ビーコル、B1残留プレーオフ1回戦の初戦を3点差で落とす。

ビーコル川村卓也が両チーム最多29得点。本来のシュートタッチを取り戻しGAME2に繋げる復調をみせる。ストークスはバーンズと岡田が21得点。

B1残留プレーオフ1回戦GAME1(5月11日 横浜文化体育館)
横浜ビー・コルセアーズ 83-86 西宮ストークス
17-19|19-20|21-24|26-23

5月11日、ビーコルのホーム横浜文化体育館で「B1 残留プレーオフ 1回戦 2017-18」がおこなわれ横浜ビー・コルセアーズと西宮ストークスがGAME1を闘い、ストークスが接戦を3点差で制し初戦を勝利した。

B1残留プレーオフ1回戦GAME1を接戦の末に勝利した西宮ストークス

 

この試合で、右足首捻挫で選手登録されていなかったジェフリー・パーマーが復帰。代わって、前回西宮戦GAME2で15得点を挙げていたベテラン蒲谷正之がベンチ入りメンバーから外れた。川村卓也は、自身のシューズに蒲谷の背番号#3を書き込んでコートに立った。

前回連勝した西宮戦GAME2でシュート確率100%で15得点を挙げたベテラン蒲谷正之はベンチ入りメンバーから外れた

 

試合前のシューティング、アップではレギュラーシーズンにない緊張感に包まれていた。西宮からは大勢のストークスブースターが横浜文化体育館に駆けつけ、試合前にはビーコルブースターとのエールの交換もおこなわれた。

試合前シューティングでの横浜ビー・コルセアーズ#川村卓也

試合前シューティングでの西宮ストークス#30岡田 優

 

ビーコルの序盤は細谷将司、ウィリアム・マクドナルド、川村卓也らが得点。リバウンドも果敢に獲って得点に繋げていった。一方のストークスは岡田 優と道原紀晃らが3Pシュートを効果的に入れて得点した。

1Q 7分44秒にアウトサイドから2Pシュートを沈める川村卓也

1Q 7分21秒に2Pシュートを沈めるウィリアム・マクドナルド

 

1Qは、両チーム共に均衡した展開となり、スコアが行き来した。残り17秒で川村卓也が2Pを沈めてビーコルが1点のリードを奪ったが、残り2秒で道原に3Pを決められビーコルが2点のビハインドを背負った。ビーコルは3Pが試投も含め1本もなかった。1Qは17-19でストークスが2点のリード。

2Q 残り17秒で2Pシュートを沈める川村卓也

1Q 残り2秒で3Pシュートを決める西宮ストークス#13道原紀晃

 

オンザコート2の2Qで、ジェフリー・パーマーがコートに復帰。ビーコルは2Qで竹田 謙のディフェンスリバウンドから田渡 凌が2Pを沈めて逆転に成功。以降パーマーの2P、竹田 謙の2Pでリードを5点に広げた。一方でビーコルはパスなどでミスが目立ち始め、ターンオーバーも多くなった。

2Q 8分41秒、一時は逆転の2Pシュートを沈めた田渡 凌

2Q 8分15秒 右足首捻挫から復帰したジェフリー・パーマーが2Pシュートを沈める

2Q 6分39秒に2Pシュートを沈める竹田 謙

 

両チームが激しいリバウンド争いを繰り広げた中で、ストークスは1分の時間帯でバーンズが2本の3Pを入れて同点に追いつくと、残り19秒で谷 直樹が3Pを入れて3点を勝ち越しした。2Qは19-20でストークスがこのクォーターもリード。トータルスコア36-39でストークス3点のリード。

2Q 残り19秒で3Pシュートを決める西宮ストークス#9谷 直樹

 

3Qでビーコルは、9分18秒に満田丈太郎がレイアップを決めて追撃開始。

3Q 9分18秒、レイアップで2Pシュートを決める満田丈太郎

 

7分19秒には川村卓也が3Pを沈めた。ビーコルのエース川村卓也は、シュートタッチを取り戻すことに苦しんでいた。前半で7得点していたものの、ここぞでの3Pを外しており、まだアジャストに苦しんでいた。この3Pを沈めた時、川村卓也はホームのビーコルブースターの前で、やっと入ったとばかりに喜びをあらわにした。

