前日同様の接戦も4Qで引き離して勝利!竹田謙のホームラストゲームを連勝で飾る!
2020-21シーズン第36節・ホーム最終節GAME2(5月1日横浜武道館)
横浜ビー・コルセアーズ 84-70 新潟アルビレックスBB
18-16|20-20|19-16|27-18
【BOX SCORE / PLAY BY PLAY 5.1 [SAT] 横浜ビー・コルセアーズ vs 新潟アルビレックスBB】
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=6443&TAB=B
横浜ビー・コルセアーズは5月1日、ホーム横浜武道館でホーム最終節のGAME2を新潟アルビレックスBBと対戦した。試合は前日同様に接戦となり、ビーコルはリードチェンジを繰り返しながら僅差の攻防で主導権を握り続けた。4Q中盤で同点にされたが、落ち着いた試合運びでリードを奪うと持ち前のチームディフェンスで新潟を18得点に抑えて圧倒。14点差で勝利し、ホーム最終節を連勝で終えた。これでシーズン対戦成績は18勝40敗になり、クラブが持つBリーグになってからの最多勝利数に並んだ。次節A東京と対戦するシーズン最終戦で勝利すれば19勝になり、記録が更新される。
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〜竹田 謙がホームのファンの前で引退セレモニー〜
試合後、今季限りでの現役引退を発表している竹田 謙の引退セレモニーがおこなわれた。セレモニーでは、ファン、チームメイトからスピーチと花束が贈られ、竹田は笑顔を浮かべた。ホームでのラストシューティングでは一発でボールを沈めてみせ、お揃いの引退記念Tシャツを着たチームメイトから胴上げされて3度宙に舞った。「ビーコルに来てあっという間の5年間だった。当時37歳でよく取ってくれた。皆さんに本当に良くしていただいて、ますますバスケットが好きになった。ビーコルでプレーしたことを誇りに思う」と挨拶したあと、コートを一周してホームのファンに惜しまれながら別れを告げた。
ホーム引退戦となった試合では、先発で起用されて17分42秒にわたってプレー。前半で2本の2Pシュートを決めて計4得点・2アシストの活躍でチーム勝利に貢献した。竹田は、次節5月5日(水)にA東京と対戦するシーズン最終戦もプレーして2度目の現役生活にピリオドを打つ。
〜森井健太が古巣相手に躍動!ビーコルでの進化をみせて恩返し〜
今季新潟から移籍してきた森井健太が古巣相手に躍動をみせた。開幕節とホーム最終節の相手が奇しくも新潟になった森井はこの2連戦前に「新潟で学んだことをベースにビーコルで磨いた。今季成長したことを発揮したい」と意気込みを語っていたが、2試合共に躍動をみせ、このGAME2ではチーム最多の7アシストを挙げてチームの勝利に貢献した。
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試合は、新潟が先制してスタート。ビーコルはベクトン、カーターの得点でリードを奪った。以降で両チームは一進一退となり、1Qはビーコルが2点をリードして終えた。ビーコルはディフェンスで新潟を20点以下の得点に抑えることに成功。ボールを上手く回しながら、僅差を維持して2Qも2点をリードして主導権を握り続けた。
3Qでは新潟の得点を16点に抑えて、リードを5点に伸ばして最終クォーターに突入。4Q中盤5分で新潟に追いつかれたが、ここからカーターとベクトンの得点で10−0のランを決めて一気に突き放し、14点のリードを持ってそのまま勝利した。
ビーコルの二桁得点は3人。ロバート・カーターが3Pシュート4/8本を含む33得点(8リバウンド・6アシスト・2スティール)。パトリック・アウダが3Pシュート1/1本を含む25得点(7リバウンド・2アシスト)。レジナルド・ベクトンが13得点(8リバウンド・2スティール)を記録している。
【カイル・ミリングHC試合後会見コメント】
