ビーコル、名古屋Dとの2連戦初戦で延長戦に持ち込むも悔敗。

名古屋Dにまた惜敗。激しい打ち合いも最後は3Pの差。川村卓也が2000得点達成!新戦力コストナーがホームデビュー戦で39得点!アリウープ連発のイベが来日初ダブルダブル!

2018-19シーズン第18節・GAME1(1月5日 横浜国際プール)
横浜ビー・コルセアーズ 99-106 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
22-15|24-27|23-32|28-23|2-9

横浜ビー・コルセアーズは1月5日、2019年最初のホームゲームとなった横浜国際プールに西地区2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズを迎えて2連戦GAME1を闘い、オーバータイム(延長戦)までもつれた激戦を99-106のスコアで落とした。

ビーコルは、年末沖縄での琉球戦GAME2でジャイアントキリングを挙げてから初めての試合だったが、好ゲームを演じながら連勝はならず。また、名古屋D戦初勝利もおあずけとなった。

ビーコルの中地区6位とワイルドカード11位は変わらずだが、残留プレーオフ回避のデッドライン8位が秋田に変わった。三遠は福岡に勝って7位に浮上した(西地区5位は変わらず)。ビーコルと秋田のゲーム差は「4」に広がった。

西地区争いは、首位の琉球が大阪に勝利したためにゲーム差「5」は変わらず。

名古屋Dとのホーム2連戦初戦をオーバータイムの末に7点差で敗れた横浜ビー・コルセアーズ


この試合で、川村卓也がB1個人通算2000得点を達成した。この試合前に1,981得点とし、達成まであと19本としていた川村は、一進一退の激しい接戦となっていた4Q残り59秒でブラッキンズのファウルで得た2本のフリースローのうち1本目を成功させてこの記録を達成した。

4Q残り49秒で2000得点達成となるフリースローを決める川村卓也


昨シーズン、名古屋Dから何度悔しい惜敗を味わったことか。指揮官が名将トーマス・ウィスマンになった今季、未だ勝てていない名古屋Dと唯一闘う2連戦初戦も惜敗に終わった。だが今回は激しい打ち合いの中でオーバータイムにまでもつれこんだ好ゲーム。チームがここまで得点力に苦しんでいたことを考えれば内容は良かった。
これがホームデビュー戦となった新戦力コストナーの39得点、エース川村卓也の22得点。日米のオフェンスマシーンが入れたチーム今季最多(天皇杯は除く)99得点は翌日のGAME2に繋がる。敗因は相手よりも少なかったフリースローの得点とオーバータイムで決められなかった勝負どころでの3Pシュートだ。ここを修正すれば勝機は十分にある。今季最後の名古屋D戦で今度こそ初勝利を挙げる。

年末に獲得した新戦力ブランドン・コストナーがホームデビュー戦で、名古屋Dの点取り屋マーキース・カミングスの40得点に継ぐ39得点をマークした。コストナーは来日してこれが4試合目、ここまでのアウェー3試合では3Pシュートとフリースローの高い成功率ばかりが目立っていたが、今回のホームデビュー戦ではインサイドアタックが冴えに冴えて3点バスケットカウントを量産。ゴール下では匠なフェイントで相手ディフェンスを翻弄した。さらには持ち味のひとつ3Pシュートも決めて得点力を見せつけた。

敵将名古屋ダイヤモンドドルフィンズの梶山信吾HCは初めて対戦したコストナーについて「事前のスカウティングでオフェンスマシーンと聞いていたが、フェイクなどで彼独特の巧さがあった。今日は抑えるのが難しかった。ある程度の得点は仕方がないと考えていたが、あまりに簡単に打たれたり、ドライブされてしまった。ここは明日調整しないといけない」とその驚異を語った。

また海賊の指揮官ウィスマンHCは「得点の取れる選手として獲得したが、今日の結果でそれが証明出来た。コストナー選手とカミングス選手、両チームの点取り屋が点を沢山取って試合を面白くしてくれた。コストナー選手は、これから先も点を取れる選手としてチームに貢献してくれるだろう。彼が来たことで、このチームはまた一歩前に進むことが出来た。これから先、しっかりと成長していけば、いいチームになる」名将は、ようやく得点を計算出来るスコアラーを手に入れた。

