第26節 vs琉球ゴールデンキングスGAME2 琉球 84−72 横浜


前日からカムバックの善戦も12点差で敗戦。キング開がビーコルラストゲームで有終8得点

2020-21シーズン第26節GAME2(3月7日沖縄市体育館)
琉球ゴールデンキングス 84-72 横浜ビー・コルセアーズ
19-21|23-21|20-12|22-18

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 3.7 [SUN] 琉球ゴールデンキングス vs 横浜ビー・コルセアーズ】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=6283&TAB=B

横浜ビー・コルセアーズは3月7日、アウェー・沖縄市体育館で西地区1位の琉球ゴールデンキングスとの2連戦GAME2を闘った。ビーコルは前日とは打って変わったオフェンスで前半を互角で終えたが3Qでの得点が12点と伸びなかったことなどから琉球にリードを許した。4Qで2ポゼッション差にまで迫ったが届かず、12点差での敗戦となった。ここまで14勝28敗。

チーム最多20得点をマークした横浜ビー・コルセアーズ#1パトリック・アウダ【写真提供©B.LEAGUE】


横浜ビー・コルセアーズの特別指定選手・キング開(専修大学)はこの試合でビーコルでの全試合日程を終了した。森井との交代でポイントカード起用されたキングは、ラストゲームでも軽快な動きをみせて存在感を示し、3Pシュート2/5本を含む8得点を挙げた。勝利こそならなかったが、有終の活躍をみせてチームの善戦に大きく貢献した。キングは今後ビーコルで練習をおこない、3月12日にビーコルでの全活動を終了することになっている。

横浜ビー・コルセアーズ特別指定選手#23キング開(専修大学)※写真は前日GAME1でのもの【写真提供©B.LEAGUE】


ビーコルは森井健太を5試合ぶりに先発で起用。須藤は前日に続いてこの日も先発で起用された。

前日のGAME1と同様、琉球の先制からビーコルがすぐさま追いつく出だし。以降で琉球が速いペースで得点を続け、追いかける展開になったビーコルは6分に森井のアシストから須藤が3Pシュート、5分にアウダが2Pシュート、さらにはカーターが2Pシュートを入れる8点ランで同点に追いつく。4分で再びリードを許したがカーターの3Pシュートで逆転。3分にはモリスが3Pシュートを沈めてリードを伸ばした。残り2分でこの試合がビーコルラストゲームのキング開を投入。この試合でも軽快な動きをみせたキングがすぐさま3Pシュートを沈めて20得点とし、2点のリードを持って最初のクォーターを終えた。

2Qの出だしでキングのアシストからアウダが2Pシュート。8分には前日に存在感を示していた小原を投入する。以降で森川が3Pシュート、キングが外角2Pシュート(バスケットカウント・フリースローは失敗)、アウダが2Pシュートを入れて得点。ディフェンスでは2-3ゾーンで琉球の得点を抑えてリードを守った。中盤以降では1-3-1ゾーンを織り交ぜる変則ディフェンスで琉球を困惑させたが、残り2分で琉球が同点から勝ち越しすると、ビーコルはアウダ、カーター、モリスを同時起用するビックラインナップで対抗。残り1分でモリスがフリースロー2本を決めて1点差とし、さらにはカーターが3Pシュートを沈めて逆転に成功する。残り17秒で琉球がフリースローの得点で同点とし、両チーム互角の同点で前半を折り返した。

前半の勢いを維持したいビーコルだったが3Qで得点が思うように伸びない。琉球がフリースローの得点で勝ち越しすると、以降で得点を続けた琉球が主導権を握った。ビーコルはアウダ、森川、カーターの2Pシュートで追撃したが終盤になると徐々に引き離された。残り1分でアウダが2Pシュートでバスケットカウント(フリースローは失敗)、森川が3Pシュートを決めてその差8点として最後のクォーターを迎えた。

