生原が復帰!敵地北海道で連敗を「8」で止める!チェンバースがチーム最多20得点で通算3000得点を達成!
2020-21シーズン第23節(4月7日北海きたえーる)
レバンガ北海道 71-76 横浜ビー・コルセアーズ
9-18|25-17|22-20|15-21
【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 4.7 [WED] レバンガ北海道 vs 横浜ビー・コルセアーズ】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=6224&TAB=B
横浜ビー・コルセアーズは4月7日、アウェー北海きたえーるで同じ東地区のレバンガ北海道と2月24日におこなわれる予定だった第23節の水曜日ゲーム1試合を闘い、5点差で勝利。連敗を「8」で止めた。ここまで15勝34敗。
ビーコルは生原秀将が約1ヶ月ぶりに復帰。即先発起用されて3Pシュート2/5本を含む8得点、4アシストを記録した。秋山皓太はこの試合も怪我で欠場。北海道遠征には帯同しなかった。
個人通算3000得点まであと「11」にしていたアキ・チェンバースは、この試合でチーム最多の20得点を挙げて記録を達成した。3Q残り4分で外角から2Pシュートを決めての記録達成だった。Bリーグの3000得点達成選手は122人目。
試合前には、今季限りの現役引退が発表されている竹田 謙にレバンガ北海道・折茂武彦代表から花束が贈られるセレモニーがあった。竹田は今季、昨季引退した折茂氏のあとを継いでリーグ最年長選手としてプレー中。北海道のファンから大きな拍手を受け、この試合でも10分6秒間のプレーでチームの勝利に貢献した。
また、森川正明がこの試合で7得点を挙げ、自身の記録・個人通算1000得点まであと「15」にした。早ければ次節アウェー宇都宮戦で達成する。
1Q、立ち上がり早々にカーターが2Pシュート、ベクトンが3点バスケットカウントとレイアップを続けた7点ランでビーコルが幸先よく先制して主導権を握った。7分でカーターが3Pシュートを決めて得点を二桁に乗せたビーコルは、ディフェンスでも7分まで北海道を無得点に封じてリードを伸ばした。このクォーター終盤で北海道に流れがいったが、ビーコルはファウル覚悟のディフェンスでこれを阻止。最初のクォーターで北海道の得点をひと桁9得点に抑え、9点のリードを持って最初のクォーターを終えた。
2Qに入ると8分に生原が3Pシュートを決めて復帰後初得点。ビーコルは得点を20点台に乗せた。中盤5分ではチェンバースが好判断で出したパスフェイクからアウダがレイアップを決めて30点台に乗せた。残り3分の時間帯で流れが北海道に。ビーコルはダブルチームを駆使するなどしてディフェンスの強度を上げて対抗。オフェンスではチェンバースがレイアップを決めてリードを守り、終盤では竹田を投入したが、残り2分で4点差に詰められると、このクォーター終了間際に1点差に肉薄された。
3Qのスタートで生原を起用したビーコルは開始早々にベクトンがバスケットカウント(フリースローは失敗)を決めてリードを守る。北海道はメイヨがフリースロー2本を決めて再び1点差にした。ビーコルは1Qの終盤からファウルが徐々に増えていたが、9分の終わりでメイヨにフリースロー2本を決められて同点から勝ち越しを許した。初めて追う展開になったビーコルは8分でカーターがタフショットを決めてリードを奪い返す。直後テイラーの2Pシュートで北海道が再びリードしたが7分で生原が3Pシュートを決めて逆転。これで流れを掴んだビーコルはカーターが2Pシュートで続き、6分にはチェンバースが3Pシュートを決めてリードを伸ばした。
5分の時間帯でビーコルは竹田をポイントガードで起用してこの流れを維持。4分には森川が切り込んで2Pシュートを決めた。残り4分ではアキ・チェンバースが外角から2Pシュートを決めて自身の記録、個人通算3,000得点(122人目)を達成した。しかし残り2分でメイヨに3Pシュートを決められて1点差に詰められるとメイヨにアリウープを決められて逆転を許した。ビーコルはタイムアウト後にカーターが2Pシュートを決めてリードを奪い返したが、直後に北海道が再逆転。1点を追う展開となり、そのまま最後のクォーターに突入した。
4Q、両チームは開始からシュートを打ち合ったが互いに決まらない硬直状態が続いた。8分25秒にメイヨがフリースロー1本を決めてようやくスコアが動き始めると、さらにメイヨがダンクを決めてビハインドは4点に広がった。ビーコルはチェンバースの2Pシュートで追撃したが、中盤5分には6点差にまで離された。アウダがフリースロー2本を決めて4点差にしたところで、カーターが投入されると森川が3Pシュートを沈めて1点差にまで肉薄した。残り4分ではファウル4つで温存していた生原を投入。3分で生原のパスからチェンバースが2Pシュートを決めて1点を逆転した。直後にテイラーが3Pシュートを決めて北海道が再びリード。食らいつくビーコルは残り2分でチェンバースが自ら奪った速攻からレイアップを決めて同点にしたが、フリースローでの失点から勝ち越しを許した。