横浜ビー・コルセアーズが年末に獲得した新戦力ブランドン・コストナー


ただコストナーには、ひとつだけ課題が出来た。日本のレフェリーに戸惑ったことからファウルがかさみの4Q途中でファウルアウト。勝負どころの終盤とオーバータイムで、コストナーを失ったのは痛かった。それでも奮起した川村卓也と田渡 凌の活躍で一進一退のクロスゲームにもちこみ4Qの最終盤で1点のリードを奪ったのは、チームが見せた成長だった。

コストナーは試合後にこう語る「日本のレフェリーについて学び、順応していく必要がある。明日はファウルを取られないように気をつけたい。今日の試合は、チーム全員が各個人のベストパフォーマンスを持ってきた試合だったと思う。今日負けたのは細かいところが最終的に徹底出来なかったから。明日、これをしっかりと修正する。明日も今日と同じ意気込みでいければ勝てる試合になると思う。今日は厳しい試合だったが、明日に繋がる試合だった」

来日して4試合目のコストナーはこれがホームデビュー戦となった


コストナーの加入で、外国籍選手が再び3人となりローテーションを組めることが可能になったウィスマンHCはこの試合で、アーサー・スティーブンソンに代わって3試合ぶりにディフェンシブなプリンス・イベをベンチ入り登録。先発で起用してコストナーと組ませた。

ビーコルは前回試合で琉球を倒した勢いそのままに1Qから快調に飛ばした。川村卓也の3Pシュートで幸先よく先制すると、イベが川村の絶妙なパスからアリウープを決める。イベはさらに、今度はコストナーのパスで連続アリウープを決めた。ビーコルはこれで一気に流れを掴み、ゲームの主導権を握った。

1Q開始早々、両チーム通じての先制点となる3Pシュートを沈める川村卓也

1Q、川村のアシストでアリウープを決めるプリンス・イベ


この試合で、ビーコルはコストナー、イベを起点に積極的なインサイドアタックを敢行。イベは持ち前のディフェンス力も発揮、その高さを活かして相手ゴール下で踏ん張った。

マンツーマンを主体としたディフェンスでは、マークする選手を交換するスイッチディフェンスで名古屋Dを惑わした。梶山HCは「前半、横浜のスイッチディフェンスになかなか対応出来なかった。そのためスイッチアタックが重くなってしまった。オフェンスリズムが悪くなり、ディフェンスもソフトなってしまった」と振り返る。

1Q終盤ではコストナーが爆発的な躍動を見せた。3点バスケットカウントを含む4連続シュートを内外で決めて一気10得点。ビーコルは1Qで22得点を入れて最初のクォーターを22-15とした。

2Qでもコストナーの勢いは止まらず開始早々にインサイドに切り込んで3点バスケットカウント。コストナーは7分にも3点バスケットカウントを決めた。

2Qで3点バスケットカウントを決めるブランドン・コストナー


8分には、昨シーズンまでビーコルでプレーした満田丈太郎が連続2Pシュートを決めた。ビーコルは以降も、田渡が外角から沈めた連続2Pシュート、コストナーの外角2Pシュート、細谷、モリスの内角からの2Pシュート、川村の3点バスケットカウント、モリスが内角から沈めた2Pシュート、コストナーの3Pシュートで加点して1Qを上回る24得点を入れた。

名古屋Dの背番号3として古巣凱旋した満田丈太郎


一方で、名古屋Dの反撃を受けてファウルも多発。名古屋Dは得たフリースローを高確率で決めて計27得点を入れた。2Qは24-27、トータルスコアは46-42となり、ビーコルが4点のリードを持って後半戦に突入した。

2Q残り2分で3点バスケットカウントを決める川村卓也


3Q開始早々にイベがコストナーのアシストでダンク。8分にはコストナーが連続してインサイドからの2Pシュートを沈める。名古屋Dは、カミングスとブラッキンズの内外の得点で追撃。8分には小林の3Pシュートで同点に追いつかれた。

