまった【写真提供:©B.LEAGUE】


ビーコルのスコアリーダーは、細谷将司が挙げた21得点(3Pシュート3本)。細谷は、8試合ぶりとなる二桁得点となった。2番手は、川村卓也が挙げた12得点(3Pシュート2本)。コストナーに代わって5試合ぶりに出場したアーサー・スティーブンソンは、12得点12リバウンドでダブルダブルをマークして奮闘した。

ディフェンスでは、ゲーム中盤で変更したゾーンディフェンスが機能。秋田の得点を67点に抑えたが、コストナーの不在から65得点に留まったのが響いた。得点力の低下を補うためにも強いディフェンスが求められる。2連戦の初戦を落とし、ワイルドカード8位秋田との差が「5」に開いた。翌日のGAME2は、もう負けるわけにはいかない。

【記事/おおかめともき・写真提供/©B.LEAGUE】

 

 

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY】1.26 [SAT] 秋田ノーザンハピネッツ vs 横浜ビー・コルセアーズ】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=3285&TAB=B

 


Written by geki_ookame