3Pシュートを打つ横浜ビー・コルセアーズ#9森川正明【写真提供©B.LEAGUE】


4Qでビーコルはスタートからビックラインナップを敷いた。開始早々にカーターが3点バスケットカウントを決め、ディフェンスでも変則ゾーンを用いて追撃した。6分で8点差にされると森井を投入したが、中盤5分になると二桁10点差と離された。残り4分と3分に森川が3Pシュートを沈めて2ポゼッション差にまで迫ったが、ファウルがかさみ、フリースローの失点などで再び離された。

残り2分でキングが3Pシュートを沈めて再び2ポゼッション差にしたが以降で失点が続いて二桁差に。残り1分を切ってからアウダが2Pシュートでバスケットカウント(フリースロー失敗)を決める執念をみせたが、12点差での敗戦となった。

ビーコルの二桁得点は3人。パトリック・アウダが20得点(6リバウンド)。森川正明が3Pシュート4/5本を含む17得点。ロバート・カーターが3Pシュート2/5本を含む16得点(5リバウンド)を挙げた。

【カイル・ミリングHC試合後会見コメント】

「昨日今日とビッグマンが怪我で不在だったため、インサイドを攻略される展開が多かった。昨日の試合は、試合の最初で20点差をつけられてしまい、そのことから差がなかなか縮まらず、試合が終わってしまった。今日は前半リードしている展開で選手ひとりひとりがステップアップして良い試合になった。昨日は悪いターンオーバーや、ターンオーバーが多いシチュエーションが多かったが、今日はターンオーバーも少なく、味方を活かしあうことが出来ていた。フリースローでの15点差などで最後の最後で差がついてしまったが、1試合を通してとても良い試合になったと思う。最後まで闘う姿勢を見せてくれた選手たちを誇りに思う。ここからまたバイウィークに入るので、怪我人の復帰や身体のリカバリーをしてシーズンの終盤に備えたい」


◇ ◇ ◇

前日の28点差敗戦から一夜で立て直した見事なカムバックだった。強豪琉球から勝利を奪うまであとわずか。チームの進化を示した善戦といっていい。

ビーコルは立ち上がりこそ追いかける展開だったが、前日とは打って変わったオフェンスで、前半では3Pシュートを効果的に決めてスコアを伸ばし、主導権を握った。カーター、キング、須藤、モリス、森川が沈めた3Pシュートは6/9本で成功率は66.7%。1Q、2Q共に21得点を入れて琉球と互角の闘いを演じてみせた。

GAME1で用い、上手くはまった策もさらなる修正を施した。1-3-1ゾーンを織り交ぜる変則的なディフェンスや、ゾーンディフェンスでコーナーシュートを誘発し、リバウンドを大きくさせてシュートチャンスにつなげるオフェンスは、前日以上の効果をみせて琉球を苦しめた。

そして、ポイントカード2人の活躍も善戦につながった。まずは5試合ぶりに先発起用された森井健太だ。試合の大事な立ち上がりでは、上手いゲームメークをみせてチームを牽引。日々の練習で準備をおこたらないもうひとりのキャプテンシーが生原の穴をしっかりと埋めてみせた。

横浜ビー・コルセアーズ#18森井健太。5試合ぶりに先発起用され、出場出来なかった生原の穴を埋める活躍でチームを牽引した【写真提供©B.LEAGUE】


森井の交代では、この試合がビーコルでのラストゲームだったキング開が起用された。「寂しさはない。ビーコルで学んできたことを出し切る」と金曜日に語っていたキングは、その言葉通りの躍動をみせた。軽快なボール運びでリズムを作ると自身も3Pシュートを決めてオフェンスに勢いを与え、前節SR渋谷戦に続く3Pシュート2本を含む8得点を挙げた。

沖縄遠征で勝利をつかむことは出来なかったが、西地区1位の強豪を40分間にわたって苦戦させたことは今後の闘いで自信になるはずだ。次節3月20日と21日のアウェー宇都宮戦までのバイウィークで、カイル・ミリングHCのもとでチームバスケットにさらなる磨きをかける。

【記事/おおかめともき・写真提供/©B.LEAGUE】


Written by geki_ookame