3Q開始早々にダンクを決めるプリンス・イベ


7分には田渡が内外から連続シュートを決めてクロスゲームに。張本天傑の3Pシュートで2点ビハインドとされた6分にはコストナーが出した匠なフェイントパスからイベがダンクを沈めて同点。ディフェンシブなイベがコストナーとのコンビネーションでダンクを量産する。イベはさらに勝ち越しのセカンドチャンスも決めた。

3Q 7分にアウトサイドから2Pシュートを沈める田渡 凌

3Q 6分でダンクを決めるプリンス・イベ


以降も点の奪い合いとなり、スコアが目まぐるしく行き来したが、4分にカミングスに3点バスケットカウントを決められて勝ち越しを許すと、ここから不運なファウルもかさなり、フリースローでの失点が増えてビハインドとなった。また強度を増した相手ディフェンスに苦戦しゴール下でミスが多発。ディフェンスもレイアップで突破されてしまった。

残り10秒で川村が田渡のフェイントパスから3Pシュートを沈めて差を5点にしたが、3Qは失点がかさんでしまい23-32。トータルスコアは69-74になった。

4Q残り10秒で3Pシュートを沈める川村卓也


4Q開始早々に田渡がセカンドチャンスを入れて3点差としたが、名古屋Dに内外から得点を許してしまい6分にはビハインドが10点に広がってしまう。

ここでコストナーが決死のインサイドアタックで切り込み連続3点バスケットカウント。さらにはインサイドから2Pシュートも決めた3連続シュートで2点差にまで肉迫した。

4Q開始早々にアウトサイドから3点差に迫る2Pシュートを沈めてガッツポーズする田渡 凌。これで反撃の流れが生まれた


しかし、4分にここまで39得点のコストナーがファウルアウトしてしまい、ビーコルは勝負どころで得点源を失ってしまう。だが、
ここで日本人スコアラーが奮起。3分に川村が3Pシュートを沈めて2点差。2分には田渡が外角から2Pシュートを沈めて1点差にまで肉迫。2分にはイベがセカンドチャンスを沈めて逆転。直後カミングスにレイアップを許して名古屋Dが再逆転するが、1分30秒に川村がレイアップでやり返してビーコルが再び逆転。ここから一進一退となり、名古屋Dはカミングスのバスケットカウントを含む2Pシュート2本(バスケットカウントのフリースローは失敗)、ビーコルは川村が2000得点を達成させたフリースロー2本で得点。残り53秒で95-96になった。

4Qで一時は逆転のレイアップを決める川村卓也


残り29秒で田渡がアウトサイドから2Pシュートを沈めてビーコルが逆転。横浜国際プールのビーコルブースターは興奮の坩堝となった。

しかし、24秒でディフェンスを仕掛けた高島がファウルを取られてしまいカミングスにフリースロー2本を許す。カミングスは地鳴りのようなブースターディフェンスの中で1本目を決めて97-97の同点。名古屋Dが土壇場で追いつき、そのまま5分間のオーバータイムに突入した。

4Q残り49秒で一時は逆転の2Pシュートをアウトサイドから沈める田渡 凌


オーバータイム4分でブラッキンズが2Pシュート、3分にはフリースロー2本を得たカミングスが1本を入れて97-100。田渡が3Pシュートで同点を狙ったがこれを外して痛恨。直後、張本天傑に2Pシュートを許してしまいビハインドが広がった。

2分に川村がフリースロー2本を仕留めて99-102の3点差。2分に田渡が3Pシュートを狙ったがこれも外れてしまう。直後イベがフリースロー2本を得たが決めることが出来ない。残り1分で川村と細谷が3Pシュートを打ったがこれらも弾かれてしまい、パスミスも起こった。

川村は失速したオーバータイムのチーム状況をコートで闘っていた選手の一人としてこう代弁する「延長戦の5分間は、僕らは何をやっているのかも分からないぐらい、反省の多い内容になってしまった」

残り32秒、カミングスが2Pシュート。20秒には張本に7点差となるフリースロー2本を決められて万事休す。ビーコルは勝負どころの3Pシュートを決めることが出来ず、悔しさの残る敗戦となった。