1点を追いかけるビーコルは、残り1分でベクトンがオフェンスリバウンドからのバスケットカウント(2Pシュート・フリースローは失敗)でリードを奪い返し、1分を切ってからチェンバースが3Pシュートを決めてリードを4点にした。さらに残り37秒で奪ったターンオーバーから森川が速攻を決めてリードを6点に伸ばした。テイラーの得点でリードは再び4点になったが、残り21秒でカーターがフリースローを1本を入れて5点差。メイヨがダンクを決めた直後の残り2秒で北海道はファウルゲームに出たが、生原がこれで得たフリースロー2本を確実に仕留めて勝利を決めた。
ビーコルの二桁得点は4人。アキ・チェンバースが3Pシュート2/5本を含む20得点でチーム最多。レジナルド・ベクトンが15得点。リバウンドでは17本を取ってダブルダブルを記録(3アシスト)。この試合前で北海道戦平均26得点のロバート・カーターは厳しいマークの中で3Pシュート1/6本を含む14得点を挙げ、リバウンドでも11本を取ってベクトンと共にダブルダブルをマーク(3アシスト)。パトリック・アウダが10得点(3リバウンド・2アシスト)を挙げている。
【カイル・ミリングHC試合後会見コメント】
「敗戦が続き、チームとしても難しい状況にいたが、練習の中でも全員で闘い続けた結果が今日の試合結果に結びついたと思う。前節の宇都宮戦では前半で自分たちのパフォーマンスができず、一気に大差がついてしまったが後半でエナジーを持ったプレーができていた。今日はあのエナジーを前半から出して闘うことができた。3Qで6点差に離されたが、諦めずに最後まで闘って勝利することができた。とても嬉しく思っている」
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ビーコルが長いトンネルをようやく脱した。生原が左膝の怪我から離脱して以降始まった8連敗。人一倍責任感の強いキャプテン生原にとって、この連敗期間は忸怩たる思いだっただろう。チームが連敗を続けていた約1ヶ月間で、ただひたすらに地道なリハビリと出来うる練習を懸命に繰り返し、この試合でようやく復帰した。いきなりの先発起用はチームの期待の表れだったが、その一方でゲーム勘不足の懸念もあった。だが、その不安を生原は、生原らしい気迫あふれるプレーで吹き飛ばしてみせた。
試合の前、生原に声をかけると静かに笑っていたが、心の中では燃えに燃えて、この復帰戦にかける強い思いがひしひしと伝わってきた。生原はコートに立つとゲーム序盤から飛ばした。大事なゲームの立ち上がりでスタートダッシュに成功したチームは主導権を握り、大きな流れを持っていたが、ターンオーバーから北海道に流れがいきかけた。これ生原はを身体を張ったディフェンスで止め、相手に流れを渡さなかった。これが大きかったと思う。結果的にファウルとなり、この試合でファウルトラブルになったが、取られた4本のファウルはここぞで必要なものばかりだったといえるし、ゲーム展開を冷静に判断したファウル覚悟の捨て身のプレーだったといえる。
怪我からの復帰では、これが復帰4戦目のアキ・チェンバースの活躍も大きかった。チーム最多の20得点を入れて連敗ストップに大きく貢献。特に一進一退だったゲームの最終盤、チームがリードを奪い返した直後に沈めた3Pシュートはチームに多大な勇気を与え、待望する勝利をぐっと引き寄せた。
指揮官カイル・ミリングHCは、試合後の勝利インタビューで、一度はインタビューが締められたものの自ら切り出して応援を続けたビーコルファンとブースターに感謝の言葉を贈ることを忘れなかった。そして最後には今や自身のトレードマークになっている「Go!B-COR!!ヨキヨキヨキ!勝つ!!」のパフォーマンスで、この勝利の喜びを分かち合った。
ビーコルは、秋山皓太がまだ復帰出来ていないもののようやく戦力が戻り、競争力が出てきた。今季の残り試合は、中止になった振替試合がなければあと「7」。チームは、Bリーグになってから最多となっている18勝を超える勝ち星を目標にしている。この試合で15勝。週末おこなわれる予定だったA東京とのアウェー2連戦が中止となり、次節は中6日後のアウェー宇都宮戦になった。今季限りの現役引退を発表している竹田 謙、来季はフランスリーグに戻るカイル・ミリングHCと共にチーム一丸で意地をみせる。
【記事/おおかめともき・写真提供/©B.LEAGUE】