3Q 7分19秒、ようやく3Pシュートを沈め喜びをあらわにする川村卓也

 

以降で川村は2本の2Pシュートとフリースロー2本を確実に沈め、徐々にシュートタッチを取り戻していく。

3Q 6分7秒に2Pシュートをタフショットで沈める川村卓也

ビーコルは、5分44秒に満田丈太郎が2Pシュート。3分から2分の時間帯に田渡 凌が連続2P。さらに田渡は1分6秒で3Pも沈めた。

ストークスはキャメロン・リドリーの連続得点。岡田の3P、バーンズの3本の2Pなどで僅差で肉薄するビーコルとの差を徐々に広げていった。

3Qは21-23でこのクォーターもストークスがリード。トータルスコア57-63でストークスがリードを6点に広げた。

3Q 5分44秒に背面シュートで2Pを沈める満田丈太郎

3Q 2分42秒、アウトサイドから2Pシュートを沈める田渡 凌

 

4Qの開始早々にバーンズが3P。ビーコルはマクドナルドの2P、川村の3Pで追撃したが、直後にディフェンスが突破されて岡田に3Pを入れられる。

4Q 9分39秒に3Pシュートを入れる西宮ストークス#2ドゥレイロン・バーンズ

 

直後のオフェンスでマクドナルドが川村からのパスをこぼしてしまいリドリーがスティール。ビーコルは、ディフェンスも突破されてフリー状態になったところをハーバート・ヒルに手痛いダンクを決められてしまう。

ストークスは、さらに岡田の3P、リドリーのフリースローで得点し、ビハインドは10点に広がってしまう。

4Q 7分6秒、西宮ストークス#5ハーバート・ヒルが、ビーコルのディフェンスの隙を突いてダンク

 

ビーコルはここからシュートタッチを取り戻した川村卓也が獅子奮迅の奮闘をみせて猛追。7分56秒に3P、4分36秒に2P、さらに1分48秒にアウトサイドから2Pを沈めると、ジェフリー・パーマーのフリースロー2本を挟んで、1分7秒で得た3本のフリースローを全て沈め、残り40秒には厳しいマークを振り切り3Pを沈めて3点差にまで肉薄。

直後ストークスがタイムアウト。川村はベンチで大きく吠えて気持ちを露わにしてチームを鼓舞した。

4Q 4分36秒に2Pシュートを沈める川村卓也

4Q残り40秒に3点差に肉薄する3Pシュートを沈めた川村卓也

残り30秒を切って、ストークスは道原がボールを長く持ってからドライブしてゴール下に切り込んで谷にシュートフェイクでパス。谷はシュートしたがサビートのプレッシャーでミス。このセカンドチャンスをリドリーがダンクで決めて、ビーコルにとってはあまりに厳しい残り18秒での5点差になってしまいビーコルはタイムアウト。

4Q残り18秒に西宮#55キャメロン・リドリーにセカンドチャンスからダンクを入れられ5点差になってしまう

タイムアウト後の残り14秒で川村が3Pを撃つが、リドリーのブロックに阻止される。

ビーコルは5点差となった残り8秒でファウルゲームを仕掛け、田渡のファウルでバーンズにフリースロー2本を与える。ビーコルブースターの地鳴りのようなブースターディフェンスの中でバーンズは1本決めて6点差。

直後の残り1秒でジェフリー・パーマーがドライブからのロングショットで3Pを沈めて3点差にしたが、タイムアップを告げるブザーが無情にも鳴り響き、ビーコルが残留プレーオフ1回戦の初戦を落とした。

4Qは26-23でビーコルが初めてリードを奪った。ファイナルスコアは83-86で3点差だった。

6点差の4Q残り1秒に3Pシュートをロングショットで沈めるジェフリー・パーマー

横浜ビー・コルセアーズは、B1残留プレーオフ1回戦初戦を3点差で落としてしまった

ストークスは、得意のゾーンディフェンスを殆ど使ってこなかったが、ビーコルは自らのミスと17のターンオーバー、そして岡田とバーンズにやられた。

ビーコルが連勝した前回対戦以降で、ストークスは違うチームになっていた。この残留プレーオフでの対戦では岡田 優がキャプテンシーを発揮してチームを牽引した。これは前回にはなかったことだ。岡田に試合後、このことを聞くと、きっぱりとこう答えている。