ビーコルのスコアリーダーはブランドン・コストナーの39得点(9リバウンド)。以降は、川村卓也の22得点(8アシスト)。田渡 凌の16得点となった。

また、3試合ぶりにベンチ入り登録され先発起用されたプリンス・イベがダンク4本を含む12得点で来日して初めて二桁得点を記録。リバウンドも10本奪って、これも来日初となるダブルダブルをマークした。ディフェンスではブロックショットを4本決めて貢献した。

この試合で3試合ぶりにベンチ入り登録されて先発したプリンス・イベ。ディフェンシブなイベだが、来日初の二桁得点とダブルダブルをマークした


勝った名古屋D 梶山信吾HCはこう振り返っている。

「後半でオフェンスは改善されたが、大事なところでルーズボールやリバウンド、セカンドチャンスを与えたくないところで与えてしまったりと、なかなかリズムに乗り切れなかった」

「新年初めての試合でどうしても勝ちたかった。勝つことが出来たのは、選手たちが45分間を全力で頑張ってくれたお陰」

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ梶山信吾HC


敗れたトーマス・ウィスマンHCはこう語っている。

「今日は特に言えることがないが、好ゲームは出来たと思う。両チームがしっかりとプレーを決め、共にシュートが良く入ってオーバータイムまでもつれた。オーバータイムに入って、我々は外国籍選手を一人欠いていたが、オープンルックの3Pシュートや、決めるべきシュートを入れていれば、同点に持っていくことが出来る場面もあった。その後もシュートが1、2本入っていれば勝てた試合だった。最後の展開で我々がプレーを作ることが出来ず、相手はそれをしっかりとやって決めてきた。我々はこれに対抗することが出来なかった」

「オーバータイムでは、0-5からスタートして我々が2点を入れた。そこから3Pシュートをいい形で打つことが出来たが、決め切ることが出来なかった」

「今日、我々の3Pシュートの成功確率は19.2%で5/26本だった。フリースローでは、我々の14/18本に対して、相手が26/35本だった。この数字は見過ごせない。一方で2Pシュートの成功率は59.3%。このことは我々のシュートが入っていたことを証明している。それだけに3Pシュートとフリースローがあと1本入っていれば(取れていれば)勝てた試合だったと思う。1本の重要性があった試合だった。明日、3Pシュートがもう少し入るようになれば、確実に勝てる相手だ」

「4Qでディフェンスのミスから10点離されたが、試合を立て直し、最後までどうなるか分からない展開にまで持っていくことが出来た。我々にとって成長に繋がるゲームだったと思う」

「(両チーム最多40得点の)カミングス選手は本当に素晴らしく得点力がある選手だ。日本のリーグでは彼の得点を防げるチーム、選手が少ないと思う」

「4Qの時点で名古屋Dには97点を取られていたが、私の中では自分たちのディフェンスは出来ていたというイメージがある。止めるところはしっかりと止めて、ディフェンスからオフェンスを作る流れが出来ていた。自分たちが前進していると思える形があった。それだけに、今日は悔しい」

横浜ビー・コルセアーズ トーマス・ウィスマンHC


マーキース・カミングスには40得点を許したが、他の選手の得点は最小限に抑えた。エース川村卓也は「カミングス選手以外のストロングポイントは消すことが出来ていたと思う」と手応えを口にしている。

日本人選手で最多となる22得点を挙げた川村は、翌日のGAME2への意気込みをこう語っている。

「カミングス選手をどう止めるか。彼を止めれば相手チームのリズムも大きく狂うと思う。ワンオンワンで止めれないことを今日露呈してしまった。明日はチームとして、しっかりとヘルプにいく。今日のように(カミングス選手以外の)周りの選手の良さを消しながら、カミングス選手のところをもう少しケア出来ればゲームは形になる。それを明日の試合で取り組んでいきたい」

翌日のGAME2が今季最後の名古屋D戦。惜敗続く名古屋Dに、今度こその初勝利を決める。

【取材・写真・記事/おおかめともき】

 

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY】1.5 [SAT] 横浜ビー・コルセアーズ vs 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=3251&TAB=B

 

Written by geki_ookame