新チームの初試合は敗戦も開幕へ向けて収穫あり
B.LEAGUE 2021-22 PRE-SEASON GAME(9月12日 川崎市とどろきアリーナ)
川崎ブレイズサンダース 74-54 横浜ビー・コルセアーズ
8-16|17-20|15-27|14-11
横浜ビー・コルセアーズは9月12日、川崎市とどろきアリーナで開幕で対戦する川崎ブレイブサンダースと2021-22シーズンのプレシーズンゲームをおこない20点差の54−74で敗れた。
ビーコルはアウダ、ベクトン、森川、大庭、生原の布陣でスタート。1Qは低調な出だしとなり、川崎に主導権を握られた。2Qでレイトン・ハモンズの3Pシュートなどで流れを掴み、僅差にまで追い上げたが、以降の追撃でパスが思うように繋がらずターンオーバーが増え、点差が開いた。後半でボールムーブなどの修正を図り、反撃を試みたが届かず20点差での敗戦となった。
ビーコルのスコアリーダーは14得点を入れたレジナルド・ベクトン。ベクトンは10リバウンドも挙げてダブルダブルをマーク。
パトリック・アウダと森井健太が10得点。日本人最多得点となった森井は3Pシュート2/3本も記録。シュートを課題としていた中で練習とキャンプで続けてきた練習の成果が出た。
新外国籍選手レイトン・ハモンズは3Pシュート1/8本で5得点だった。
【青木勇人HC試合後会見コメント】
「まずは、強い川崎のチームとやることによって課題が全て浮き彫りになったというところがすごく収穫。 やはりプレッシャーがかかった時にどういうプレーができるか、どうやって打破していくかということが、それぞれ各個人個人が感じていたと思うので、またここから修正するために良い経験になった。課題が浮き彫りになったところが一番良かっ たと思う。
(初戦の)プレッシャーの中でも良いプレーが生まれた部分もあったし、今後それをどうやって増やしていくか、今日多くできたオープンのシュート、多くのレイアップというのをもう少し強く決め切っていかないといけない。今日のような後半で、追いつけそうになったところで自分たちから流れを失ってしまったところが一番勿体なかった。
シュートの確率を上げていく個々のステップアップは、まだまだ必要ということが、選手自身もわかったと思うし、チームとしても痛感する。
いろいろな組み合わせを試した中で、可能性を見れた試合になった。その中で、どういうプレーができるのかを確認することができた。そこを少しずつ修正しながら、開幕戦で当たる川崎に対してまた準備をしていきたい。
今日おこなったプレシーズンゲームは本当に素晴らしい機会だったという風に感じている」
◇ ◇ ◇
注目された新チームの初試合は、平塚での2次キャンプを前日に終えたばかりで疲労が回復しきれていない状態でおこなわれた。試合の結果は残念ながら20点差をつけられての敗戦となったが、たきがしらでの練習と荻野、平塚と続いたキャンプでやってきたことへの課題を浮き彫りにさせたことは大きかった。
課題のオフェンスでは、細かいパスミスからターンオーバーを許したことで流れを手放す場面もあったが、ボールムーブからパスに繋げ、レイアップやオープンシュートにまで持っていくことができていた。あとはシュート成功をどこまで増やすことができるかだ。
試合後に青木HCは課題をこう語っている「もっとシュートを打てるタイミングはあった。リングに向かっていなかったし、フリースローの数も増やしていかないといけないし、シュート成功率も含めてもっと高めていかないといけない。ディフェンスでは上手くできたところもあったが、これを40分間通して出来ることが重要になってくる」
コーチはキャンプ中にこんな話をしてくれた「プレシーズンで強者と対戦し、大差で負けることは悔しいが、それ以上に自分たちが持っている課題を浮き彫りにしてくれる。これはチームにとってとても大きいこと」。
コーチ自身も過去にプレシーズンで対戦した強豪チームに大差をつけられ、そこから課題をつぶしてチームを進化・熟成させていき、そのシーズンはクラブ最良のシーズンになったという経験を持っている。
これと同じことがビーコルで起こるかどうかは分からないが、新チームにまだまだ伸びしろがあることは確か。今回と同じ経験を持つ青木HCがビーコルをどう進化させていくか楽しみでならない。
試合後、チームにはポジティブな雰囲気があった。今回の試合で貴重な収穫を数多く得られたからだ。それだけにここからの練習が重要になってくる。10月2日の開幕戦に向けて、今日見つかった課題をつぶし、チーム力を高めていく。
【記事/おおかめともき・写真提供/©B-CORSAIRS/T.Osawa・動画提供©B-CORSAIRS】
青木勇人HC 試合後インタビュー
レイトン・ハモンズ 試合後インタビュー