「自分から意識的にやりました。富山から西宮に来た時から意識していたことです。その時からプレーオフは免れられないだろうと思っていました。そのために西宮に来たと思っています」

試合後に囲み取材に応じる西宮ストークス#30岡田 優

 

またストークスの髙橋哲也HCにこのことを聞くと、チームからは指示してはおらず、岡田自身が考え自発的にやったことだったと明かした。さらに髙橋HCはこう続けている。

「岡田選手は、もともとリーダーシップのある選手です。チームにとって今季は、山あり谷ありなシーズンで、前回横浜で2連敗したことは、僕たちにとって凄く痛手でした。そのあとも毎試合スターティングメンバーが代わりながら、岡田選手もタイムを削られたり、復活したりを繰り返して、しんどい時期も全員で進んで来ました。その過程で、岡田選手が若手を引っ張らないといけないという自覚を持ったんだと思います」

「彼は得点を取ることでリーダーシップを取る選手だと思っています。ここ数試合は彼の活躍が続いているので、選手たちは、岡田選手を探すようになっていますし、岡田選手のあとを付いて行こうとするようになっています」

「僕らのチームには若手が多くて、良いリーダーが必要で、その出現を待っているんですけど、今日の試合に限っては岡田選手がリーダーシップ取ってくれました」

岡田は決戦の残留プレーオフでキャプテンシーを発揮してチームを牽引した。岡田はこの日のために富山から西宮に来たと語った

 

バーンズと岡田がそれぞれ21得点。ビーコルにとってこの二人の42点が重くのしかかった。3Q途中で佐藤託矢に代わってコートに立ち、バーンズに付いた高島一貴は試合後に悔しさを滲ませながらこう振り返っている。

「自分が出ている時間で、彼の嫌がることをやろうとしたんですけど、ファウルが出来ない状況であったり、マッチングファウルが溜まっている状態で、いろいろ駆け引きしながらというのが難しくて、フリースローを与えるより、そこで抑えたいという気持ちが強かったので、あまりプレッシャーを強く掛けれなかったというのが本音です」

3Qでバーンズとマッチアップする高島一貴

 

また高島はこの敗戦をこう総括する。

「勝たなくてはならないというプレッシャーではないとは思うんですけど、みんなが自分がやらなきゃという気持ちになってしまって、1対1だったり、単発に行ってしまいました。今まで自分たちがやってきたバスケットではない闘いになってしまい、リズムを崩してしまったんだと思います」

「もう少し上手く、僕が出ている時間帯でバーンズ選手に付ければというのもありますし、2Qのウチのビッグマン二人が出ている時のイージーなスイッチミスなどで、相手に外のシュート入れられて、リズムを作らせてしまったのも敗因だと思います」

横浜ビー・コルセアーズ#2高島一貴

 

横浜ビー・コルセアーズの尺野将太HCは試合後の会見でこう総括している。

「いろいろ準備をして来て、選手たちもかなり気持ちが入っていたんですけど、入り過ぎた気持ちのせいで、前半オフェンスが上手く出来なくて、岡田選手とバーンズ選手が起点となったところでウチが対応し切れなかった。オフェンスで重たくなってしまったところが、ディフェンスのトランジションに響いてしまい、ターンオーバーにも繋がってしまった。そういったウチの悪いところが出てしまいました」

「それ以上にストークスさんが気持ちの入った良いプレーをしてしまった。ウチがしなくてはならないプレーを沢山させてしまいました」

「明日は、自分たちのプライドが掛かった試合です。バスケットの部分ではもちろん反省もするし、アジャストもしていきますが、『勝つ』『B1に残る』『西宮より自分たちが上だ』というプライドを示す。気持ちの部分を大事にする。今日は西宮さんよりも、ウチがもっともっとやらないといけないところがありました。選手のプライド、今シーズンの苦しい闘いを最後まで応援してくださっているビーコルブースターの皆さんの期待に応えるためには、本当に良いプレーだったり、勝つことだけなので、まずは勝つために必要なメンタルの部分で、相手を上回れるようにしたいと思っています」

横浜ビー・コルセアーズ尺野将太HC

 

