ビーコル、開幕第2戦で前日の悔しさ晴らし、今季初勝利を飾る。


キャプテン・アレク、エース川村卓也が二桁得点!圧勝の起点となる。

横浜ビー・コルセアーズ 76-45 滋賀レイクスターズ GAME2(9月30日・横浜文化体育館)
19-13|19-12|18-9|20-11

ビーコルは、前夜の開幕戦で悔しい敗戦を喫した滋賀レイクスターズに対し31点差で突き放す圧勝でやり返した。ビーコルの45失点は、Bリーグでのチーム最少失点と最多得点差勝利記録となった。

前日は、#42ジェイソン・ウォッシュバーンと#34ハシーム・サビート・マンカの外国籍選手勢が二桁得点したが、この日は打って変わって日本人勢が二桁得点。

外国籍選手勢に二桁得点がなかったにもかかわらず圧勝出来たのは、#5湊谷安玲久司朱と、#1川村卓也の二桁得点が大きかった。このことは今季のビーコルの選手層の厚さをもの語っている。

4Q4分15秒ファストブレイクから2Pジャンプショットを決めるエース#1川村卓也。

この日スタッツリーダーとなる22得点。新キャプテンとしてチームの今季初勝利を大きく牽引した#5湊谷安玲久司朱

 

この試合のスターティング5は、前日と同じ#3蒲谷正之を中心とした布陣。この試合でもエース川村卓也の名前はなかった。

その理由を古田HCは語る。

「ずっと3Qが悪かったので、3Qのスタートの部分で基本線のメンバーを考えました。今、スタートは川村を外していますが、(スターティング5は)出だしでつまづきたくないので、安定感があると思う選手を出しています。

3Qのスタートの時にはちょっと変えてみて、前半で調子が良かった選手を中心にして、出来るだけ固定しないで乗り切ろうと思っていました。それが上手く機能したのかなと思っています」

3Q7分49秒、湊谷がアウトサイドから2Pシュートを決める。

1Q、ビーコルセアーズは湊谷安玲久司朱が11得点を入れるなどで19得点を奪う。

レイクスターズは執拗に追い上げて来た。一時は4−5とリードを許したが、すぐさま相手のパーソナルファウルで得たフリースローを細谷がしっかりと決めて逆転。

それでも、幾度となく1点差にまで迫られる緊迫した攻防が続く。

2分31秒に14−13とされた場面では、2分09秒で湊谷が3Pシュートを決め17点。1分29秒では4分49秒でコートに入っていた川村卓也がフリースロー2本を決めて19点として突き放しに成功した。

古田HCが進める今季の戦術のひとつ、状況に応じた積極的な選手交代をこの日も変わらず貫き、効果を示した。

例えば、1Q 4分49秒に蒲谷正之、#0細谷将司と入れ替えた#21田渡 凌が4点、川村卓也が2点。相手が肉薄してきている時間帯で、欲しかった得点を入れることが出来た。

2Qでは川村が3P、2Pシュートを決めたの皮切りに19点を入れ、リードを13に広げて、38−25で前半を終えた。

キャプテン湊谷の勢いは後半に入っても衰えなかった。3Qと4Q合わせて計11点を入れ、海賊の新キャプテンとしてチームのオフェンスを大きく牽引した。

 

3Q 4分42秒で#15佐藤託矢が2Pシュートを決め、移籍後の今季初得点。3Q終了間際にはフリースローも決めた。この試合では、3得点に留まったが、京都ハンナリーズから海賊入りした期待のパワーフォーワードの次節北海道での活躍が大きく期待される。

3Q 4分42秒、チーム46点目の2Pシュートを決める#15佐藤託矢

 

チームは、後半ゾーンディフェンスを仕掛け、相手のミスを誘発。前日の敗戦でビーコルは、数々のファウルを奪われ、実にフラストレーションがたまったが、この日は相手に多くファウルが目立った。古田HCは「サビートが入ったらゾーンをやるつもりだった」いう。

ベンチにいた川村が、細谷を呼んだ場面があった。

「相手のメンバーを見て、シューターが3Pシュートが得意な長谷川選手と狩野選手がベンチに下がっていました。アウトサイドのバランスを見ても、ウチがゾーンを敷いているタイミングで、あまりゾーンを大きく広げないで、小さく小さく守って、次のセカンドチャンスを与えないように、みんなで連携を取りながらゾーンをやろうって言ったんです」

そこには前夜の反省があった。

「昨日みたいに、一本のシュートがきっかけで、一気に20本行かれる可能性もある。僕らはまだ強くないし、そういった細かいところをひとつひとつ確認しながら詰めていくことで、この60試合のレギュラーシーズンで成長しながらいけると思っているので、ああいったタイミングはコーチ問わず、見えた部分は、どんどんコートに出ている選手に伝えたいと思っています」ビーコルは、キャプテン・アレクこと湊谷安玲久司朱の大活躍、そしてエース川村卓也の奮起。そして攻めのディフェンスで前夜悔敗を喫したレイクスターズに76−45で圧勝してみせた。

古田HCは試合後に振り返る。

「40分間、自分たちのオフェンスもディフェンスも出来た形は恐らく初めて。ただ、1回だけではダメ。来週の北海道戦も含めて、常に激しくディフェンスしていかないといけません」

奮起の活躍で勝利に導いた川村はこう振り返る。

「1勝1敗で終えたことは(チームが)去年よりはステップアップしている部分。昨日のゲームは、シーズンの1/60とはいえ最低なレベルの試合だったので、そこは次に活かさないといけなかった。逆に今日のゲームのはいりと、3Qの繋ぎは、昨日の反省を活かせたと思う」

期待の開幕節は5割だったが、古田HCの積極的な選手交代も効果が出始め、昨季の悔しさで選手たちに芽生えた自覚は大きい。

これからハシーム・サビート・マンカとのアジャストも出来てくれば、今季の海賊の闘いはかなり期待出来るのではないか?次節、北海道での闘いも楽しみだ。

【写真・記事/おおかめともき】

 


Written by geki_ookame