前日4Qでの好内容を再現出来ずに無念の大差完敗。
2019-20シーズン第13節GAME2(12月22日 船橋アリーナ)
千葉ジェッツ 111-74 横浜ビー・コルセアーズ
29-10|27-23|35-23|20-18
【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 12.22 [SUN] 千葉ジェッツ vs 横浜ビー・コルセアーズ】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=4343&TAB=B
中地区2位の横浜ビー・コルセアーズは、アウェー船橋アリーナで東地区4位の千葉ジェッツと2連戦のGAME2を闘い37点差で敗れ、中地区の順位を3位に落とした。
前日の4Qで好内容をみせたビーコルだったが、1Qでいきなり29失点。ベクトンに代えてマクドナルドを先発させたオフェンスでは、千葉にインサイドを阻まれてしまい10得点に留まり、19点のビハインドを背負う苦しい立ち上がりになった。それでも2Qでは、3Pシュートの成功率で千葉を上回り、奪ったフリースローも高確率で決めて反撃に出たが、3Qで35失点を喫してビハインドが膨らみ、最後までリードを奪えないまま大差での敗戦となり、川崎戦から続く5連敗となった。
ビーコルはこれで7勝15敗。富山が勝利したために、順位を「0.5」ゲーム差で3位に落とした。4位新潟は敗れて7勝16敗となり、3位ビーコルとのゲーム差は「0.5」になっている。次節でビーコルは6位三遠と、富山は首位川崎と対戦する。
前日で15得点8リバウンドだったレジナルド・ベクトンは、この試合でベンチ入り登録を外れ、代わって前節A東京戦GAME2で26得点7リバウンドを挙げていたウィリアム・マクドナルドが登録され先発した。
前日に続いて、この試合も千葉が先制したが、チェンバースがインサイドから2Pシュートを決めて、ビーコルがすぐさま同点に追いついた。しかし、以降で千葉に7点の連続得点を許してしまい主導権を握られてしまう。6分でマクドナルドが2Pシュートを決めたものの、インサイドのシュートを阻まれてしまい得点が停滞。2分でチェンバースがゴール下に切り込んでレイアップ、サザランドがフリースロー2本と外角から2Pシュートを決めて追撃したものの1Qは10得点とスコアが伸びなかった。ディフェンスではマンツーマンでスタートしたが失点がかさなり、インサイドのディフェンスを固められたことからスティールを多く奪われ、ターンオーバーも8本と多発。最初のクォーターで29失点を喫し、19点のビハインドを背負ってしまう苦しいスタートになった。2Qでビーコルは、1Qで3本だった3Pシュートのアテンプトを増やして8本打ち、サザランドが3本、牧が1本を決めて、計4/8本の成功率50%で千葉の3Pシュート成功率44.4%を上回った。またフリースローも5/6本の高確率で決めて、このクォーターで23得点を入れて23点差として前半を折り返した。
差を縮めたいビーコルは3Qで、田渡、サザランド、モリスらの2Pシュートで得点。ゴール下に果敢に飛び込んでファウルを奪い、フリースローからも得点に繋げた。一方で、失点がかさなった。前日の4Qで機能したゾーンディフェンスを敷いたが、千葉に対応されたことから3Pシュートを多く許して35点を奪われ、3Qを終わっての失点は計90台となり、ビハインドは35点にまで広がった。
4Qでは、マクドナルド、サザランド、モリス、秋山、小原が得点したものの18得点に留まった。ディフェンスは、この日のクォーターで最小の20失点に留めたが、ここまでの大量失点が響き、37点差の111ー74で、最後までリードを奪えないまま、無念の敗戦となった。試合後、古巣凱旋となった2試合を終えたアキ・チェンバースに、会場から大きなアキコールが巻き起こった。手を降って答えながら会場をあとにしたチェンバースは、この時のことを「とても幸せでした。皆さんから、温かい声援をいただいて、とてもうれしかったです」とコメント。古巣船橋アリーナでプレーしたことについては、「とても良い雰囲気でした。今日、僕たちはあまり良いプレーが出来ませんでしたが、それでも、かつて一緒にやっていたジェッツファンの方々が応援してくれました。とても感謝しています」と感無量の表情で話した。
また、かつての指揮官大野篤史HCは、対戦相手として闘ったチェンバースについて「千葉にいる時よりも、横浜にいってからのほうが多くの役割を与えられています。生き生き、のびのびとプレーしているなと感じました。かつて一緒にプレーした選手が他チームで活躍するのを見ることは嬉しいことです。(再会した)彼には、ひとことだけ “I miss you” とだけ伝えました」と話している。