「選手たちの疲労も残っていたので、早いローテーションで出来るだけ選手を回して、コートに出ている時にフレッシュな状態でプレーさせたいということは試合前に伝えていた。4Qの中盤、新潟の選手に疲れが見えてきたので、攻撃のスピードを上げた。これで最後にリードを奪えたと思う。選手たちが頑張ってくれて、とてもうれしく思うし、ホーム最終節を2連勝で終えることができて、とてもうれしい。
今日の2連勝でクラブが持つBリーグになってからの最多勝利数(18勝)に並ぶことが出来た。あと1試合、この記録を抜けるように頑張りたい。
もうすぐシーズンが終わってしまうのは寂しい。やっとチームの形が出来てきたので、シーズンがもっと長く続いてくれたらと思う。
選手・スタッフの関係性や環境が良く、合流した1日目から暖かく受け入れてくれた。シーズン中はアップダウンがあり、敗戦が続いた苦しい時もあったが、一緒に働いてきた人たちが本当に素晴らしい人たちばかりだったので乗り越えることが出来たと思う。
今シーズン、日本で過ごした時間は楽しかった。来年も横浜に残りたかったが、本当に苦渋の中で下した決断だった。悲しい気持ちだが、横浜に来ることが出来て本当に良かった」
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素晴らしいホーム連勝だった。自信にみなぎる選手たちは、前日同様の接戦をまたもや見事制してみせた。特に4Q中盤以降でギアを数段上げた引き離し攻勢は素晴らしく、食らいつく新潟を寄せ付けなかった。
これがホームのファンの前でプレーする最後の試合だった竹田 謙は「同じ相手に2連勝できたことはチームにとって大きいこと。特にハーフコートディフェンスはかなり精度が高くなった。ディフェンスはチームが一番成長した部分」と胸を張った。
竹田が言うようにチームディフェンスは、今季カイル・ミリングHCのもとで地道に積み上げてきた成果だ。勝ったA東京戦、そして惜敗だった千葉と大阪の2連戦ではゾーンプレスも取り入れて、ディフェンスを向上させた。そのディフェンスは完成の域にきていたが、今回のホーム最終節で挙げた2つの勝利でビーコルのディフェンスはシーズンの最後に遂に完成をみせたといっていいだろう。平均失点数は現在78.7点。これは千葉の78.1に継ぐ、B1・20チーム中7位の成績だ。
ふと思ったことがある。新潟には、かつての僚友であり、ビーコルファンに愛されたジェイソン・ウォッシュバーンがいた。バックヤードやコートでは、竹田をはじめ、山田謙治AGM兼ACらと再会して喜ぶ場面も多くみられたが、ウォッシュバーンはいまのビーコルをどう感じたのだろう。あの時から進化成長したと思ってくれただろうかと。
ここ数戦で接戦が続き、善戦しながらも惜敗を繰り返してきた。前日のGAME1で遂にその壁を打ち破った。接戦ではあったがGAME2は快勝といって良いと思う。僅差を維持しながら主導権を握り続け、同点やリードを奪われても動じない。選手起用も細かくシェアしてエナジーを維持、そして最終クォーターの終盤で一気に突き放して逃げ切り。その試合運びは実に見事だった。
指揮官カイル・ミリングに話を聞くと「ここ数戦でボールをよく動かせている。今日はアシストを25本取り、ターンオーバーは10本以下の7本だった。こうなるとチームのパフォーマンスは良くなる」と勝因を明かしてくれた。
次節がビーコルのシーズン最終戦。この試合には、クラブのBリーグになってからの最多勝利数を更新する19勝がかかっている。A東京は前回アウェーで勝利しているが一筋縄ではいかない相手だ。
ロバート・カーターは「チームは良くなってきている。今シーズンやってきたことを全て出し切って次も勝利する」とチームがこの試合にかける意気込みを代弁した。
チームは今回の勝利で結束を強めた。モチベーションが今季で一番高くなっているのを感じる。泣いても笑っても次が2020-21シーズン最後の試合だ。これまでに積み上げてきた集大成。カイルHCと選手たちが、それぞれのプライドをかけて、今季最後の一大決戦に挑む。
【記事/おおかめともき・写真提供/©B-CORSAIRS/T.OOkame・動画提供©B-CORSAIRS】
竹田 謙 試合後インタビュー
カイル・ミリングHC 試合後インタビュー