ビーコル、三河とのGAME1で惜敗


勝利まであと一歩。中地区順位を5位に落とす。

2019-20シーズン第15節GAME1(12月28日 横浜国際プール)
横浜ビー・コルセアーズ 78-83 シーホース三河
19-17|15-19|25-23|19-24

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 12.28 [SAT] 横浜ビー・コルセアーズ vs シーホース三河】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=4377&TAB=B

横浜ビー・コルセアーズは12月28日、ホーム横浜国際プールで同じ中地区のシーホース三河と2連戦のGAME1を闘った。ビーコルは、1Qでリード、2Qで2点を追いかける展開となったが、3Q最終盤で同点に追いつく。4Qでは一進一退の攻防となり、ビーコルは残り35秒で1点のリードを奪った。しかし、残り18秒で、昨季までビーコルのエースとしてプレーした川村卓也に2Pシュートを決められ1点を逆転されると、タイムアウト後のスローインで、ゴール下にロングパスを出して逆転を狙う策に出たが失敗。以降でファウルゲームに持ち込む執念を見せたが及ばず、5点差で惜敗した。

この試合で、ビーコルのトーマス・ウィスマンHCは、ポイントガードに昨季三河でプレーした生原秀将を先発で起用。また同じく昨季三河でプレーしたジェームズ・サザランドも先発で起用した。外国籍では、レジナルド・ベクトンを起用して、ウィリアム・マクドナルドはベンチ入りを外れた。また、三河は古巣凱旋だった川村卓也を先発で起用。川村はこれで4試合続けての先発出場となった。試合後、三河の鈴木貴美一HCは、今回の川村の先発起用について、昨季までビーコルでプレーしていたことは関係ないとし、「横浜さんはウチにいた選手たちを使ってきたが、川村選手はリラックスして楽しんでいるようだった」と話している。ビーコルは、これで川崎戦から続く7連敗。7勝17敗となり、中地区の順位を5位に落とした。この試合に勝利し3連勝となった三河(8勝17敗)は3位に、千葉に勝った新潟(8勝17敗)が、3位三河と「0」ゲーム差で4位に浮上した。5位ビーコルとは「0.5」ゲーム差になっている。2位富山は北海道に勝って、3位三河(8勝17敗)とのゲーム差を「1」にした。1Q、ベクトンが開始早々に2Pシュートを決めてビーコルが先制。以降で三河に連続シュートを決められビハインドを背負ったが、残り2分以降でベクトン、サザランド、チェンバースが2Pシュートをそれぞれ決めた6点ランで同点から勝ち越しに成功。しかし、残り18秒でガードナーにレイアップを許し、三河リードとなったが、ベクトンが外角からの2Pシュートをブザービーターで決めて逆転。2点のリードを持って最初のクォーターを終えた。2Qの立ち上がりで長野に3Pシュート2本を続けられて差が開きかけたが、このクォーターから投入された秋山皓太が3Pシュートを決めて僅差のビハインドを守る。秋山は4分に3点バスケットカウントを決めて、チームを同点に導いた。しかし、以降で熊谷に3Pシュートを許して再びビハインドに。以降で打ち合いとなり、ビーコルはチェンバースの2Pシュート、サザランドの3Pシュートなどで追撃。終盤でガードナーに3点バスケットカウントを決められ4点差にされたが、残り22秒でベクトンがレイアップを決めて、2点差として前半を終えた。3Qで、ベテラン竹田 謙が3Pシュート1本、2Pシュート3本で9得点を入れる活躍を見せて僅差を保った。竹田の躍動がオフェンスの流れを生み、残り40秒ではインサイドに飛び込んだサザランドがレイアップを決めて3点差に迫った。サザランドはさらに、残り4秒で自身のディフェンスリバウンドから3Pシュートを決めて同点とした。4Q、秋山が外角から2Pシュートを決めると、互いに得点を入れ合う一進一退の展開になった。川村が2本の3Pシュートを決めれば、ビーコルは、オフェンスリバウンドを果敢に取って、モリス、秋山、ベクトンが得点に繋げ、残り35秒でベクトンの2Pシュートで逆転。1点のリードを奪った。しかし、残り18秒で川村に2Pシュートを決められ、三河1点リードとなってしまう。ビーコルはタイムアウトをかけ、ショットクロック14秒で、チェンバースのスローインからゴール下のベクトンにロングパスを出す策に打って出たが、これが通らずターンオーバーになり失敗。以降でファウルゲームを仕掛ける執念を見せたが及ばず5点差での惜敗となった。

4Q残り18秒、1点を追うビーコルはタイムアウト後にチェンバースのスローインからゴール下のベクトンにロングパスを出す策に打って出たが失敗に終わり、逆転機を逸してしまう

 

ビーコルの二桁得点は4人。ダバンテ・ガードナーとのインサイド対決を多く制したレジナルド・ベクトンが21得点(6リバウンド)、古巣三河を相手に奮闘を見せたジェームズ・サザランドが3Pシュート3/8本を含む20得点(5リバウンド、5アシスト)、アキ・チェンバースが3Pシュート2/4本を含む12得点(5リバウンド、5アシスト)、秋山皓太が3Pシュート2/6本を含む11得点を挙げた。秋山の二桁得点は11月10日の大阪戦GAME2以来。
古巣凱旋だった川村卓也は、3Pシュート2/5本を含む16得点(6リバウンド、3アシスト)。4本を得たフリースローでは、ビーコルブースターからの大ブーイングの中で4本とも決めている。また、ダバンテ・ガードナーにはフリースロー12/12本を含む32得点を入れられている。トーマス・ウィスマンHC 試合後会見コメント

