ビーコル、4点差で三河に連敗


再終盤で好機を逸した悔しさ、次に活かす

2020-21シーズン第9節(11月15日 横浜国際プール)
横浜ビー・コルセアーズ 84-88 シーホース三河
25-16|18-24|14-22|27-26

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 11.15 [SUN] 横浜ビー・コルセアーズ vs シーホース三河】
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【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


横浜ビー・コルセアーズは11月15日、横浜国際プールでシーホース三河と2連戦のGAME2と闘った。ビーコルは前日を上回るエナジーを見せて前半でリードしたが、3Qで三河に逆転を許した。強度を上げた4Qでは27得点を入れて一時は1点差にまで迫ったが、最終盤で同点を狙ったシュートが外れ、4点差で惜敗。第9節を連敗した。

1Qの出だし、前日同様にかつてのエース川村が3Pシュートを決めて三河が先制。さらにはシェーファーも2Pシュートを入れて三河が主導権を握るかと思われたが、ビーコルはすぐさま反撃に転じ、アキ・チェンバースと今季三河から移籍した森川正明が3Pシュートを沈めてリードを奪い返した。残り2分と1分の時間帯では、森川が連続レイアップ、残り1秒では秋山皓太が4点バスケットカウントを決めて、計25得点を入れ、最初のクォーターで9点をリードした。2Qでもビーコルは、秋山とカーターの3Pシュート、ベクトンと森川の2Pシュートなどで快調に得点を伸ばしたが、終盤で川村に3Pシュートを2本続けられるなどして、リードは3点になった。

レイアップを打つ横浜ビー・コルセアーズ#9森川正明。今季、三河からビーコルに移籍した【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


後半で突き放したいビーコルだったが、3Qでシュートタッチが落ちた。逆にシュートが決まり始めた三河に逆転を許し、5点差を追い掛ける展開になった。勝負がかかる4Qで強度を上げたビーコルは、このクォーターで27得点を入れる猛攻を見せ、一時は1点差にまで肉薄した。1ポゼッション3点差で迎えた残り21秒では、森川の3Pシュートで同点を狙ったが決まらず、以降でチェンバースも2Pシュートと3Pシュートを打ったがこれも外れて、最終的に4点差での敗戦となった。

一時は同点となる3Pシュートを決めて吠える横浜ビー・コルセアーズ#9森川正明【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


この試合でのビーコルの二桁得点は5選手。パトリック・アウダ(3Pシュート1/2本)とロバート・カーター(3Pシュート4/9本、8リバウンド)が19得点、森川正明(3Pシュート1/2本)と秋山皓太(3Pシュート4/8本)がそれぞれ13得点。アキ・チェンバース(3Pシュート1/3本)が10得点を入れている。

シュートを決めてディフェンスに戻る横浜ビー・コルセアーズ#1パトリック・アウダ【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


【カイル・ミリングHC試合後会見コメント】

「前日に続いてまた惜しい試合で、ゲームのシナリオも前日と似ていた。接戦の試合を勝って選手の自信につな げたい。試合の最後で森川選手が打ったシュートは惜しくも入らなかったが、自信を持ってシュートを打ったこと に意味がある。これからも自信を持ってシュートを打ち続けて欲しい。選手全員が40分間闘い続けた姿を誇りに思う。オフェンスもディフェンスもだんだん良くなってきて、少しずつ私の目指すバスケットのスタイルに繋がって きている。ここからの(バイウィークの)2週間半、練習が出来る時間があるので、生原選手をはじめ、選手みんなで練習をして、上にあがっていけるようなチームを作っていく」

横浜ビー・コルセアーズ カイル・ミリングHC【写真提供©B-CORSAIRS/T.OOkame】


【ロバート・カーター選手試合後会見コメント】

「前半のパフォーマンスは良かったと思っているが、ハーフタイムの少し前に失速してしまった。後半はプレー、パフォーマンスに関しては全体的にとても良かったが、シュー トを決め切れなった、それだけです。ここから2週間半、練習する時間があるので、もっとチームメイトのことを知り、次の試合につなげていきたい」

1Qで3Pシュートを沈める横浜ビー・コルセアーズ#4ロバート・カーター


◇ ◇ ◇

4Q最終盤での好機で3Pシュートを外した森川正明は、試合後のコート挨拶で悔し涙を流した。その時の気持ちを森川は試合後にこう明かしている。「ここ数戦(ホームで)勝てていなかったので、何とか勝ち切ってバイウィークを迎えたかった。本当に悔しさが残るシュートだった。勝負どころのシュートを自分に託してくれたチームには感謝しかない。今回はああいう涙を見せてしまったが、今後は見せないようにしたい。(流すとしたら)次は、嬉し涙を流せたらと良いなと思う」と最後は森川らしい笑顔で笑った。

カイルHCは涙を流す森川を見ながら思いやる表情を見せ「結果は外れてしまったが、一番大事なことは自信を持ってシュートを打つこと」と話した。カイルHCが掲げる3つのフィロソフィー(哲学)の中には『BUILD CONFIDENCE(自信をつける)』がある。”自信を持ってシュートを打ち切る”ことが徹底されていけば、得点力も改善されるはずだ。シュートをこれでもかと打ち続けてきた三河との対戦で、この日は5選手が二桁得点を挙げて計84得点を入れた。結果外したとしてもシュートを打ち切る”自信”これこそが若い選手が多い今のビーコルに必要な要素だといえるのではないだろうか。

ビーコルは、次節の12月2日アウェーSR渋谷戦まで約2週間のバイウィークになる。この期間はビーコルにとって恵みともいえる進化への期間だ。「僕らは若いチーム。これから、どんどんチームケミストリーが生まれてくる」とチェンバースが話すように、このチームが持つポテンシャルは大きい。今季のロスターが全員揃ったチームで出来る約2週間の貴重で重要な練習期間。この期間で、どこまでチームを強化出来るかが、巻き返しを期する12月攻勢の勝敗を左右することになる。

【記事/おおかめともき・写真提供/©B-CORSAIRS/T.OOkame】


Written by geki_ookame