2Qで変更したゾーンディフェンスがリードを守り切れず。終盤激しい点の奪い合いもファウルトラブルに泣く。
2018-19シーズン第9節・GAME1(11月10日 おおきにアリーナ舞洲)
大阪エヴェッサ 86-81 横浜ビー・コルセアーズ
16-24|21-22|21-12|28-23
中地区6位の横浜ビー・コルセアーズは、11月10日アウェーおおきにアリーナ舞洲で西地区4位の大阪エヴェッサと初戦を闘い5点差で敗れた。ビーコルはこれで5連敗(3勝11敗)。大阪は連敗を8で止めた。三遠が京都に敗れたため5位とのゲーム差は「2」のまま。
試合前にビーコル4連敗、大阪8連敗と共に負けられない両チームがぶつかった2連戦初戦は、終盤で熾烈な点の奪い合いを繰り広げた激戦となった。
前半を支配したのはビーコルだった。前試合三遠戦で1000得点を達成していた細谷将司が3Pシュートを4本入れるなどして、ビーコルが9点のリードを奪った。ここ数戦でウィスマンHCは1Q途中から細谷を投入する策を取っている。細谷これに応え、3Pシュートを決めるなどしてチームに良い流れをもたらしている。
ビーコルは1Q残り44秒でマックレアが沈めた2Pシュートから2Q序盤までに12-0のランを決めてリードを広げた。ウィスマンHCは、前試合同様に高島一貴を先発起用してディフェンス重視のスターティング5を組み、マンツーマンでディフェンスをスタートさせた。これが功を奏し1Qでは大阪の得点を16点に抑えた。前試合に続いての先発出場となった高島は、外からの2Pシュートを2本沈めて今回も攻守に貢献して起用に応えた。
ビーコルは2Qの7分以降からディフェンスをゾーンに変更した。変更した直後は相手オフェンスのリズムを狂わせたが、徐々にアジャストしてきた大阪に内外からシュートを許してしまい失点が増えていった。
ビーコルは前半でファウルトラブルが多く出た。1Qで高島とエゲケゼがファウル2つ、2Qでエドワード・モリスがファウル2つ、ジャボン・マックレアは前半だけでファウルを3つもらい、以降のディフェンスで影響が出てしまった。
2Qのオフェンスでは、細谷が1Qに続いて躍動を見せた。開始早々に3Pシュートを沈めると2Pシュート、さらに6分にはこの試合4本目の3Pシュートを沈めて前半だけで14得点。さらにはマックレアが2Pシュート4本、川村卓也が2Pシュート1本とフリースロー2本を入れた。1Qは24-16と大きくリードしたが、2Qは21得点を入れられ22-21。前半までのスコアは46-37となり、ビーコルが9点のリードを持って前半を終えた。
3Qもゾーンを継続したビーコルは、2Q中盤以降で勢い付いた大阪の得点を止めることが出来ず、木下、合田、熊谷に4本の3Pシュートを入れられるなどしてこのクォーターでも21点を失った。さらに痛かったのはオフェンスの停滞だった。ファウルトラブルに陥ったマックレアのプレータイムが2分29秒に留まったことも影響して、このクォーターに入れた得点はわずか12点。前試合での2Q同様に失速するクォーターを作ってしまった。3Qは12-21。トータルスコア58-58でビーコルはリードを失った。
4Q、連敗を何としても止めたい両チームの攻防はさらに激しさを増す。ビーコルは、田渡とエース川村の3連続3Pシュートでリードを奪い返した。川村は執拗な大阪ディフェンスを受けてここまでアシストに終始。この最終クォーターまで3Pシュートがなかったが、エースはここぞで連続3Pシュートを決めて、流れを引き寄せた。
さらに6分、川村の絶妙パスを受けた田渡がアウトサイドから2Pシュートを沈めた。しかし、最終クォーターでも続けたゾーンディフェンスがリードを守り切れない。ギブソンに2Pシュートを入れられ大阪に逆転を許した。以降で両チームは、速いペースで点を奪い合い、スコアが目まぐるしく行き来した。
残り2分、川村が3Pシュートを沈めて1点差にまで肉薄。さらに川村は藤高からファウルを奪うと2本のフリースローを確実に決めて1点を勝ち越し。
残り1分、スティールから一気にドライブした田渡がレイアップを打ちにいったが、ギブソンにブロックされてしまい流れがストップ。直後のディフェンスでハレルソンに2Pシュートを入れられ大阪が再び逆転した。
何としても勝ちたいビーコルは、残り25秒と19秒に川村、エゲケゼ、田渡が3Pシュートを打ったが、ボールは無情にもリングに弾かれてしまう。1ポジェッション3点差となった残り19秒と15秒にエゲケゼと田渡が3Pシュートを打ったがこれも入らない。ビーコルはここでファウルゲームに出たが、ハレルソンがフリースローを2本とも決めて残り10秒で5点差と苦しくなった。
ウィスマンHCはタイムアウトを掛けたがファウルゲームはなく、川村が3Pシュートを外して万事休す。タイムアップとなった。4Qでビーコルは23得点を入れたが、ディフェンスではこれよりも多い28点を失った。
ビーコルのスコアリーダーは24得点を入れたジャボン・マックレア。リバウンドも12本取ってダブルダブルを記録した。前試合で32得点を挙げていたマックレアは、2試合続けてのチーム最多得点。それだけに前半だけでファウル3つ、計4つのファウルを取れられてファウルトラブルになったことが惜しまれる。
2番手は3Pシュート3本で21得点(5リバウンド2アシスト)の川村卓也。前半で躍動を見せた細谷将司は4本の3Pシュートで16得点。田渡 凌が9得点(3アシスト)を挙げた。
翌日におこなわれるGAME2で何としても連敗を止めなければならない。ディフェンスに苦しむチームをウィスマンHCはどのような策で打破していくのか。チームと共にビーコルブースターも我慢のブーストが続く。勝利が欲しい。
【記事/おおかめともき・写真提供/©B.LEAGUE】
【BOX SCORE / PLAY BY PLAY】11.10 [SAT] 横浜ビー・コルセアーズvs大阪エヴェッサ
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=3119&TAB=P