「今シーズン、何回かあったことだが、後半4Qでリードしているのに、今日の試合のように最後でひっくり返されてしまうことが何回かあった。こういった展開で、最後まで集中力を切らさずに、どうやって勝っていけるのかを、まだチームとして答えを見つけられていない。三河は、経験が沢山あるチームだと感じた。それでも、自分たちはディフェンスであったり、リバウンドの部分で、出来たところもあったのだが、最終的に結果につながらなかった」

「我々の3Pシュート成功率は、リーグの最下位になっている。今日も27本3Pシュートを打って、決めれたのは8本で、成功率は29.6%だった。その中で、外のシュートに逃げるのではなく、もっと中に攻めていき、成功率の高いシュートを決めていかなければならない。そのことを考えると、チームとしてのシュート成功率を高くしていかなくてはならない」

「フリースローでは、我々は6本(4本成功)しか打てていない。このことは、自分たちが中にアタック出来ていないことを示している。それに比べて、三河はフリースロー18本(9本成功)打っている。これはどれだけ中にアタックしていたかを証明している。今日、負けてしまったことは過去のことになった。気持ちを切り替えて、またポジティブに考えて、やっていかないといけないと思っている」「(生原を先発起用した理由は?)シュウ(生原秀将)が、昨季三河でプレーしていたこともあった。加えて、シュウとリョウ(田渡 凌)のポイントガード二人は、同じレベルにあるから、チームとして誰をスタートで使ったら、上手く試合を持っていけるのかを確認したかったということもあった。それで今日はシュウを使ってみたが、今日はシュウとリョウの二人とも得点が取れていなかった。明日、どちらをスタートにするかは、まだ決め切れていない」

「(4Qではどんな指示を送った?)とにかく、4Qもアグレッシブにやっていこうということだった。4Qの10分間を0−0だと思って、絶対に勝ち切ろうと言っていたのだが、その4Qで相手に24点入れられてしまったのは、ディフェンスの面でも出来ていなかったということになる」

「(4Q2つ目のタイムアウト後、チェンバースのスローインからゴール下のベクトンに出したロングパスはデザインされたものだったのか?)我々が相手をスカウティングしていた中で、ああいったプレーがあったのだが、我々のオプションの中で最初にあったのが、ゴールに近い位置にロングパスを出して得点するというものだった。他のオプションもあった中で、あの選択をしたのだが、結果的に上手くいかなかった」

「川村選手が、最後に決めた2本の3Pシュートは、我々のローテーションの中でのディフェンスのミス。完全にオープンな状態で打せてしまったことは、自分たちのミスだった」

「(4Q2分56秒と1分17秒で川村が決めた3Pシュートで田渡のディフェンスが遅れたように見えたのは?)あれもローテーションのミス。あそこの2本だが、本当はリョウ(田渡 凌)がローテーションにいかなくて良いシチュエーションだった。結果的にチーム内でミスがおこって、リョウがいかないといけない状況になってしまった」<ジェームズ・サザランド 試合後コメント>

「とても惜しい試合でした。僕たちにとって、これで3試合目ぐらいになりますが、もう、あと1プレー頑張ればというところで、勝ち切ることが出来なかった試合でした。明日は、しっかりと見直して頑張りたいです」

「(敗因は?)何か、これがというものはなかったように思います。ただ、チームの中にある約束事が出来ていなかったところがありました。それが敗因に繋がったのではないかと思います。あとは、終盤で川村選手が決めたタフな3Pシュート2本が痛かったです」

「(古巣との対戦だった)シーホースのみんなと会えてうれしかったです。選手はもちろん、チームやファン、スタッフ、みんなが良い人だと知っているので、彼らは、いつ会っても、うれしい存在なんです」

「実は、スターティング5の発表の時だったんですけど、『シーホース』って言われた時に、元いたチームだったので、僕のチームだと思ってしまって、(ビーコルベンチで)ひとり立ち上がってしまったんですよ(笑)。でも、試合になれば、緊張はなかったですね」「(今日は20得点、3Qでは13得点を挙げて竹田と共にオフェンスの起点になった)相手のディフェンスを見ながら、アタックしないといけないと思っていたのですが、後半ではもっとアタックしていこうという気持ちでした。いつも100%の力でアタックしようという気持ちでいますし、自分のシュートでなくても、仲間に良い形でシュートを打たせてあげれるようなプレーを心がけています」

「(明日はどう闘う?)もっと(バスケットに)アタックしたいです。相手のディフェンスが何をしているか、どういった状況になっているのか、自分がどんな形で守られているのかをしっかりと見ていきます。相手の状況を見て、どう闘えるかが鍵になってくると思います」2019年最後の試合となる翌日のGAME2は、今回と同じ横浜国際プールで14時5分ティップオフでおこなわれる。

対シーホース三河2連戦のチケット詳細、観戦ガイドは以下リンクから。

横浜ビー・コルセアーズ【観戦ガイド】12月28日&29日 シーホース三河戦
https://b-corsairs.com/news/game_20191228_20191229/

【記事・取材・写真/おおかめともき】


Written by geki_ookame