また西宮ストークスの髙橋哲也HCはこの初戦勝利をこう振り返っている。

「明日もあるので、そこに集中するのみです。勝てて良かったのは当然ですが、明日もう一度勝って次のステップに進みたいと思います」

「ディフェンスで、相手のシューターとかビッグマンにスコアはされていますが、僕たちがやろうとしていることが出来ました。オフェンスでも課題は残りましたけど、86点取れたことは自分たちには凄く良いことなので、明日もこれを続け、明日も勝ちます」

「僕たちはシーズンを通して、相手に対して対策をするとか、やり方を変えるということは全くしないで60試合を闘いました。だから今日良いところが出たと思っています。明日もこれをやり通す。月なみな言葉ですけど、自分たちのストロングスタイルでやるのみです」

西宮ストークス高橋哲也HC

 

シュートタッチを取り戻すことに苦しんでいたビーコルのエース川村卓也は、序盤こそ、らしくないシュートミスがあったものの、徐々にアジャストして行き、3Q以降で内外角からシュートを沈め、4Q終了間際での3点差に肉薄する3Pシュートは本来の川村らしいシュートタッチだった。

川村が入れた得点は両チーム最多の29得点。アシストは実に8を記録した。自ら今までにないキャリア最大の低迷期と言い、もがき苦しんだ海賊たちのエースはこの決戦で見事にカムバックした。

試合後、最後まで声援を送ってくれたビーコルブースターに感謝を示す川村卓也

 

またジェフリー・パーマーが右足首捻挫から復帰。オンザコート2の2Qからコートに立ち、トータルで13分29秒プレーした。

ゲーム感覚に苦しむ場面もあったが、時間を追うごとに徐々にアジャストして4Qで3Pを2本沈め二桁11得点をマークした。GAME2ではさらにアジャスト出来るだろう。パーマーの得点に期待したい。

横浜ビー・コルセアーズ#4ジェフリー・パーマー

 

誤算だったのは、直近の島根戦GAME2で33得点を挙げていたハシーム・サビート・マンカが14リバウンドも、7点のロースコアに終わったことだ。

ただしサビートはディフェンスで大きく貢献した。ブロックショットは実に6つで、Bリーグのブロック王に恥じないアグレッシブなブロックショットを連発してストークスの脅威となった。

シュートタッチを取り戻した川村と、サビートが爆発すれば、共に11得点を挙げたパーマーとマクドナルドを含めてGAME2でのビーコルは今日とは違った強さを見せてくれるはずだ。

ブロックショットでバーンズのシュートを阻止するハシーム・サビート・マンカ

 

ビーコルは、翌日のGAME2を勝ち、さらに10分間のGAME3を勝たねばならない。ストークスはGAME1で殆ど使わなかったゾーンディフェンスをGAME2で駆使してくることも考えられるが、海賊たちはさらなるエナジーで、B1に生き残りたい気持ちを剥き出しにしてストークスに挑む。

高島は、ビーコルブースターにメッセージを送った。

「今シーズンも、今日の試合も、自分たちが闘っていくなかで、勝てる試合というのが凄く少なかったですし、今日もホームで勝つところをビーコルブースターさんに見せられなかったことは、僕だけでなくて、選手みんなが凄く悔しいです」

「本当にどんな時も声援を送ってくださるビーコルブースターさんのためにも、何としてでもB1に残留しなくてはならない。第3戦とかを考えずに、第2戦を絶対に勝つことが条件なので、そこにフォーカスして、全員が気持ちを切り替えて、自分たちのバスケットをしっかり出せれば、いい闘いが出来るというのは分かっています。今日、最後まで諦めずに闘えましたし、このままでは終われない。もう一度チームで、個人ではなくて、チームで団結して、明日闘うので、明日もぜひ力を貸してください」

横浜ビー・コルセアーズ#2高島一貴

 

来季のB1ライセンスが発行されていないFE名古屋の結果もあるが、翌日のGAME2とGAME3で両チームの運命が決まる。

前日以上のブーストで、横浜のプライドを持ち、選手たちを後押ししよう!Blow the Man Down!B1に残留するのは横浜の海賊たちだ!

【記事・インタビュー・写真/おおかめともき】

 

⬇「B1 残留プレーオフ 1回戦 2017-18」開催概要ならびにチケット販売についての詳細はこのクラブ公式HPのリンクから見ることが出来る。
https://b-corsairs.com/news/game_20180511_20180512.html

Written by geki_ookame