ビーコルの二桁得点は、両チームを通じて最多となる26得点(6リバウンド)を挙げたジェームズ・サザランドだけだった。古巣凱旋試合だったアキ・チェンバースは9得点(4リバウンド、1アシスト)、田渡 凌、秋山皓太、エドワード・モリスが8得点。モリスはリバウンドでチーム最多の7本を取った。26得点を挙げたA東京戦GAME2以来の先発だったウィリアム・マクドナルドは8得点(4リバウンド)だった。〈トーマス・ウィスマンHC試合後会見〉
「今日の試合を振り返ってみて、千葉が良いチームだということが見れた試合だった。過去2年間で(チャンピオンシップの)ファイナルに出ているだけあり、チームとして、我々との差を感じた。昨日は、何回かチャンスを掴めた展開もあったが、今日は完全に相手のペースに持っていかれてしまった」
「(ベクトンでなく、マクドナルドを起用した理由は?)レジー(レジナルド・ベクトン)は、怪我から復帰したばかり。ここ最近のスケジュールのこともあった。水曜日ゲームがあって、そのあとすぐに週末の2連戦があった中で、レジーが2週間続けてプレーすることと、彼の身体のコンディションを考えて、今日は前節のA東京戦GAME2で良く活躍してくれたウィル(ウィリアム・マクドナルド)を起用した」
「ウィルは、我々にとって大きな武器だと分かっているが、まだチームに来てから2週間なのでで、まだ身体のコンディションが出来ていない。私は彼がもっと出来ると分かっているし、今日の結果が彼のモチベーションに繋がれば、いいと思っている」「(今回の千葉戦でチームが得たものは?)今日の試合に関しては、試合後のチームミーティングでも話したことだが、ポジティブなところは何もなく、ネガティブなところだけが残ってしまった。昨日の試合でいえば、チームがスコア出来ることが分かった。新しい選手が2人入って得点力が伸びた。それでも5人でやっているスポーツなので、一人に頼れないが、昨日の内容は、チームにとっても良いモチベーションになったと思う」
「(次節の三遠戦はどう闘う?)次回の三遠戦も、中2日後の水曜日ゲーム。そのあと、また中2日後に三河と2連戦がある。8日間の中で5試合あるタフなスケジュールだ。新しい選手が2人入った中で、いろいろとチャレンジはあるが、まだまだこれから伸びしろがある。頑張っていきたい」〈田渡 凌 試合後コメント〉
「1Qで、相手のエナジーの方が高かったので負けたと思っています。あそこで試合が決まってしまいました」
「昨日の4Qでゾーンディフェンスをやって効果がありました。今日は、1Qでやったマンツーマンディフェンスで流れが取れず、相手の得点が伸びてしまったので、ゾーンディフェンスをやろうとしたのですが、相手に対応されてしまいました。それで、3Pシュートを多く決められてしまったり、相手のブレイクを止められませんでした。僕たちが、カムバックしようとして考えた作戦のまた一歩先を相手にいかれてしまい、難しい試合展開になってしまいました」
「今日は、自分たちが何をやっているのか分かっていない時間帯がありました。昨日は、特に後半では、いい流れでプレー出来ていて、今日のような時間帯が少なかったので、自分たちのリズムで出来ていたと思います。でも、今日に限っては、1試合を通して、自分たちのやっていることが分からず、やりたいことがやれていない時間帯が長くありました。それで、こういった結果になってしまったと思います」「こういったことを良くするためにコミュニケーションも取ったのですが、僕たちは新しく加わった選手が多く、話さないといけないことが沢山あります。練習では出来ていることが、試合になると出来ない。相手がいることで成り立っているのがバスケットボールというスポーツですから。試合の中で修正していかないといけません。そういった意味でも、コミュニケーションを大事にしないといけないと思っています」
「(今回の千葉戦でチームが掴んだものは?)これが現実なんだということです。もっと練習をして、試合でどんどん自信を掴んで、強くなっていかないと上のチームとは闘えないということを見せつけられたと思います」
「(中2日後のホーム三遠戦と三河2連戦は、どう闘う?)もう、出だしからアグレッシブにいって、絶対に勝たなければならないという意識を持って、プライドを持って闘いたいと思います」次節からビーコルは、ホームに戻って、中2日後の12月25日(水)に三遠と、年末28日、29日に三河とそれぞれ対戦する。
【記事・写真・取材/おおかめともき】