ビーコル、千葉とのアウェー戦GAME1で延長戦の末に惜敗


4Qで最大18点差から一時は逆転。執念で延長戦に持ち込むも、あと6点届かず

2019-20シーズン第13節GAME1(12月21日 船橋アリーナ)
千葉ジェッツ 100-94 横浜ビー・コルセアーズ
28-18|19-18|26-23|12-26|15-9

【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 12.21 [SAT] 千葉ジェッツ vs 横浜ビー・コルセアーズ】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=4342&TAB=B

中地区2位の横浜ビー・コルセアーズは、アウェー船橋アリーナで東地区4位の千葉ジェッツと2連戦のGAME1を闘った。ビーコルは、最大18点差からオフェンスを立て直し、4Qで一時は逆転に成功。以降で一進一退となった展開で、残り1分を切ってからビハインドを背負った。3点差の残り39秒、チェンバースが3Pシュートを決めて、今季2度目のオーバータイム戦に持ち込んだが、オーバータイム戦の序盤でベクトンがファウルアウト。それでも、一時は1点差まで肉薄し、ファウルゲームに打って出る執念もみせたが及ばず、6点差で惜敗した。ビーコルはこれで、川崎戦から続く4連敗。7勝14敗となった。中地区争いでは「0.5」ゲーム差で迫っていた3位富山も敗れたために、ビーコルの2位は変わらずとなった。4位新潟は勝利して富山と7勝15敗で並んだ。首位川崎は勝って2位ビーコルの差を「11.5」にしている。

この試合で、橋本尚明がベンチ入り登録を外れた。チームは、前節A東京戦GAME1で左足リスフラン関節捻挫の怪我を負い全治4週間と発表。今節には帯同していない。外国籍選手では、前節A東京戦GAME2で26得点を挙げていたウィリアム・マクドナルドがベンチ入り登録を外れ、レジナルド・ベクトンが登録されて先発した。1Q、立ち上がりは接戦の展開。しかし、7分以降で、千葉の3Pシュート攻勢からビハインドを背負うと、徐々に点差が開いた。ビーコルは、サザランドが2Pシュート3本、3Pシュート2本を決めて追撃。10点差で最初のクォーターを終えた。

2Q開始早々にサザランドが2Pシュートを決めたが、千葉に3連続で2Pシュートを許してしまう。モリスが果敢なブロックショットで奮闘をみせた一方で、千葉ディフェンスのプレッシャーに苦戦したことから、なかなか得点が出来なかったが、中盤以降で徐々にシュートが決まり始め、12点差で前半を折り返した。後半に入ると、ビーコルのオフェンスにリズムが生まれ始めた。竹田の3Pシュート、ベクトンの2Pシュート、チェンバースのフリースロー2/2本で6点ランを決めて、一桁差にすると、4分ではベクトンが2Pシュートを決めて5点差にした。しかし、以降の失点から千葉を逃し、3Qを14点差で終えた。

オフェンスの流れは、4Qでさらに大きくなった。7分以降で、サザランド、田渡、モリスが内外から2Pシュートと3Pシュートを入れて16点ランを決めると、残り3分で遂に逆転に成功。ディフェンスでも千葉の得点を12点に抑えた。以降で争いは、一進一退の攻防に発展。千葉が1点をリードした残り1分でチェンバースが3Pシュートを打ったが決まらず、逆転機を逃す。残り1分を切ってから3点差にされたが、チェンバースが3Pシュートを決めて、土壇場でビーコルが追い付き、勝敗の行方は5分間のオーバータイム戦に持ち込まれた。

オーバータイム戦開始早々にパーカーが3点バスケットカウントを決めて千葉がリード。ビーコルはベクトンが2Pシュートを決めて1点差にしたが、4分でベクトンがファウルアウト。以降でビハインドはひろがり、残り37秒で6点差にされた。ビーコルは、ファウルゲームに打って出る執念をみせ、サザランドがダンクを決めたが、リードを奪うまでには至らず、94―100の6点差で惜敗した。ビーコルは4選手が二桁得点。ジェームズ・サザランドが来日以来最多、両チームを通じての最多となる33得点(3Pシュート5/11本)。サザランドは10リバウンドも決めて2度目のダブルダブルをマークした。古巣凱旋だったアキ・チェンバースは19得点(3Pシュート2/7本、5リバウンド)。さらにはレジナルド・ベクトンが15得点(8リバウンド)、田渡 凌が14得点(3Pシュート2/3本、5アシスト)を挙げている。

〈トーマス・ウィスマンHC試合後会見〉

「とてもいい試合だったと思う。4Qで我々がチャンスを取り戻したが、最終的に届かない展開になってしまった。千葉は、とても良いチームだと思う。オーバータイム戦においても経験を沢山持っていると感じた。我々はファウルトラブルに巻き込まれてしまいベクトン(レジナルド・ベクトン)が退場する場面もあったが、オーバータイム戦で、もっとアグレッシブにいかないといけない」

「最後で、我々はチャンスを作れたが、シュートが巧く入らなかったが、チャンスを作れたことは、我々にとって、とても良かったことだと思う。全体的にみれば、パフォーマンスは、チームとして良かった。最後でシュートが入らなかったことが鍵になった」

「(明日はどう闘う?)今日の4Qで出来たプレーを明日もう1回出来ることを願っている。明日もチャンスを掴めるようにしたい。前半でのオフェンスが、いい形を最後まで決め切ることが出来なかった。後半ではそれが出来た。これは良かったこと。明日はこれを前半から出来るように、もっとアグレッシブにいけるように頑張っていきたい」〈アキ・チェンバース 試合後コメント〉

「自分たちは良くプレー出来たとは思いますが、延長戦でいくつかミスをしてしまい、相手に流れが傾いてしまったことが敗因になったと思います」

「延長戦には持ち込みたくはありませんでした。(4Qでの)最後の大事なシュートを決め切ることが出来ず、ミスを犯してしまった。それで延長戦になってしまいました」「(古巣凱旋試合だったことについて)試合が始まる前から、この試合をとても期待していました。ジェッツの選手たちは殆ど変わっていません。試合前に、かつて一緒に闘った彼らと再会を喜んだり、彼らと試合が出来たことは、とても楽しかったです」

「(選手入場では古巣ジェッツブースターから大きな拍手と声援を受けた)僕の名前が呼ばれた時に、ジェッツブースターから拍手をいただいて、とても温かく迎えてくれました。2年間闘ったチームで、彼らがとても良いファンであることは分かっています。彼らの前で、今日闘えて、とても嬉しく思っています〈ジェイムズ・サザランド 試合後コメント〉

「タフな試合でしたが、相手に対して、僕たちが成長しているんだということは見せれたと思います。これまでにも、こういった展開の試合は何回もありました。こういう試合こそ、勝てるチームにしていかないといけません」

「(両チーム通じて最多33得点)自分の得点のことは、あまり気にしていません。勝ち負けがある中で、勝てなければ、いくら僕が得点を挙げても関係はないのです」

「(千葉相手に4Qで一時は逆転、延長戦に持ち込んだ今日の闘いぶりは明日に繋がる?)もちろんです。僕たちは新しいチームで、僕自身もシーズン最初からこのチームにいたわけではありませんし、まだ来て2週間ということもあります。いろんなことをまだ学んでいる最中です。これからが始まりです。ここから勝っていきたいです」GAME2は、翌22日に同じ船橋アリーナで、15時05分ティップオフでおこなわれる。

【記事・写真・取材/おおかめともき】


Written by geki_ookame